2008年8月24日日曜日

爆笑問題『爆笑問題の戦争論 爆笑問題の日本史言論』幻冬舎文庫、2008年。

爆笑問題の二人が対話(漫才?)形式で、日本の歴史を解いていく、新しい形の歴史本。
シリーズ化しているのだろうか?
本書は、日清戦争から第二次世界大戦まで、コンパクトなデータを基に、日本が世界大戦へ踏み切った状況という大真面目な内容を、二人の軽快なやりとりによって気軽な読み物としている。

読み物としては、結構面白い。
京都大学の佐伯氏が「基礎知識が身に付く」と絶賛しているように、時の状況を概観するには適当な書籍といえる。
描かれている歴史観が、社会科教育の教科書に準ずる内容となっているのが、個人的には少々残念だったが、歴史の一面を切り取る限り、様々な立場があって然るべきだと思う。
立場の違いによって、読み物を排除するのは、私の性に合わないので、これはこれでいいと思う。
コンパクトだが論を補強するのに適当なデータが、随所に挿入されており、説得力のある読み物に仕上がっていると思われる。


おすすめ度:★★★☆☆