2016年5月22日日曜日

青空Beer

昨日、前職の友人と会ってきました。
積もる話も、親の介護のことなど、考えさせられる(私にとっては、宿題となっている)こともたくさんあったのだけれども、東京について気づいたこと。

久々に人込みに出て、電車の中で必要以上に揺れている人を見たりして、改めて「東京っていろんな人がいるなぁ」と思いました。そして、久々に人に酔うこともあり、改めて都会不適応であることを感じました。東京勤務の時期や、電車で出張に出た時に、やたらと疲れるのは乗り物酔いと人酔いなんだろうと、数年かけて気づいたことでもあります。
そして、その対処方法はというと、「気にしない」ことなのでしょう。
人込みの人は、一人ひとりが一人の人間でその人生があるのだけれども、周りの人を気にせずスマホの画面に見入ってぶつかってもそのまま行ってしまう人なんかにいちいち気を巡らせていては、この人込みを乗り切ることができない。この場合は、動くモノとして、思いを巡らせない、思考を麻痺させることが有効なのだと思いました。
そういう期間が長くなると、いろんな感覚がマヒしてくるのだろうな、とも思いますが、その辺までは踏み込まず。

そんな人込みの歩行者天国で、友人がもってきた焼き鳥をつまみに缶ビールで乾杯する中年二人。この年になってこんなことをすると思っていなかったのだけれども、これもまたよし。
街行く人は誰も我々を気にせず、私も気にせず、おまわりさんも軽く会釈して通り過ぎていく。
こんな雰囲気も悪くない。悪くないけど、やっぱり人酔いはするんだなと思った土曜の午後でした。
最近、超過勤務も続いていたのでちょっと息抜きになりました。7月まではこんな調子かな。

【Audio Book】ハウス加賀谷、松本キック『統合失調症がやってきた』

お笑いコンビ「松本ハウス」の加賀谷氏による自伝。統合失調症の症状に関する描写や、その時々に考えてきたこと、それだけでなく幼少期からの生活歴について、自分の視点で見事に表現されている。また、加賀谷氏を傍で見てきた松本氏の自伝も、それに絡み合うように描かれている。
これまで仕事やPSWの資格取得のための勉強等で、この病気のしくみ(とされていること)や、対応に関しては学んできたが、仕事を通じて聞いてきた断片的なエピソードについて、加賀谷氏という固有なエピソードであるにせよ、現代を生きる一人の人のこととして描かれている。
道路が歪んで自分がつぶれそうになってしまう妄想や、学齢期の人とのかかわりについては、統合失調症のある人だから、ということではなく一人の人の中でどんな思考がめぐっているのか、また松本氏の描写から「人とかかわりあうこと」について思いを巡らせるきっかけとなる。
障害を通じて、人間、に思いを巡らせるきっかけとなる一冊だろう。