2008年8月31日日曜日

篠原佳年、松澤正博『モーツァルト療法』マガジンハウス、1998年。

胎教にいいとされる「モーツァルト」。
何でいいのか?ということについて、トマティスメソッドに基づく耳のしくみと、モーツァルトの音楽そのものに関する仮説と理論。
専門的な話題にも関わらず、一般向けの読み物として書かれており、その記述は一貫して人体の神秘について論じられている。
純粋に、人間の「耳」と「聴覚」のしくみを学ぶのにも、いい書籍であると思う。

音は「聴覚神経」だけでなく「骨伝道」でも、意外と多くの音を感じている。
そして、耳のしくみとして、中耳の骨のバランスにより、聞こえる(感じられる)音にフィルターをかけたり、かけなかったりするとのこと。
人の身体は、本当に微妙なバランスで成立しているのだなと思わせる、驚きの記述で一杯だった。
別に、これから生まれてくるIyokiyehaベイビーを天才にしようとは思わないけれども、聞いていて心地いい音楽は、胎内で聞こえているのなら聞かせてあげたい。
いい音楽は、確かに脳にいい刺激となるのだと思う。
勉強中に聞く音楽としても最適な「モーツァルト」。
その理由には、やっぱり科学的な根拠もあるようです。


おすすめ度:★★★★☆