2018年3月25日日曜日

ある人の区切りを祝う

 久々に二日酔いとなり、カミさんに呆れられたIyokiyehaです。
 朝起きれない、昼動けない、夕方も頭が痛い。こんな二日酔いになると「しばらく酒は辞めよう」と思うのですが、しばらく経つと時々やってしまうもの。

 二日酔いの原因は、週末の(たぶん)送別会。
 今の職場ではなく、前の職場のもの。私が大変お世話になった方が定年を迎えられるので、「一度飲みに行きませんか」と誘ったところ、「詳細は追って連絡します」と返信がきたことがきっかけでした。
 …だから、俺が一席設けるって言ってるじゃん!
 こういう行間の読み合いも相変わらずです。結局セッティングまで持っていかれてしまう。メールって便利だけど不便だよね。どうせ、それをネタにまた説教するんでしょ?まぁ、その説教も笑って受けてやるよ、みたいにおおらかな気持ちで。
 実績はあるけど、おそらく最後は不本意なところで定年を迎えられるのだろう、再雇用も希望通らなかったみたいだし、と思うところはあるけれども、あくまで自分にとっては仕事を教えてもらい、最後までご指導いただいた方ですので、他の誰が何と言おうときちんと区切りのお祝いをしようと決めたわけです。そんなに迷いはありません、だって私にとって、でいいんだもん。
 組織の評価はどうでもいいですが、私の評価では「昭和のおじさん」です。なぜなら、勘違いもされる人だし、時々勘違いしている人だし、飲む・打つ(買うかどうかは知らん)の人である。とはいえ、どことなく人間臭さがあって(あり過ぎて?)憎めない人です。その分、雰囲気の「圧」はとっても強いんですがね。
 よくバランタインを飲む人だけれども、こういうときはシングルモルトの方がいいよね、と思い、あるバーでバランタインがないとかぼやきながら注文していたシーバスリーガルを用意して当日を待つ。
 当日まで、連絡がない。こういうところも、憎めない人なんですが。

 結局、行きつけの小料理屋で親しい数人での宴会でした。予想通り「俺の送別会の調整を俺に押し付けた」くらいのことを言われます。よい、よい、今日の私の懐はマリアナ海溝くらい深いです。同じ店で私の今の職場の中枢部署の方々が宴会をしているというハプニングがあったのですが、楽しい時間を過ごすことができました。二次会はカラオケと思いきや、10年ぶりくらいにカラオケ付きスナック。懐かしいです、あの雰囲気。
 カラオケボックスなら、「ブラッディメアリーですよぉ~ウォッカですよ~」とか言いながらトマトジュース飲んで、日付変わるくらいで帰れたんですが、スナックだとそうもいかない。ママは淡々と水割りを作り「飲め」と迫り、「歌わなければ、朝までカラオケ連れていくぞ」と言い、散々でした。おまけに、2時過ぎにお開きにしたはずなのに、タクシーが来ないハプニングに見舞われ、結局店を出たのは4時過ぎ。朝までカラオケでも変わらないじゃん、と思いつつ。完全な朝帰りを数年ぶりにやりました。やましいことは何もないが、身体へのダメージはでかかった。
 とはいえ、60歳のおじさんがAKBを熱唱する姿を拝み、60歳のおじさんと肩組んでYAH YAH YAHを歌い、60歳のおじさんに向けて初めての転勤で歌ってもらった「希望の轍」をお返しに歌い、合間に前職での思いを聞かされ、聞かせと、それなりに区切りのお祝いはできたかなと思っています。ちょっとじーんとさせられたのは、「今のところでも偉くなれよ。元からいるやつに負けるんじゃないぞ」と激励のお言葉をいただいたことでした。お互いにベロベロに酔っていたので、多分発した本人は記憶がないのでしょうが。私のキャリアにとっては、一つの区切りとして振り返る時がくるかもしれません。

 翌日、吐き気のする身体に鞭打って、洗濯物を干したことはまた別の機会に…語ることもなかろう。

2018年3月21日水曜日

『君の名は…』

評判に違わず、観た後に晴れやかな気持ちになる映画。

公開されていた頃も評判がよかった映画でした。公開が終わった後も、雑誌記事などで取り上げられていて、何となく気になっていたのですが、結局テレビ放映されたものを録画してようやく観たのですが、なんとなくそのまま映画の世界へ引き込まれる感覚のある作品でした。
時間と記憶、ドラマや映画では王道ともいえるテーマですが、二人の人物のこれらがめまぐるしく交錯しつつも、その跡がそれぞれに残されていて、それが観る人にわかる表現になっているため、伏線も難解過ぎず、それでいて先が気になり続ける、いい展開です。
記憶が薄れていく、というルールに従いながらも…という後半のくだりは、ちょっと若返った気分で「感動しました!」なんて言いたくなる前向きで、身体の内側がぞくぞくするような気分が味わえます。