2021年10月2日土曜日

再度ポメラニアン

  勉強に書き物に、ときどき仕事っぽいことにも、再度POMERAを使うことにして、DM200を購入しました。10年くらい前にDM5、5年くらい前にDM30ときて3代(台?)目。その時々にテキスト入力をする機会があるために導入してきたのだけれども、いずれも重宝していました。機能を絞り込んで、テキスト入力に特化したこのデバイスは、バッテリーの容量もよく、ハードな使用にも耐えうるもので、私の好みのデバイスです。DM5は当時スマホ+Bluetoothキーボードの組み合わせに作業がとって変わったために友人に譲渡、DM30は樹脂のコーティングが剥がれてしまった(中古で購入したからかな~)のと、ハードに使ったからか、キーボードのジョイントが壊れてしまったので引退。それから2年くらいですが、奮発してDM200というわけです。

 Wi-fiを介したデータ交換が使えるようになっていたり、SDカードがそのまま使えるなど、私好みの機能が追加され、ジョイントもシンプルになっています。ポメラっぽいコンパクトさには欠けるものの、結局普段は鞄に入れるのだからと割り切って、いろんなところで使おうと思います。会議録とるのにいいんだよね。ウェビナー受講時のメモとりとかに期待しています。あとは今まで通り、朝のちょっとした作文とか。

 このテキストも、息子のサッカー送迎の待ち時間にちょいちょいと車の中で作成しています。今まではスマホでどーでもいいことに時間使ってしまっていたところに、一ついい刺激を作ることができそうなデバイスです。当面は試験勉強にも使えるかなーと、期待しています。また、ちょくちょく報告しますね。

葛西眞彦『間接護身入門』日貿出版社、2019年。

  元刑事、現間接護身アドバイザー、現在は台湾で武器を使った競技格闘技に取り組む著者が、「身を守る」ことの全体像を示した一冊。元警察官で、様々な武道・武術に取り組んでいる、ということで、おそらく1対1で向き合えば「身を守る」ことはできるだろう著者が「それでも気をつける、常に気をつけるべき」ことをまとめており、いわゆる肉体的に襲われた時に身を守る直接護身と区別して「間接護身」という概念を提唱している。

・付き合う人間の普段の様子から“要注意”の人物を縁が浅いうちに見定めておくことで、様々な被害や不要なトラブルを回避する。これが間接護身の真髄です。としている(17ページ)。

・誰でも取り組めることでありながら、腕に覚えるある/なしは関係ない。身体技能はあった方がいいが、それが本質ではなく、どちらかというと「トラブルになる可能性の高い人間関係からあらかじめ距離をとる」ことが重要であるとしている。

・直接襲われた時に対応する直接護身は、肉体的にも、精神的にも、そして法的・社会的にもリスクが高いとする。腕に覚えがあったとしても「本気で人を傷つけよう」「殺そう」と思っている人の不意打ちに即応できるのはまれ。運良く相手を制することができたとしても、それが過剰防衛かどうかは検証され、やりすぎれば社会的な罰を受けることも少なくない。

・人をよく見ること、違和感のうちに安全を確保すること、自らトラブルに近づかないこと、これらが「自分と、自分の周りの人の安全を確保する」ことになる。こうした方法論が「間接護身」の考え方といえる。


 「危険を感じる」ことはある。感覚的なものであるときには、それをどうするか、その状況にどう対応するか、どう行動するか、ということについて、これまではそのときの気分を含めた自分の判断、が優先していた。しかし、本書には「自分とは見える世界が全く異なる人」が自分に対して危害を加えてくるリスク(不確実な可能性)について、様々なデータや事例を通じて教えてくれる。著者は、1対1の体術にどれだけ自信があったとしても、不意打ちに対して適切に(肉体的でなく、社会的にも)対応できる人は(ほぼ)いないと断言している。

 このことは、武術を習うことが無意味ということを表すのではなく、むしろ「危険は誰にでも起こりうる。知識や感覚を総動員して、トラブルから未然に距離をとるための考え方や人の見方を説明している。直接護身から「間接護身」を含めた、いわば総合護身というものを想起させる内容である。


■以下引用

290 間接護身に大事なのは仕事も私生活も、情を大事にして、人と付き合うことではないかと、今さらながら改めてよく感じます。情を大事にして人と付き合うことが、護身における最大の武器であり盾となるものなのかもしれません。