2008年8月3日日曜日

場の力

グループワークを継続していると、「誰」が主導するわけではなく、そこに参加している人に何らかの役割が見えて、グループ全体として「よりよい方向」に向かっていく瞬間がある。
「グループダイナミクス」とか「力動」などと呼ばれるらしいが(定義は不明)、学生時代に課外活動の中でグループ活動に身を投じていた時に、実感として経験のある感覚とよく似ているように思う。

不思議な力が、場に満ちているかのような状態。

最近、仕事における面接場面で、時折こんな「場の力」を感じることがある。
嫁さんには「本気な相談」とか説明しているが、このビリビリくるような相談の場に直面すると、その相談場面から開放されたときに、頭がいつも以上に疲労していることを感じる。

例えば、目の前にいる人の内面に踏み込まざるを得ない時。
こちらが本気でかからなければ、おそらく自分を閉ざしてしまうだろうし、だからといって頭に浮かんだ言葉によって、私の本意が伝わるとも限らず、安易な言葉を使ってしまえば相手を傷つけてしまうかもしれない。
こんな場面では、自分の本意を自ら整理しながらも、その本意を相手に伝えるための言葉を構成し、さらに厳密に使うことばを選んでいく。
この作業だけでも疲れてしまうのに、言葉を発しながら相手の反応の微妙な変化を注視しながら、その場その場で対応を微妙に調整していく。

もちろん、必要でなければこんなに「本気」な相談をすることはないけれども、カウンセリングの技術を超えた、こんな地点でのやりとりが必要な場面は少なくない。
精神疾患に悩む人が相手であれば、なおさらである。

こんな「場の力」。
嫌いではないけれども、確実に見た目以上の疲労感が残る。
先週は、出張疲れと、この疲れでくたくたでした。
もっと、うまく力の配分ができるようになりたいものです。