2009年12月26日土曜日

竹内薫『[非公認]Googleの入社試験』徳間書店、2008年。

科学作家竹内薫氏が、Googleの検索エンジンを使って、入社試験の問題とおぼしき問題を編集した書籍。
協力者(現役IT技術者、物理系大学院生、数学科出身の塾講師、スポーツインストラクターなど)に問題を解いてもらい、その解答と解説・模範解答が一部加えられている。
頭の体操になるような問題から、高度な数学知識、プログラムを書くスキルが問われる問題まで、様々なものがまとめられている。
じっくりと考えても、さらりと読み飛ばしても面白い。

この手の問題って、Iyokiyehaは苦手(割と型にはまって抜け出せなくなる人)なので、頭をやわらかくしたり、新しい知識を得るために、この手の書籍はいくつか試している。
その中でも、この本に納められている問題は、レベル1~4に分けられていて、3,4はちょっと別格である。
模範解答を読んでも、よくわからない。。
こういう問題を、さらりと解いてしまったり、少し考えてプログラムを書いて解いてしまったり、すばやく概算したり(フェルミ推定)できることが、Googleに入社する人には求められているのだろう。
もちろん、こういった問題が解ければ入社できるかといえば、それだけじゃないだろうし、逆に解けなくても入社できる人はいるのだろうけれども、望まれる能力として、このような思考方法ができるかどうかということが強調されているといえる。

例えば、レベル1のコラムにはこんな問題がある。
「一辺の長さが3未満の正方形に、一辺の長さが1の正方形を重ならないように5個詰めてください」
(12ページ)
こういうレベルのものから、有名なところでは、2004年にシリコンバレーの高速道路101号沿いに出現した広告看板の問題、
「{first 10-digit prime found in consecutive digits of e}.com」
(1ページ)
といったものまで様々である。
残念ながら、Iyokiyehaはレベル2までである。

文系・理系で人を分けるのは好きじゃないけれども、それでも高校で理系科目をとってきた人や大学で物理や数学を専攻していた人なら、もう少し最後のほうまで楽しめる書籍だろう。


オススメ度:★★★★☆(知的好奇心が旺盛な方なら、分野を問わず楽しめるかと)

選ぶことは、捨てること

人生には様々な選択肢があって、その一つ一つを選んで今の人生がある。
などと、自己啓発本なんかにはよくありがちなフレーズだけれども、世の中そううまくはいかないんじゃないのかなと、30年生きてきて、そしてそのうち職業生活を5~6年生きてきて、切に考えるところである。

選べない人の多くは、数ある選択肢に次々とラベルを貼っていき、損得勘定で天秤にかけようとするから、選べなくなっているように思う。
質的に判断すべきところを、ラベリングによって量的に+-(プラス・マイナス)で考えようとすると、どうしても無理がでてくる。
「理屈としては+なんだけど、感情が邪魔する」なんてのは、ギャップが生じていることを自ら気づいていることではないのだろうか。

人間、よくできたもので、物事(人も含めて)について「悪いこと」を探すのは得意で、あることをテーマにそのことを批評(悪い方を中心に)すると、わんさかわんさか、これでもかこれでもかと発言できるのに、一つ条件をつけると、発言に勇気が要るようになる。
その条件とは「ほめる」こと。

グループワークのアイスブレイクや、よくある人間関係構築プログラムの導入部分で「いいところ探し」というものがよく使われるが、面白いもので発言を+の方向にチューニングしてあげるだけで、あら不思議。
自然と笑い声が聞こえてきて、自然とテンションがあがって、自然と抑制がとれてくる。
軽くお酒を飲んだときのように、メンタルブロックが一つコロリと剥がれ落ちるような感じすら覚える。

理屈で物事考えると、いろんなものが見えてきて、返ってそのものの本質をはずしてしまうということはよくあること。
選択肢を「選ぼう」と意気込むと、自らの本質から外れたところでいろんなことを考え始めてしまうのではないでしょうか。
人からよく思われたい、失敗したくない、損したくない、もっと得したい・・・などなど。
欲が介在することによって、さらに「選ぶ」ことが難しくなる。
さらに、考えれば考えるほど、ある選択肢をとったと思ったときに、他の選択肢の「得」な部分が目立って見えるようになる。
これぞ「隣の芝は青く見える」現象。
こうなってしまうと、本人はそう思っていなくても負のスパイラルが始まる。
「あぁ、こっちを選んでおけばよかった」「やめておけばよかった」。
さらにその矛先は、選択肢を選んだ自分にも向けられる。
「なんてバカなんだ」と。

世の中には、考えてわかることと、そうでないことがあるということを知ると、何かを「選ぶ」前に一つ考えなければならないことがわかってくる。
そして、一つを「選ぶ」行為そのものが、数あるものから優先順位をつけて一つを選び取ることではなく、実は選択肢を消していった結果残ったものを「かろうじて得ることができる」ことだということが見えてくる。

そういうものなんじゃないかと、思うのですが、どうでしょうか?
少なくともIyokieyhaは、多くの場合「選ぶ=捨てるのリスク」よりも「選ばない」ことを選択した場合のメンタルブロック(気になって、他のことに集中できない状態など)の弊害の方が大きいと考えているので、結論はできるだけ早く出すことを心がけています。

今回は、ある方へのいつぞやの質問の返答を兼ねて、「選ぶこと」そのものについて考えてみました。

中西貴之『からだビックリ!薬はこうしてやっと効く ――苦労多きからだの中の薬物動態――』技術評論社、2009年。

Podcast「ヴォイニッチの科学書」で活躍されている中西貴之氏の、薬物動態に関する書籍。

http://obio.c-studio.net/science/index.htm
(Web:ヴォイニッチの科学書)

お腹が痛い時に、飲み薬を飲んで効く、というのは感覚的にもわからないでもないのだけれども、頭痛になぜ飲み薬が効くのか?
風邪薬はどこにどのように効いて、症状が楽になるのか?
疑問に感じた方は、一読の価値ありです。

薬が私たちの体内で、どのような経過をたどって、どのように効果を発揮するのかということや、副作用が起こるのはなぜなのか、それらの薬を作る現場では、どのようなことに苦労しているのか。
「薬物動態」という学問分野があって、その成果を豊富な実例を基にわかりやすく説明しているのが本著です。
少し専門的な内容も含んでおり、高校生レベルかそれより少し高いレベルの生物学の知識が要る箇所もありますが、基本的には一般書として十分に読める内容です。


Iyokiyehaのもともとの疑問は、仕事をしていて「抗精神約や抗うつ剤って、何で飲み薬なんだろう」と感じことです。
それから、「薬ってどうして脳に作用するんだろう」ときて、「そもそも薬ってどうやって作用するんだろう」「飲んだ薬ってどうなるの?」という疑問に発展したところにPodcast「ヴォイニッチの科学書」のCMを聞き、購入したというわけです。
読感は、やや難しいけれども十分に読めて「なるほど!」が多い本でした。

薬といえど、身体にとっては基本的に「異物」。
人間の体内には、異物を排除するための様々な機能が備わっていて、薬の研究・開発とは、そうした様々な機能(酵素やたんぱく質の働きなど)をどうすりぬけたり、利用したりして疾患部位に効果を発揮させるか、ということとの戦いだということ。
そして、一番勉強になったのは、薬の成分の多くは小腸の柔毛細胞から血管に入り込み、血流にのって疾患部位にたどりつくということ。
抗精神病薬や抗うつ剤も、そのほとんどが経口投与されて、唾液や胃液の攻撃をかいくぐり、腸から血流に乗って肝臓でさらに激しい攻撃を受けた後、硬い守りに定評のある脳へと運ばれて作用するということがわかりました。
そりゃ、個人差もあるわ。
そもそもの疾患部位にも個人差ありそうだし、そこに至るための数多くの関門ごとに個性があれば、変数が増えていくのは必至です。
加えて、副作用=正常な細胞に作用してしまったこと、というシンプルな記述によって、わかることも多い、お得な書籍でした。

少し内容が専門的なので、万人うけする本ではないけれども、人体の不思議に興味がある人や、Iyokiyehaと同じ疑問をお持ちの方にはおすすめです。


オススメ度:★★★★☆(薬や人体のしくみに興味がある人におすすめです)

2009年12月25日金曜日

Forsight休刊!?

Iyokiyehaが購読していた『Forsight』(新潮社)という雑誌が休刊になってしまうそうです。

http://www.shinchosha.co.jp/foresight/
(Web:新潮社Forsight)

ふりかえれば、NPO勤務時代に「できるだけ効率よく日本内外の状況を知ることのできる雑誌を講読しよう」と思い立って、一番お金がないときに、一年購読の申し込みをしたのが事の発端でした。
案の定、当時はちんぷんかんぷんでしたが、とりあえず字面だけでも、と毎月一冊をくまなく目を通しています。
今でも理解が怪しい記事が多いのですが、それでも半分くらいは読めるようになったかなと自負しています。

この雑誌、変に商売商売しておらず(定期購読のみの扱いで、店頭販売していません)、各記者の考え方がわかるのだけれども、誘導しているような感がなく、事実に即した内容がIyokiyehaには魅力でした。
セミナーCDが時々同封されていたり、「こんなん誰が読むんじゃい?」という絶版の書籍が書評されていたりと、とにかく硬派なないようで、くだらない突っ込みを入れながらも、知的好奇心をくすぐられる内容に、難しいながらも毎月楽しみにしていた雑誌でした。

ここのところの出版不況によるのでしょうか。
こんなすばらしい内容の雑誌が休刊になってしまうということが、残念でなりません。
それでも、今まで新聞を読まないIyokiyehaを支えていただきありがとうございました。

私事ですが・・・

ひょんなところから、中学生の同級生が亡くなったことを知った。
間に合うタイミングだったので、とりあえず弔電は打ったのだけれども、何とも言いがたい感情がよぎる。

実際、何があったのかは知らないのだけれども、齢30でこの世を去ることは、今のIyokiyehaには想像もつかない。
同世代の知人が亡くなるというのは、今回が初めてではないけれども、どの機会も自分の中にぽっかり穴が空いてしまうかのうような感情が伴い、いかんともしがたい。

人の人生を背負えるわけもなく、また、背負うつもりはないけれども、改めて「強く生きよう」と思う。
「人の死を超えて」なんていう大げさなものではなく、こんなことでもなければこの深さで生きることを考えることなんかないので。

合掌。

仕事をめぐる環境も変わりつつある!

両手離しでは喜ぶことのできないニュースではあるのですが。

http://www.47news.jp/CN/200912/CN2009122501000814.html
(Web:47NEWSより)

障害があっても働くことが普通の生活であることが、スタンダードになりつつあります。
職業リハビリテーションが、ますます社会から必要とされる時代へ。

事業仕分け?機構の統合?
まぁ、好きなようにしてくれや。
Iyokiyehaは、機構にとどまって、職リハの充実に取り組みます。

2009年12月24日木曜日

地味にリフレッシュ中。。

インフルエンザA型と診断され、今週一杯休みをもらい、自宅で休養しているわけですが、まぁ休んでみたら身体のガタにいろいろと気づくわけで。

口内炎はひどいし、腰も膝も気づけばガタガタ、一番ひどいのが肩こりだということに気づき、心身ともに疲労が蓄積していたのだろうと。
そういや、11月から週末も何かとばたばたしていて、ゆっくり休んだっていう日がなかったことに気づく。
研修前に、風呂場で意識が急に遠のいて、今どこに立っているのかわからなくなったこともあったっけ。
研修中の宿も、結局、本部から歩いて30分以上歩く場所にあったし。
すなおに、送迎バス使えばよかったかも。
なんだかんだで、ほとんど毎晩お酒飲んでたし。

いやー、若くないのに、気持ちだけ若いまんまなんだなぁ、未熟な証拠だなぁと実感させられた。
インフルエンザも、もともと体内にいたやつが、研修終了の気の緩みと、寒波とのWパンチで猛威をふるったんでしょうね。


不幸中の幸いは、今回のインフルエンザは熱が上がらないこと。
咳と喉の痛みがあるので、無理はしていないのですが、完全防備でスーパーに買い出しに行きがてら、お散歩気分で歩いてみたり、PSWの国試対策を少しずつやってみたり、日頃読めなかった本をぐだぐだ読んでみたり、数独に挑戦してみたり、YouTubeで「おかあさんといっしょ」関連の動画を楽しんだりと、いつもの休日でもなかなかできないことをいくつかやってみています。
本来の意味とは、だいぶ違うけれども、ちょっとしたサバティカルかなと思ってみたり。。。

この辺の楽観主義って、どこで身に着けたのかなと、時々気になります。
にしても、「なくしてわかる健康」とはよく言ったものです。身体動かしたい・・・

2009年12月23日水曜日

東山紘久『プロカウンセラーの聞く技術』創元社、2000年。

「人の話を聞く」ことに焦点を当てた、カウンセラーの技術を紹介している。
一般書に分類された売り場で、今でも書店に並んでいるロングセラー。
出版から10年くらい経った今でも、内容は全く色褪せていない。
人と人とのやりとりというのは、今も昔もほとんど変化していないということを、この内容が示しているようにも読める。
カウンセリングに必要とされる「聴く」技術や、「間」のとり方など、実例を踏まえてその意味するところの考え方をわかりやすく説明している。

この本と初めて出会ったのは、実はIyokiyehaが岡山勤務している時。
その頃から気になっていたのだけれども、なかなか購入して読むというところに至らなかったことを思い出します。
購入のきっかけは、Febeのオーディオブックで同著が販売されていたこと。
とりあえず、音声で聴いてみようという軽い気持ちで購入して、聴いてみたところ、立ち読みでは残念ながら読み取ることができなかった言葉の使い方や、日頃対人業務に就いているIyokiyeha自身の仕事を振り返る機会にもなり、思わず書籍版を購入するに至った次第です。
先日、集合研修の場で、普段Iyokiyehaが言語情報に頼っていることが浮き彫りになったことも手伝い、自分が仕事の中で大切にしたいと考えていたことがようやく言語化できました。
人とのやりとりで全ての基礎となる、「人と人との接点」は、お互いの「共感」によって成立するという当たり前のことですが、もう一つ深めると、意外な事実に気づきます。
その共感は「自分の『真意』をわかってもらえた」という、実は一方通行の感覚の組み合わせによって成立するのではないかと。
「私は○○だと思うんです!」という相手の言い分に対して、「(俺は○○とは思わないし、△△だと思うんだけどなぁ)なるほど○○ですか」と、自分の真意は一旦置いておいても「同意」する。
このあたりの、自分の「真意」を場に出さない、察せられないようにするのがプロの技術と考えるわけですが、それはさておき、「思いを伝えた」→「(同意というレベルでも)わかってもらえた」という組み合わせによって、相手には「共感してもらえた」感があるのではないでしょうか。
この背景にあるのは、「相手の言い分を飲む」のではなく、「相手の真意をわかろうとする」ことに他ならないと思います。

この本で紹介されている技法やテーマとは、少し違うことかもしれませんが、Iyokiyehaの学びはこういうところにありました。


おすすめ度:★★★★★(おそらく、どんな仕事をしている人にも学びがあるかと)

2009年12月22日火曜日

A型。

インフルエンザにかかっちゃいました。しんどいです。
年末はほとんど出勤できないので、御迷惑おかけします。
連絡される方は、会社のアドレス(一日一回チェックします)か、Iyokiyeha個人宛(Gmailなど)に直接連絡ください。

よろしくお願いします。

2009年12月20日日曜日

久々にお腹が痛くなるほど笑いました。

普段、動画を見て馬鹿笑いすることは少ないのですが、これは傑作だ。

(You Tube:スプーの絵描き歌)

ゆうぞうおにいさんが、上手に描いているだけにギャップがすごい。
白ヤギさんと黒ヤギさんの反応も見ものです。

ちなみに、職場で見ることは勧めません。あしからず。

2009年12月19日土曜日

研修を終えて

中堅職員研修と専門第二期研修を終えて、幕張から富士見に帰ってきました。
この週末は、実家へ帰る予定だったのですが、同期に新型インフルエンザ感染者がいたため、大事をとって埼玉の自宅へ。

ふりかえってみると、いろいろな刺激が詰まった二週間でした。
同期のみなさんの中でも、それぞれ強みに個性が出てきて、各地域で奮闘している様子を、時間内外問わず、たくさん仕入れられたのは、Iyokiyehaにとって何よりの収穫だったと思います。

今回問わず、集合研修の時に意識しているのが、自らをなるべくvalnerableにしておくこと。

(参考:Excite辞典より)
vul・ner・a・ble /vln()rbl/

1a 〈要塞(ようさい)など〉攻撃されやすい.
b 〔…に対して〕すきだらけで,弱くて 〔to〕.
2a 傷つきやすい,感じやすい; 弱み[弱点]のある.
b 〔非難などを〕受けやすくて 〔to〕.
vl・ner・a・bly /‐bli/
ラテン語「傷つきやすい」の意
(ここまで)

「嘘こけ」と言われようが、Iyokiyehaの研修受講スタンスはこんな感じです。
いろいろと、あまり狙わず自然体で。
「やれ」と言われたことは、とりあえず「やってみる」くらいです。
その様子が、やや奇異に映るようですが、本人は全く気にしていないのであしからず。

以前読んだ本(『ボランティア』(岩波新書)だったかと・・・)に、valnerableという言葉を使いながら説明している箇所があって、10年くらい前に読んだ本ですが、いまだにそのことを覚えている次第です。
業務とは違う「活動」なわけで、第一義は「自らが学べる」ことなので、矢面に立てるのならば、積極的に矢面に立ってみようというくらいでした。

おかげで、普段の自分との対比もできて、いろいろと見てくるものもありました。
細かなことでは、気分障害の勉強をもっとしなきゃいかん、とか、発達障害を持つ方の相談において言語表現にこだわりがちなスタンスが見えたり、そもそも復職支援の考え方そのもので気づきがありました(というか、復職についてこれまでほとんど勉強していなかったということに気づきました)。
それだけでなく、周囲から5年目の職員は、どう見られているのか、という視点が加わったことで、所内の位置づけというか、業務スタンスも少し調整する必要があると感じたし、そもそもIyokiyehaが発する雰囲気にはもっと気を使って、業務中もvalnerableであることを意識すべきだということを思ったところです。ある事象に対しては、常に3つくらいのアウトプットをするくらい視野を広げて、指摘は素直に受けるけれども、働きかけはいつもプラスのストロークを心がけるくらいで。
Iyokiyeha自身の仕事は、いちいち説明しなくても「見える」ようになることを意識して、言葉も選ばないと、などなど。
基本的なスタンスに間違いはないけれども、修正しないともっとよくならないなと感じ続けた二週間でした。

明日からやることもあるので、二週間を活かしてまた変わっていこうと思います。


研修中のアフター5は、1日を除いて、毎日誰かとご一緒させていただいたわけですが、接点あった方々、本当にありがとうございました。
財布はスカピンですが、Iyokiyeha自身に残ったものはまさにPricelessなものばかりです(もちろん、12月11日の宴も、です・笑)。

Iyokiyehaは家族ができたことも手伝って、職業リハビリテーションで食えるところまで食い続けることを決心しております。
機構に残る方は、一緒にやりましょう。
機構を去る方も、コラボレーションしましょう。

9年次と言わず、近いうちにみなさんとお会いできる日がくることを楽しみにしています。
まずは略式ですが御礼まで。

091218専門第二期研修

専門第二期研修(6日目)
○利用者からのクレーム対応
 スリーマインド教育センター
0.オリエンテーション
※「ありがとうございます」「励みになります」が印象的。
 肯定的な返事を多用することの効果を考える
・よく知った人でも、コミュニケーションは通じていないことが多い。

1.クレームとは何か
 事前期待と現実の対応の差
 Iグループ店舗におけるリピート率(○%)

 事前期待  現実  実感 (クレーム時の対応) 

  10    5  不満 言わない(9%)
              言う  モタモタ(57%)
                  迅速(87%)
  10   10  満足(70%)
  10   15  感動(98%)
(結果から考えられること)
・期待がなければ、不満もない・文句も言わない。
・「言わない」「言えない」に含まれる、暗黙のニーズとWeb等で流出しやすいクレームの存在を忘れてはならない。
 「言わない」撲滅へ(公的機関は特に注意!)
・文句を言うのはエネルギーが要る。
 言ったからには、なんらかの対応が欲しい(人は特別扱いされると、満足しやすい)。
 言いたい思いはあっても、言うかどうかは状況による。

(1)なぜクレームはなくならないのか
・人は放っておけば粗探ししがち。満足を得るには、+αが必要。
・予防が最も効果的で、かつよりよいサービスにつながりやすい。

(2)クレームの意味と込められた思いを知り、予防に活かす
・クライアントの希望に応えるためには、その場限りの対応の質ではなく、それまでの応対に全てが含まれている。
・人の応対に尽きる(売買の立場によるテンションのずれ。眼鏡屋の事例)
(予防のために)
 ①相手との好意的な関係作り
 -相手が自分に関心を持っている、と思ってもらうこと。
  ・「知りたい」と思うこと
  ・プラスの面に注目
  ・本気でエネルギーを向けること
  感謝「ありがとうございます」「励みになります」を忘れずに(謙遜しない!)
 ②わかりやすく伝える
 -「伝える」ことと「伝わる」こととは全く違う
  「伝わる」とは、相手が理解して納得し、行動が変わること。
 -「アポロ」、繰り返し、書面(もれなく、だぶりなく:MECE Mutually Exclusive and Collective Exhaustive)
  ア:アイコンタクト(目を合わせ)
  ポ:ポイントは3つ以内(プレゼンとプレゼン資料作成の基本)
  ロ:論拠を示す(EBなど)
 ③質問をして引き出す
 -質問の難易度を工夫し、説明を加える。
  クローズQとオープンQなど

2.クレーム応対のポイント
・「頭」と「心」が動くと納得する
 「ずしん」
・自分の心をどう回すか。
(1)クレーム応対のツボは心の修理
・人は理論と感情の両輪を回している
・クレームのコツは初期対応にあり

(2)クレーム応対基本ステップ
 ①心を込めたお詫び
  「ご迷惑をおかけいたしまして、申し訳ございません」
 ②とことん聴く(相手の気持ちを汲み取り、共感の一言)
  「それはお困りでしたね」「ご心配ですね」
  ※電話の主は、事実はしゃべるが、感情はしゃべらない(弱みを見せたくない)
 ③事実の確認と発生原因の説明
  重要な事実を質問しながら確認する:要約
 (思い込みにより感情的になっている場合、支離滅裂で時系列ではないため)
  「間違いがあったらいけないので、確認させてください」など
  事実の確認ができたら、明確に原因を説明
 ④具体的な解決策・改善策を提案する
  日程などは、「選択肢を選ばせる」(些細な選択の余地を残す)
  人のせいにせず、当事者感覚を大切にする
  マイナス表現を使わない
  相手にしゃべってもらう
  持ち帰る場合は「いつまでに連絡」(できるだけ短い時間で)するか明確にしておく
  解決できない場合でも、中間報告をする
※クレーム応対時は、所内に伝達し「組織で対応する」ことを意識して徹底する
※基本的には、落ち着いて応対する
 相手に合わせて、基本はクールダウンさせていく30分~長くても1時間は続かない。
 続く場合は「悪質クレーマー」(クレーム自体が目的)であることも。

3.クレーム応対の心構え
(1)先入観を持たず、好意と感謝と責任感を持つ
・関心を持ち、感謝する

(2)事例は報告・蓄積し、繰り返さない努力を
・ある程度のパターンがある。
・特定の内容に関するクレームが多い場合、組織としての弱点であると考えられる。
・クレーム応対中は、必ず周知する。組織で対応する。


○キャリアの棚卸・アクションプランの作成
 研修課

(省略)


091217専門第二期研修

専門第二期研修(5日目)
○ケーススタディ(事業主支援の方法)
(討議の要点のみ)
・達成目標は具体的かつ、検証可能なものの方が効果的であることが多い。
・到達レベルと、それに基づいて活用できる制度の整理と説明。
・他の事業所の事例を引き合いに出しつつ、事業所の主体性を引き出す。
 -「わかってもらう」のではなく、「やろうと思わせる」。

・ナチュラルサポートは、そのままにしておいたら壊れてしまう。
 (1)しこみ
 (2)メンテナンス
 それぞれが、必ず必要となる。
・フォローアップ時に、暗黙地を形式知へと変換する。
 いかにアウトプット(事業主への提案)をしていくか。

・事業主体系的支援とは、
「複合的な支援について、事業主支援手法を組み合わせて継続的に行う」事業主支援を指す。
 事業主ニーズが見えにくい・出てきにくい場合であっても、担当者を通じて思いをくみとることが求められる。
・事業所全体との関連を考える。
・事業主支援計画を策定するためには、
 (特に対象者を介さない支援の場合)基本は障害者の職業リハビリテーションと同じで、
 ニーズ把握→評価→計画策定
 必ず、事業主が「雇用管理をする」という意識を持つ。
 つまり、事業主に責任をとってもらえるように巻き込んでいく。
(具体的な方法)
・事業主ニーズは把握しつつも、「職場定着に課題がある場合」という括りで、積極的にジョブコーチ支援を提案していく。
・マニュアルの形骸化については、本人と一緒に作ることも視野にいれる。
・支援開始時には、必ずインフォームドコンセントを意識する。



○ケーススタディ(発達障害者への支援方法)
※気分障害の勉強はしましょう。発達障害の勉強もしましょう。
・対象者の真意をどう読み解くか。
 言語表出だけに頼らない。
 ルールやこだわりは、処世術の意味を持つこともある。
・気分障害の特性としての認知機能と易疲労性。
・前にできていたことが、できなくなるという現象とどう読み解くか。
・「調子がいい」ことを褒めて自覚させる。

・奇異な行動をどう読み解くか。
 カテゴリーは、
 -注意獲得行動
 -回避行動
 -要求行動
 表出するサインをどう活かすか。
・問題行動を無視することによる消去。注意獲得行動の場合、注意することそれ自体が「目的達成」となってしまう。
・自分ルールをつくる傾向がある場合、最初が肝心。
 -職場でやっていいこと、いけないことを明確にする。
・言語がない人に対するインフォームド・コンセント(意思確認)
 絵や文字でのコミュニケーション、手続きは手引きを参考に。
 見るコミュニケーションの場合は、「どこを」見せるかがポイント(食い違うことがある)。
・事業主支援の観点からは、障害特性の説明は一方的でなく、相手が「知りたい」と思うようなかかわりを心がける。

・気づきをうながすためには、人との関係性が必要となる。
 声のトーンや話の進め方も重要。
・支援者の姿勢が問われる。
 自発的なふりかえりを求めるのは難しい。
 科学的根拠に基づく説明も有効となる場合がある。
・見る力、感じる力によって対象者の意思を読み解く。
 対象者が、今、この場で、どう言ったか、どう動いたか。それをあなた(支援者)がどう見たか、が重要となる。

091216専門第二期研修

専門第二期研修(4日目)
○ワークシステム・サポートプログラムにおける発達障害者への支援技法
 障害者職業総合センター職業センター企画課

省略
(参考)



○ケーススタディ(精神障害者への支援方法)
(討議の要点のみ)
・気分障害は、どのレベルで起こっているのか。様々な情報から掴む。
 全てが気分に起因するわけではなく、他の障害特性から言動が起こることもある。
・計画を「行動レベル」まで落とし込む。
 あらかじめできれば一番望ましいが、そうでなくとも節目節目で計画の見直しが必要となることも多い。
・課題への気づかせ方
 (1)困らせて、気づかせる
 (2)気づけそうな芽生えの段階で褒めて、気づかせる(強化)
  ストレングスモデル
・「いい転び方」を覚えるのも重要
 八百屋は肉屋じゃないことに気づく
 会社-本人-支援者のそれぞれの役割

・気分障害を主障害とした対象者へ支援(観察)ポイント。
 -易疲労性と認知機能の評価とフィードバック
 -アセスメントに基づく調整
・負荷の段階的なかけ方。
 -枠をつけてから、外していく
 -負荷を加えていく
・汎化は、WT→JCなど、永遠のテーマ。
 -指導者間般化
 -場面間般化
・認知機能障害という括りで、発達障害、高次脳機能障害、統合失調症を整理する。



ちなみに・・・

娘はあまり好きじゃないみたいだけど、Iyokiyehaがすごく好きなアニメ。

(You Tube:やさいのようせい N.Y.SALAD)

最近視聴した歌番組といえば・・・

そういえば最近、いわゆる「POPS」というものを聞いていない。
iPhoneで、インターネットラジオを聴いていても、まったくピンとこない。
以前は、通勤の時にラジオを聴いたり、本屋さんに足しげく通ったりしていたので、そんなところで最近ヒットしている音楽は自然と耳に入ってきたのだけれども、東京勤務になってからそういう機会もなくなってしまった。
というか、PODCASTを聞くようになって、回りの音がいかに聞こえなくなっているか、ということに最近気づいた。

その代わりというか、子育ての中で「おかあさんといっしょ」を観るようになって、いつの間にか、Iyokiyeha自身がこの番組を観るのが楽しくなってしまった。
もともと、教育テレビは好きだったのだけれども、大人になってなかなか観る機会はなくなってしまった。
いい機会なので、子どもにかこつけて、Iyokiyehaが観ているわけです。
幕張研修中、ファミリーコンサートの再放送とか朝やっていて、つい見入ってしまい、遅刻しそうになった、というのはあまり話をしていない事実です。

私のお気に入りはこのあたり。
後ろの二つは、中西圭三関係の歌です。
やっぱ素敵だわ~。

(You Tube:あっちこっちマーチ)

(You Tube:ぼよよん行進曲)

(You Tube:ぱわわぷたいそう)

子ども向けの歌って、純粋さが伝わってきて、元気になりますね。
元気な日には、テンションあがるし、元気がないときにも思わず笑顔になってしまう。
不思議です。

2009年12月17日木曜日

専門第二期研修(2日目)091214

○障害者雇用に向けての事業主業務に関連する法律等

0.はじめに
・社会保険労務士とは
 =会社の「人」に関することをする役割
  保険や人事、雇用契約など
  トラブル対応(対組合、対個人、など)
・労働基準法(労基法)
 =刑法と同じ位置づけで、基準が定められ罰則もある。
  労働者災害補償保険法も同様(窓口は労働基準監督署)
・労働契約法(契約法)
 =民法と同じ位置づけで、具体的なことは、裁判などで決める。
  相談の窓口は、労働問題に詳しい弁護士や社労士。

1.採用
 労基法15条
  使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間、その他の労働条件を明示しなければならない。
 契約法4条
  労働契約の内容の理解の促進
・文書で明示すべき項目
(1)労働契約の期間に関する事項
(2)就業の場所及び従事すべき業務に関する事項
(3)始業及び就業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇ならびに労働者を二組以上に分けて就業させる場合における就業時転換に関する事項
(4)賃金の決定、計算および支払いの方法、賃金の締め切り及び支払いの時期に関する事項
(5)退職に関する事項(解雇の事由を含む)
・口頭でも可能
(6)昇給に関する事項
・就業規則等で決まっていれば明示する
(7)退職手当の定めが適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払いの方法並びに退職手当の支払いの時期に関する事項
(8)臨時に支払われる賃金、賞与および最低賃金金額に関する事項
(9)労働者に負担させるべき食費、作業用品その他に関する事項
(10)安全および衛生に関する事項
(11)職業訓練に関する事項
(12)災害補償及び業務外の傷病扶助に関する事項
(13)表彰および制裁に関する事項
(14)休職に関する事項
*昇給・退職金・賞与の有無(「パートタイム労働法」=短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律)
*上記を変更する場合
 -1~2ヶ月の短縮、等であれば、そのままの契約で構わない
 -長期間継続するようであれば、契約を変更する

会社は、面接時に最も裁量権を有する(労基法に縛られていない)
・(軽)犯罪歴がある
・障害がある
ことを伝えるべきか否か。
「経歴詐称」との兼ね合いだが、「経歴詐称」により事業所は懲戒権を有する。
(よって、線引きは非常に難しい。個人のかかわりだけで悩まないこと!)

契約期間は、労基法14条によって定められている。
・期間の定めのないものをのぞき、一定の事業の完了に必要な期間を定めるもののほかは、以下の各号に該当するものを除き3年を超えて締結してはならない。(以下は5年まで)
(1)高度な専門的知識を有する
 ⅰ.博士の学位を有する者
 ⅱ.国家資格を有する者
 ⅲ.システムアナリスト・アクチュアリー試験合格者など
 ⅳ.満60歳以上の者

会社は、従業員の「解雇」を避けたい!
理由:
(1)各種助成金の対象ではなくなる
(2)正当な解雇であることの証明をしなくてはならない
(雇い止めの場合、契約更新の条件を明示しておくべき)
(3)予告手当(30日分の賃金)の支払い
労基法「有期労働契約の締結、更新及び雇い止めに関する基準」(略)
*ハローワークの扱いは期間によって異なる
 3年以上勤務しているのであれば、事業所都合 
 3年以下の勤務であれば、期間満了
として処理

2.労働時間・休憩・休日・休暇
 原則:8時間/日、40時間/週 休憩時間はこれに含まない、休日は毎週1回以上
 (労基法34、35)
 例外:一ヶ月単位、一年単位、フレックスで勤務時間の調整は可能。
(略)

3.賃金
 労基法24、27、28(最低賃金:最賃法7)、37(割り増し)
(1)賃金支払い5原則
 ⅰ 通貨払い(例外:銀行振り込み)
 ⅱ 直接払い(例外:やむをえない場合に家族に支払う。だから本人名義の口座が必要)
 ⅲ 全額払い(税金や社会保険料は別)
 ⅳ 毎月最低1回払い
 ⅴ 一定期日払い(毎月、同じ日)
 出来高払制その他請負制の場合、労働時間に応じて一定額の賃金保障が義務付けられている
(2)割増賃金
 ⅰ 法廷時間外労働(8時間/日以上)=125%
 ⅱ 深夜労働(22:00~5:00)=125%
 ⅲ 法定休日労働=135%
 (「法定」=労基法上の基準、「所定」=会社ごとの定め)
 *家族にかかる手当ては除外されるが、本人にかかる手当て(資格手当など)は割増の対象となる
(3)最低賃金
・最低賃金の減額特例(以前の「最低賃金除外申請」)
 生産性との兼ね合いで賃金設定する

4.解雇
 契約法16
「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする」
 労基法89(手続きのみ)
「解雇の場合には、就業規則に解雇事由を記載する事が必要」
・就業規則に載せられていることが重要。
・解雇の有効・無効に関する条件。
・かつ、従業員に周知していること。
(絶対的必要記載事項)
(1)始業及び就業の時刻、休憩時間、休日、休暇ならびに交代制の場合には就業時間転換に関する事項
(2)賃金の決定、計算および支払いの方法、賃金の締め切り及び支払いの時期並びに昇給に関する事項
(3)退職に関する事項(退職の事由とその手続き、解雇の事由等)
 解雇-普通解雇(事業所都合)「雇用を継続すると、事業所として都合が悪い」
   -懲戒解雇(本人責任)「お前が悪い」(犯罪や、事業所としての我慢の度合い)
(相対的必要記載事項)
 略

解雇できない場合
(1)労働者の国籍、信条、社会的身分を理由としてなされた解雇(労基法3)
(2)労働者が業務上の怪我や病気にかかり、療養のために休業する期間とその後30日間になされた解雇(労基法19)
(3)産前産後の女性労働者が労基法65条の規定により休業する期間(産前6週間、産後30日)(労基法19条)
(4)労働者が、事業場が法令に違反している事実を労働基準監督署に申告したことを理由としてなされた解雇(労基法104)
(5)労働組合員であるきおとを理由とする解雇(労組法7)
(6)労働者が育児・介護休業の申し出をしたこと、又は育児・介護休業をしたことを理由とする解雇(育児・介護休業法10,16)
(7)女性労働者が婚姻・妊娠・出産・産前産後休業をしたことを理由とする解雇(男女雇用機会均等法6)
(8)労働者が、都道府県労働局長に対し、個別的な労使間のトラブルについて援助を求めたことを理由とする解雇(個別労働紛争解決法4)

事務手続き(労基法20)
 使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少なくとも30日前にその予告をしなければならない。30日前に予告をしない使用者は、30日分以上の平均賃金を支払わなければならない。


5.「働く」とは
(1)休職の考え方
「労働契約の関係」とは「労働者が使用者の指揮命令下で労働し」「使用者から賃金を得る」関係
「休職」は、法律上の条文はない。(例外「公務員法」?)厚労省のガイドラインのみ。
よって、例えば、診断書が出た時点で、そのことが解雇理由となりうる。復職を制度として整備している事業所は、新規雇い入れよりも諸々の状況から休職者を復職させた方が有利と考える場合。ただし、近年では「事業所の責任」を問われることも多いため、診断書提出即解雇とはなりにくい。

・安全配慮義務
 ⅰ 事故にあわない(危険性)
 ⅱ 健康で働ける環境(健康配慮義務、ともいわれる)

極論すれば、労働者が「働けない」のであれば、労働契約にならない。
就業規則に休職の規定がないと、休職できない。

(2)「休職」とは
 労働者が労働することを、使用者が「しばらく免除する」こと。
 「解雇猶予措置」という考え方が主流。
・うつ病(ならば)が、それが労災の対象となるか否かで、事業所としての責任の範囲が変わってくる。
 休職期間満了時に、解雇であるか、自然退職(解雇ではなく、「退職」と同じ扱いとなる)となるか、就業規則により判断。
(労基法81、労災法19、契約法5)
・労災認定のライン
 発症前1ヶ月におおむね100時間または発症前2ヶ月ないし6ヶ月にわたって、1ヶ月に80時間を越える時間外労働が認められる場合、業務と発症との関連が強いと評価できる。

(3)休職時の対応
ⅰ 休職した従業員が何をもって「ゴール」としているか確認
 (「うつ病を治す」ことで合意が得られているか?「お金がない」「世間体」は復職とは別の次元。事業所の状況を配慮する)
ⅱ 精神疾患の発症が業務上か否かを考える
  事業所の本音は「労災にしたくない」
  感情的なもつれは避け、労災は労災として考える
ⅲ 精神疾患にかかっていることは「働けない」ことと=(イコール)ではない!
  疾病性と事例性の違いを把握する
  ただし、うつ病になったのに働かせた、ということにならないよう注意(安全配慮義務)
ⅳ 就業規則に休職規定があるか
ⅴ 職場復帰の決定の仕方
  診断書を参考に職場復帰を決定するが、復帰させるかどうかは会社の人事権
  (↑重要だけれども、すべてではない)
ⅵ 退職の場合の取り扱い
  解雇なのか自然退職なのか(後者であれば、退職金など、会社の規定によって決定する)
ⅶ 休職と社会保険の関係
 ①休職期間中の所得保障は原則として、健康保険の傷病手当金(標準報酬月額の2/3、最大1年6ヶ月)
  ただし、就業規則により会社から給与の支払いがある場合は、給与の支払いが優先される。
  ※1年6ヶ月は「もらい始め」から。途中で復帰した期間は、この期間に合算される。
 ②休職期間中の健康保険料・介護保険料・厚生年金保険料は通常とおり控除される。
  会社と従業員で折半(多くは会社が立て替えている)

(4)復職が認められる治癒の考え方
 医学的治癒と、人事労務上の治癒は違う
 参考:以前は「従前の職務を通常の程度行える」程度であったが、最近の傾向としては、「直ちに従前の業務に復帰できない場合でも、比較的短期間で復帰可能な場合には、短期間の復帰準備時間の提供などが信義則上求められ、このような信義則上の手続きをとらずに解雇することはできない。

6.判断基準
 (事例略)
(1)リハビリの考え方
・リハビリ出勤=通勤のみ等、職場で業務には従事しない。給料もない。
・リハビリ勤務=緩和勤務、作業あり。給料をどのように設定するか。
「リハビリ」の考え方は、法律の定めがないため、ケース毎に合意をとる。

(2)管理職や専門職の場合
正社員であれば、基本的には「他の正社員職(事務職、など)」で復帰ができれば、復帰できるという判断にすべきという判決はある。必ずしも従前と同じ職務は求められない。





○職業カウンセリング演習
0.はじめに
 EAP=Employ Assistant Program
     相談専門機関。保険会社が主導することが多い(早くリハビリして職場復帰させた方が、支払う保険料が少なくてすむ)
     現場で難しいのは、退職が絡んだ相談
 GLTD?=長期にわたり、所得保障するプラン


1.NIOSH職業性ストレスモデル
 EAP実践における(メンタルヘルスの状況把握と改善における)基礎・原点となるモデル。

http://www.ne.jp/asahi/amano/matsuo/oh/14jobstress/stressmodel.htm
http://www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/n2006dir/n2688dir/n2688_06.htm
(図はこのあたりを参照)
アセスメントはこの5つの視点から。
・職場アセスメント:ストレッサー評価
・個人アセスメント:個人の性格など
・疾患アセスメント:ストレス反応など
・緩衝アセスメント:Social Support
・家族アセスメント:協力体制など


「職場のストレッサー」だけで、「疾病」に至るわけではない。
同じ状況(職場のストレッサー)であっても、それを受け止める「個人的要因」や、家族など「仕事以外の要因」、これにSocial Supportとされる「緩衝要因」が相互に関わりあう。
この状況下で、ストレッサーに耐え切れなくなると「ストレス反応」を生じ、疾病へと至る。
モデル内の「疾病」を除いた5つの項目は、その人の状況を把握することや、改善の方法を検討する上で有用といえる。
また、改善の方法を検討する上で、多くの場合、職場のストレッサーは大きな変化を見込めない。緩衝要因をいかに高めるかが重要となることが多い。
DCSモデルといい、高Demand、低Control、低Supportの状況下におかれるとキツイ。

Q:職業カウンセリングと産業カウンセリングの違いは?


2.メンタルヘルスの問題把握に必要な二つの視点
(1)疾病性
 その人の疾病自体の重症度レベル
(2)事例性(産業臨床や職リハの対象はこちら)
 職場でどの程度問題となっているかのレベル
例:本人の不適応行動が職場のルールや風土に触れてくると、事例性のレベルは上がる

■Question
状況を説明できるケースは簡単なケース。困難ケースとは「状況を説明できない」ケース。
「現代型うつ」への対応には、治療とは別の「育成」の視点が必要ではないか?
※以前は地域社会や、宗教上の教会やモスクにおける「育成」の価値そのものが失われつつある。
 新しい価値を生み出すのが「Social Action」。

3.EAPサービス
・定義:
(1)職場組織が、生産性に関連する諸問題に着手すること
(2)従業員であるクライアントが、職務上のパフォーマンスに影響を与えうる個人的問題に気づき、解決をすること
以上2点を援助するために作られた、職域におけるプログラム。
・サービス概要
(1)問題の確認・アセスメント・リファー
(2)危機介入
(3)短期問題解決
(4)モニターとフォローアップ
(5)組織リーダーへのトレーニング
(6)組織リーダーへのコンサルテーション
(7)組織に関するコンサルティング
(8)プログラムの推進と教育
・留意点
 EAPにおいては、疾病性は扱わず、パフォーマンスに関わるサポートを実施する。
 事例性を扱うのがEAPであり、産業臨床全般のスタンス。
 自分自身で活かせないから、専門家が必要ですね、という文脈。
・連携における重要点:特に管理部門への関わり。
 マネジメントコンサルテーション=情報のフィードバック、アカウンタビリティ =就業規則の確認は大前提
 (組織・就業規則の「理解」→理解したものを「説明」可能にする→具体的な「対応」→手柄は人事や管理職に「フィードバック」)
 わかりやすく噛み砕き、現状を「わかりやすく説明」する
 その上で「どうしたいの?」と問うことと、カウンセラーとして「○○と思う」という意見を述べる
※即対応を考えるのではなく、状況把握とその伝達に努める。

■One of Answer
 相手が変わらない状況というのは、カウンセラーにとって徒労感が強い。
 それであっても、クライアントの目の前に「いる」のが、カウンセラーたるゆえん。


4.カウンセラーが目指すもの
 専門サービスが目指す究極的な目標は「いなくてもいる」こと。
 実際のサービスがなくなっても、顧客組織やクライアントにサービスが「内在化」されること。
内在化のために必要なこと:
(1)現象をわかりやすく整理・説明する
(2)顧客企業に伝えていく
※困難な事態を外部に丸投げで専門的に解決していくことでは、専門サービスへの依存性が高まるだけで、問題は低減しない
 当初は外的存在として活用され、中期にカウンセラーの言動を組織・クライアントが取り込んで内在化し、最後に再び外的存在として活用されなくても良い状態となり役割を終える 
・カウンセラーが活躍しすぎない=当事者にできることは、積極的に「任せる」=ソーシャルサポートへ育っていく(⇔イネイブリング)
・コンストラクティブ・コンフロンテーション
 (資料参照)
 問題→指摘→反省→改善
   →問題継続→改善目標の明確化(本人の入る余地を残す)→自己努力→改善
   →問題継続→問題の客観的情報を集める→本人に伝える(直面化)→一定期間内で自己改善を指示→改善がない場合、関わりの手を引く→改善
・ナラティブアプローチ
 自らの経験を語り、自らの物語を組み立てること。
 自分に異質なものを取り込むには、語ることが最も効果的
 経験を語ることの成功が、人生と経験に連続感と意味を与える

5.ディスカッションから
・理解なくして、対応なし
 (状況を必ず把握する)
・困難ケースへの対応
 (上司の意向で復職支援を実施する場合、例えば打ち合わせの場で「○○がだめだったら、△△してください」などの交渉は欠かせない。
 対応に明確な答えはない。
・コンストラクティブ・コンフロンテーション
 まず、本人の意向に沿ってやってみて、「駄目だったらどうしますか?」という文脈で対応する。
 -客観情報を集める
 -直面化
 やってみてできない場合に、自分の力では無理だったということ→「専門機関の力をかりましょう」と機関へつないでいく
 コンストラクティブ・コンフロンテーションをそのまま適用すると、臨床的には本人が満足しないこともある。
 「これだったら、できると思う」を本人から引き出すことも必要。
 無理難題を課せられ、対応が変わらないようであれば「関わりの手を引く」ことを見せる。
 (ポイントは「私」としてやる)
・復職とは・・・
 フルタイム勤務ができること!

2009年12月13日日曜日

超便利ツール「EVERNOTE」

知っている人も、使っている人も多いかと思いますが、この便利さは、独り占めしておくのもどうかと思うので、ご紹介。

(Web:EVERNOTE)

今のWindowsでも「ブリーフケース」というツールが標準装備されていますが、EVERNOTEはWebを介して、ファイルを同期させ、複数の端末(「端末」がミソ)で同じファイルを共有することを容易にするツールです。(メニューの日本語化パッチも公開されています)

Iyokiyehaがどんな使い方をしているかというと、まずIyokiyehaは自宅で一つ、iPhoneを持っており、会社にも仕事用の端末があります。この内、会社のものは仕事専用機となっているため、あまりファイルの共有は必要ないのですが、自宅用とiPhoneで同じファイルを持つことができると、何ができるか?
・テキストベースのデータを自宅でファイル化して、iPhoneで持ち歩く。
・どこでも文書作成(ブログ更新用のテキストや、国家試験の勉強、メールの文面作成、など)。

今、フル稼働しているのは、ブログ更新用テキストの作成(最近の一週間まとめて更新は、iPhoneとEVERNOTEによって支えられています)と、国家試験勉強です。
試験勉強は、自宅で過去問の正答文書をテキストで作成し、それをEVERNOTEを介してiPhoneで読み込み、移動中などの空き時間に何度も復習する。
机にテキストを広げてガリガリやる余裕がまったくないので、隙間時間をいかに使うかが、国家試験の鍵になると考え、はじめて見ました。
今のところはいい調子です。
別の文書とか読んでいて、試験と関連のある出来事を見かけたら、「年表」ファイルにちょちょっと修正を入れて、常に最新情報に。
他にも、iPhoneのアプリで「基本六法」というものはありますが、さすがに私の仕事が規定されている「障害者雇用促進法」は掲載されていません。
なら、テキストデータをコピーしてEVERNOTEにアップしておけば、なんと出先でも法律チェックが迅速にできる。
なんと、便利なんでしょう。

とかく、電車移動が増えたこの頃、こういったWebツールによって助けられています。
ガシガシ勉強して、休日は家族サービスに時間を使いたいものです。
今回はご紹介まで。興味のある方は、ぜひ使ってみてください。
テキストファイルを読み込める携帯端末をお持ちの方なら、いろんな使い方ができるかと。
「こんな使い方あるよ」って方おられたら、ぜひ教えてください。

日本障害者フォーラム(JDF)編集『みんなちがってみんな一緒!障害者権利条約』日本障害者フォーラム、2008年。

「障害者権利条約」Convention on the Right of Persons with Disabilities.の日本における現状と、条文それぞれの論点についてまと
められた冊子。
Iyokiyehaは、山梨で手話を習っているときに、この話題に触れ、たまたま販売していたこの冊子を買ったもの。
政権交代があり、障害者自立支援法の廃止が話題となっている中で、ひっそりとこの条約の名前を目にしたこともあり、再度手に取って
みた。
買ってすぐに、目を通したときにも感じたことだけれども、この条約の批准によって自分の仕事は大枠から大きく変わってくるのではな
いかと感じている。
ただ、普段勤務していても、われわれの周辺(雇用・就労支援の現場。特に福祉関係者の話題)から、こうした話題がほとんど聞かれな
いことがどういうことなのかと、今でも気にはなっている。

現在、たまたま会社の集合研修の時期と重なり、本省の方の講義の中でもそれほど多くは語られないこともあったので、少しだけ食いつ
いてみたのだけれども、公開できる情報としてはそれほどでもない、ということのみ確認できた。
議論は各論が提出されつつある段階で、それほど進んでいるわけではないということだった。

研修中に、同期の相棒殿と飲んだ時に、飲んだ勢いで普段しない話をしたわけだけれども、そこで語ったことはそれほど間違っていない
ように思う。
すなわち、この条約批准に関連して、障害者雇用の現場に「合理的配慮」が高らかに導入されることが、法に明記されるようなことにな
れば、今までとは違った圧力が障害者雇用の現場にのしかかることになる。現場における、超柔軟なやりとりに本質的な変わりはないか
もしれないけれども、公的なシステムとして事業所に求められるものは、必然的に大きくなる。
それに伴い、職業リハビリテーションの実践内容も変わってくるように思われる。

それくらいのインパクトがあると思うのだけれども、実際はどうなんでしょうか?
私なりに情報は集めてみようと思います。
Nothing about us Without us.
あたりまえだけど、なかなか当たり前にならないもどかしさもありますね。

091212専門第二期研修(一日目)

■専門第二期研修(1日目)
○専門第二期研修を修了したカウンセラーの果たす役割
 職業リハビリテーション部長
1.職業リハビリテーション等を取り巻く状況と今後の展開
 (資料参照)
・地域センターにおいては、「どの地域においても、適切な職業リハビリテーションを均等・公平に受けられるようにした上で(セーフティネット)、就職等の困難性の高い障害者(精神障害者、発達障害者、難病者等)に対する専門的支援を重点的に実施」することが明記。
・「助言・援助」業務:職業リハビリテーションに係る人材の育成や関係機関異対する助言・援助を実施。
2.第二期研修修了者に期待される役割
 (資料3)
・求められる能力として、5~9年次にかけて「上司等の指導のもと」の文言がなくなる=自らの決定が、職場としての判断となる。
・上司、先輩は、円滑な業務のために「働いていただく存在」。
・上記かつ、後輩から自分が「働いていただく存在」として見られているかが重要となる。
※個々の能力を向上させるのは当たり前。一職場としてどう力をつけていくか、という観点が大切(例えば、ノウハウの共有化など)。
○障害者自立支援法について
 厚生労働省 社会・援護局 障害保健福祉部障害福祉課
 (内容詳細は資料参照)
1.障害者自立支援法のポイント
 背景として、福祉サービスの支援費移行(措置から契約へ)がある。
 想定を上回る予算不足が生じたため、以下の重点項目に基づき、障害者自立支援法(平成18年/2007年10月)が施行される。
 ・必要なサービスを必要な人へ(選択と集中)
 ・働ける人には働いていただく(福祉サービスの受益者から、TAX Payerへ)
 ・応能負担から応益負担へ(障害程度ではなく、サービス利用量によって負担が大きくなるしくみへ)
 法律としては珍しく、3年で見直しすることが規定としてもりこまれた。
 社会保障審議会の就労支援部分の論点整理
 (1)一般就労への移行支援の強化(就労移行支援事業のふりかえりと評価方法の整備)
 (2)就労継続支援のあり方(困難ケースに対し、移行に時間がかかるということを、どう整理していくか)
 (3)障害者雇用施策との連携強化等(「窓口がわかりにくい」、福祉だけで就労支援ができるか?、能力開発、雇用支援、教育とのリンク)
 政権交代による障害者自立支援法廃止の動きについて。
 厚労省に準備室を設置予定。次の法律改定は4年単位。
 サービス利用者がいるため、無策に廃止することはない。
 全体的な方針として、就労支援の抜本的強化は変わらない。何を積み上げていくか、どうパワーアップするかという点の変更。
 (データ:特別支援学校卒業者の55%は福祉施設に入所。就労を理由とする施設退所者は、1%程度。利用者が滞留する。卒業時の就職者は3割程度)
 現在の法改正論点は、
 ・利用者の費用負担
 ・認定区分
 となっている。
 ライフステージ(障害者だから、ではなく、同世代、同姓の生活を基準に考えられる)に対応した福祉サービスを意識。
2.その他
 ・相談支援事業に関して、サービス利用のあっせん・調整に「サービス利用計画作成費の支給」が予定(既成?)
 ・相談支援事業が本来の機能を果たすことによって、円滑な福祉サービスの展開を図ることができる。
 ・地域自立支援協議会は、実行性のある会議を想定している。
○経済と企業経営 -企業の障害者雇用を可能とする用件とは
 NPO法人障がい者就業・雇用支援センター
1.はじめに
Q:それぞれの勤務地において、それぞれのニーズに応じたサービスができているか?
厳しい経済状況の中で、企業は障害者雇用を推進している。
雇用率は、平成21年度6月1日現在、全国平均1.63%(東京は1.56)。過去最高で、大企業は、1.8を超えた。
企業の差となる基盤は「有能な人材」。
障害者雇用に関する、それぞれのスタンス
-行政(厚生労働省):
 法定雇用率遵守を求め、いっそうの指導強化を実施する。
 身体障害者雇用からの脱皮と、知的・精神障害者へのシフトを期待し、そのための施策を次々と打ち出している。
 雇用促進への助成金など支援は惜しまない。
-企業経営の立場:
 山積する経営課題と障害者雇用との両立の難しさ。
 慣れ親しんだ身体障害者中心の雇用から脱皮できない。
 知的・精神とも雇用管理の自信がない。
 時間をかけて育成するゆとりはもてない
2:企業の障害者雇用に見られるタイプ分類
・障害者雇用への向き合い方
 (1)CSR、多様性、法遵守の視点で向き合う企業群
 (2)あくまで一人の従業員としての生産性を求める企業群
 (3)中間型(折衷型)の企業群
 (4)雇用率改善を急ぐ企業群
 (5)障害者雇用への意識の乏しい企業群
 (6)(新タイプ)代行業者に任せたいと考える企業群(代行業者Aに障害者を登録させ、B社と対象者との間に労働契約を結ばせる。B社の仕事をA社の監督の下で実施させる:現在、本省としても問題視しているが、法的に問題はない。主旨には反している)
・障害者雇用への理解度
 (1)障害者の法律への理解が乏しいグループ
  (経営トップ、受け入れ現場の理解・協力が得られない)
 (2)職域の準備が整わず行動が出来ていないグループ
  (雇用への意識はあるが、どのような仕事を準備するかがわからない)
 (3)職域はあるが障害者の受け入れで逡巡するグループ
 (4)募集・採用方法で苦戦しているグループ
 (5)採用後の障害者の定着・育成に悩むグループ
 (6)採用は進んでおり、新たな職域を模索するグループ

2009年12月11日金曜日

091210中堅職員研修(4日目:最終日)

■中堅職員研修091210
○ティーチング
相手をきちんと「名前」で呼ぶことは、意外にも心地よい。「認められている感」がある。
1.人を育て動かすということ
 人は教えられた経験を基に、人を教える
Skill:話のサンドイッチ話法
 始めに、大きな声でハッキリと挨拶し、ビシっとお辞儀。話の最後は「以上です、ありがとうございました」ビシっ。
 型が大事。
(1)尊敬する上司や先輩とは?
 答え(略)
 いずれも、「何となくいい」ではなく、具体的な行動などを取り上げている。
 それらの行動のほとんどは、いずれも「自分をやる気にさせた」もの。
(2)結果は、行動の積み重ねによって「のみ」生じる
 ほとんどの人の行動のモチベーションは、「上手くいった」体験(先行条件)。
 目標設定によってのみで行動に結び付くのは、全体の2割程度。残りの8割は結果により「褒められる、認められる、感動する」
 積み重ねを促すための「できる」感覚と「成功体験」。
 そのための具体的な分解。
(3)なぜ、指導育成が大切なのか?
 講師が前職を辞める際、自分の仕事を引き継げる後輩を育ててこなかったこと。
 部下ができれば、人の手をつかって成果を挙げることが大切。
 お世話になったお客さんへの最大の恩返しは「自分よりできる人に引き継ぐこと」。
2.指導育成の基本ポイント
中身より態度(「説明しよう」と思うと、細部を深めてしまいがち)
(1)ポイント1 教え方
「やって見せ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば日とは動かじ」(山本五十六)
 ⅰ (相手の理解レベルを確認し)見本を見せる
 ⅱ ポイントを説明する
 ⅲ 実際にやらせる
 ⅳ よい点を認める(具体的に、即時)
 ⅴ アドバイスする
(2)「具体的」とは?
 スモールゴールを設定するための分解
 ⅰ 目に見える・聞こえる
 ⅱ 数えられる
 ⅲ 誰が、何を、どうする
 ⅳ 誰が見てもOK
 相手の行動に結び付きやすく、また「評価」しやすくなる。
※ワーク:ペットボトルからコップに水を注ぐ
3.相手を尊重し、認める
 人は脳の中にうれしさが出きるとやる気が起こる「いかにうれしさをつくるか」
(1)褒め方のコツ
 ⅰ こまめに、すぐ。行動をした60秒以内。
 ⅱ どこがよかったのか、理由をそえて、相手の頑張りにヒットさせる
 ⅲ 人前で褒める
 ⅳ 人づてに褒める
 ⅴ 本人だけでなく、サポートした人も褒める
 ⅵ 人の成功をチームで喜ぶ
(2)年上へ接するときには、人生の先輩への経緯を払う
・「お願い」ベースで相談する
 例:新人の対応を引き合いにだし「統一したやり方でやってほしい」とお願い
 例:関連して、「影響力がある故に、こうしてほしい」などの言い添え
(3)叱り方、注意の仕方
 意見を言う時は、必ず理由をつける
 「○○の方がいいと思うけれど、どうですか?」
 + ねぎらい、感謝、褒める
 - 客観的事実と自分の意見、ダメな理由と、改善案とメリットを伝える
 + はげまし
 (サンドイッチ話法)
○正確に伝えるコミュニケーション技術
1.説明力向上
(1)説明理能力を高める意義
 正しく組織が動くためには、正しい行動が必要。
 正しい行動のためには、正しい判断が必要。
 正しい判断のためには、正しい理解が必要。
 正しい理解のためには、正しい説明が必要。
 正しい説明のためには、正しい情報が必要。
情報が正しくても、説明が間違っていれば、組織は正しく動かない。
(2)「心理変化」への対応
 心がけることとして、
 ⅰ 人間関係の構築
 ⅱ 意志の確認
 ⅲ 問題解決を図る
 があげられる。
 また、説明のしかた・内容によって、相手の反応が変わることも念頭におく。
 説明→心理変化→人間関係→信頼関係→目的
 全ての「→」のところに、+-の感情が付随する。
 +の心理反応が起これば、人間関係は良好に、信頼関係へと発展し、目的の達成に近づく。
 -の心理反応が起これば、人間関係は悪化(もしくは変わらず)、信頼関係へと発展せず、目的の達成も遠のく。
(3)聞き手を意識する
 話は「聞く人が動かしている」。聞き手意識への配慮が求められる。
 ⅰ 個人的特性
 ⅱ 内的条件の変化(聞く構えになっているかどうか)
 ⅲ 外的条件の影響
(4)表現の2つの働き
 ⅰ 通達性
  わかりやすいこと
 ⅱ 感化性
  感じいいこと
 二つが両輪となって説明は進行する
※ワーク:難しかった説明
 -相手の意図が見えないこと、こちらの知識が曖昧な場合、など
2.わかりやすい説明の心得
(1)説明にあたっての心構え
 ⅰ 内容を十分に理解しておく。
  自分が把握していなければ、説明できない
 ⅱ 相手の理解レベルを考える。
 ⅲ 相手に合わせて、質問や説明を分解する
(2)感化性にも配慮する
 相手の自尊心を守ることにもつながる
 ⅰ 状況に合わせた音調・語調
 ⅱ 肯定表現(前向きな表現、否定形をあまりつかわない)
 ⅲ ビジネスフレーズに依頼型をつけた表現をこころがける。
 ⅳ 上昇表現(相手を持ち上げる:あなたでいい、と、あなた「が」いい)
(3)わかりやすい説明 6つのポイント
 ⅰ 話の予告、方向づけ
 ⅱ 整理して、順序良く話す
  ①時系列で話す
  ②結論を先に
  ③一般から特殊な例へ
  ④大から小へ
 ⅲ 意味が共通になる言葉を使う
  人はわからない言葉に出会うと思考が停止する
 ⅳ 明瞭な音調・語調・主要点の強調
  話すテンポの早さをふりかえる
 ⅴ 具体化の手法を用いる
  数字の使い方、心マのリズムが「世界に一つだけの花」
 ⅵ 質問を活用する
※ワーク:所属部署の役割・意味、業務、やりがいを3分で説明する
3.説明力をさらに伸ばすには(自己啓発のポイント)
(1)話すことに責任を持つ
(2)周囲に関心を向ける
(3)常に自分を振り返る
上にも下にも、わかってもらえる説明を。

2009年12月10日木曜日

091209中堅職員研修(3日目)

■中堅職員研修091209
○中堅職員の立場と果たす役割
・問題解決の考え方と技法 コミュニケーションスキル
1.ふりかえり
(1)中堅職員の役割
 仕事にはHow(=こなす)とWhat(=どうする)がある。
 現場ではHowがほとんどであるが、これだけで周囲に影響をし続けるのはしんどくなる。
 Whatの視点も取り入れつつ、Howの質を向上するのが中堅職員。
(2)Go-Thinkingでは「流暢性」がモノをいう
 着想アイデア(量)から発想アイデア(質)へ。
 よいアイデアは、量の中から生まれる(よほどの天才でない限りは、ユニークな解はない)。
 Go-ThinkingとStop-Thinkingのメリハリが大事。
(3)創造力の発揮
 認識: 事象→→→→→→→→→意味→行動
        ↓→価値観・考え方→↑
 同じ事象であっても、その人の考え方で意味は異なる。
 行動が変化する。
2.ブレインストーミング
(1)定義
 集団の連想の効果をフル活用してアイデアを生み出すための会議技法
   (A.F.オズボーン)
(2)ルール
 ⅰ 批判厳禁
   「自己批判」もダメ!Go-Thinkingで、メンタルブロックを壊しながら!
 ⅱ 自由奔放
   できる・できないはさておき。枠外アイデア可。文化ブロックを壊す!
 ⅲ アイデアの量を求める
   流暢性がモノをいう。
 ⅳ 結合改善
   アイデア・ミックス、アイデアの便乗OK!
(3)注意
  発想のリズムを保つ(同じアイデアが2回出ても、構わず記録する、など)
  リーダーは「さそい水」もうまく使う
  1テーマにつき40~60分
  表現は、「○○を○○する」など、簡潔にできるだけ文章で。
  否定形は避ける(リズムと量に影響)。
3.ワーク
(1)80mの深さに穴を掘っているドリルの刃を替えたい。どんな方法があるか。
(2)「双方向アンテナ(な)中堅職員」を目指して
 ・帰納法的カテゴライズ(事象から意味へ)
 (参考:演繹法的カテゴライズ・大枠から分類:通常はこちら)
 ・ブレスト→カテゴライズ→ストーリー→アイデア評価(効果と実行性で4分類)
  ◎:効果大、実効性大
  ○:効果大、実効性小
  △:効果小、実効性大
  ▲:効果小、実効性小
 ※○中心に選択・組みあわせをしていく
  △▲欄のアイデアも廃車復活を!
4.コミュニケーション力
(1)定義
 伝達・意思疎通、語源は「共通の」という意味
 いかに自分と相手との間に共通項を持つかがポイント
(2)事実のみを言っているのは?(ない)
 ・今日やらなければいけない仕事が、まだたくさん残っている。
 ・この駅はいつも混雑している。
 ・午後から大雨になった。
 ・夏休みになったせいか、この列車には学生が乗っていない。
 ・雨も止んで、いい天気になった。
(3)共感性(大事)
 「共感性」とは、まずは「自分の枠組みを横に置き、相手の枠組みでコミュニケーションしようとする姿勢」を言う
 ※枠組みを「変える」のではなく、相手の枠組みを「理解しようとする姿勢」が強調される
  同じ事象であっても、人の認識・行動は違う
 理解の程度や方法を「自分でコントロールする」ことが大切となる。
 相手の枠組みに「入ろうとする」努力が求められる。
(4)聴く
 聞く:耳を傾ける
 聴く:(積極的に)相手の話を聞く
 訊く:訊ねる
(5)人間尊重の精神
 コミュニケーションスキルの前提=共感性の発揮+人間尊重の精神。
 共感性の発揮の前提は、目の前の相手の存在を認めること(acknowledgement)。
 コミュニケーション上の相手に対する投げかけ=ストローク。
 コミュニケーションにおいては、相手に対し「プラスのストロークを明確に多く送る」のが重要。
注意点
 ⅰ ストロークのプラス・マイナスは相手(受け手)が決める
 ⅱ マイナスも、相手の存在を認めている(完全な無視よりマシ)
 ⅲ プラスストロークをたくさん送れるよう、心と身体の電池切れに注意

091208中堅職員研修(2日目)

■中堅職員研修091208
○高齢者の雇用問題と雇用対策について
 厚生労働省職業安定局 高齢・障害者雇用対策部企画課
1.施策体系
(1)60台の雇用確保
 定年65歳以上企業の割合を2010年までに50%
 70歳まで働ける企業の割合を2010年までに20%
(2)中高年齢者の再就職促進
 募集・採用における年齢制限の禁止および上限年齢設定理由の明示を義務化
(3)多様な就業・社会参加の促進
 シルバー人材センター事業による多様な就業機会の確保
労働力人口推移との兼ね合い。現状のままだと、2030年には労働力人口割合が48.5%との試算。
団塊世代の高齢化とともに定年を引き上げることで、労働力人口の激減を緩和。
厚生年金の支給開始年齢の引き上げとの兼ね合い
-厚生年金の定額部分は、現在63歳から(2010年4月からは64歳、2013年4月に65歳へと引き上げ、完了となる
-厚生年金の報酬比例部分は、現在60歳から支給開始であるが、2013年4月に61歳となり、以後3年ごとに1歳ずつ引き上げ。2025年4月から65歳となり、完了となる
雇用施策は、
(1)賃金の調整
(2)力量の差
に対するもの。
現状、定年引上げのとりくみはイマイチ。
○障害者の雇用機会の拡大を目指して
 厚生労働省職業安定局 高齢・障害者雇用対策部障害者雇用対策課 地域就労支援室
1.障害者雇用を取り巻く情勢
(1)障害者自立支援法の施策(平成18年4月)
 民主党政権となり、今後どうなるか。就労への移行という点に大きな方針の変更はないだろう。
(2)障害者権利条約への署名(平成19年9月28日)
 差別禁止と合理的配慮が注目に値するが、現在も具体的な案が出てきていない状況
(略)
2.雇用施策
(1)除外率
 平成16年4月に廃止(現在は経過措置)
(2)障害者就業・生活支援センター
 全ての福祉圏域に設置することが目標(360くらい)。
 地域のコーディネートを図る。
 平成21年度は265センターを設置。
 力量はマチマチ。地域センターの専門性に期待。
(3)在宅就業障害者支援事業
 現在16団体。
 あまり広がりがない(どんな仕事を想定しているのか?)
(4)若年コミュニケーション能力要支援者就職プログラム
(5)発達障害者雇用開発助成金
(以下略)
○中堅職員の立場と果たす役割
1.概要
(1)中堅職員と役割
(2)問題解決の考え方と技術(スキル)
(3)コミュニケーションの基本
2.ビジネスマン(特に中堅)に求められる能力
(1)専門(性)力
 =知識、またそれを「アウトプットする力」を合わせたもの
(2)感受(性)力
 =感じ取る感覚(やばいな、等ピーンとくるもの)、またそれを「アウトプットする力」を合わせたもの
  興味や関心で大きく変化する
(3)リーダーシップ力
 =影響力(下だけでなく上にも、組織外へも「影響」を与える)≠声の大きさ
(4)コミュニケーション力
(5)問題解決力
(3)(4)(5)はよく「三本柱」と呼ばれるもの。
3.中堅職員の役割
(1)責任をもって業務を遂行すること
 手伝ってもらうのは「アリ」(だって、責任がある)
(2)周囲に働きかけ、職場の活性化を図ること
 場を元気にする方法は様々
(3)後輩に必要な助言や指導を行うこと
 よく聞いてあげてください。フォローも必要。場合によっては、上司や先輩に対しても「巻き込んでいく」感じで
4.問題と課題解決
(1)問題とは「期待された基準からの逸脱である」(ケプナー・トリゴー法)
 問題のタイプは「発生しているモノ・コト(をあるべき姿に変える)」と「自らつくるモノ・コト(ありたき姿)」≒企画・立案
(2)問題解決とは、
 課題形成(What to do)から、課題解決(How to do)へ
 「何を」やらなければいけないのか、から「どのように」取り組むか、へ
 解決できない課題を「つくらない」(問題解決ができないこともある。また、課題形成を間違えることがある)
 例:メタボ解決(身長は伸ばせない、取組みよりも先にメタボ解消への意識付けかもしれない)
(3)創造とは
 創造=情報を加工・変換して価値ある新しいモノ・コトを作り出すこと
  例:仕事のカイゼンにより「作業時間を1分縮めた!」
 創造力=情報の加工・変換力(仕事は、これをしてナンボ)
  問題解決力や考える力
 創造性=創造力の発揮を支える
  特性・マインド・姿勢・態度
創造性豊かな人の備える5つのポイント
 ⅰ.流暢性(よどみなさ) 例:コップをどう使うか
 ⅱ.柔軟性(視点の多様さ) 例:WEST
 ⅲ.独創性(ユニークさ) 例:9点つなぎ(しつこく、アウトプット、独り言も可)
 ⅳ.感受性(敏感さ)
 ⅴ.具体性、綿密性、粘着性(しつこさ)
(4)着想アイデアから発想アイデアへ
 GO思考(thinking)とSTOP思考(拡散思考と収束思考を繰り返し、「案」へと磨き上げていく)
(5)創造力の発揮を妨げるもの(メンタルブロック)
 認識のブロック(問題の所在に気づけない、間違って気づいてしまう)
  視座、視野、視点を変える(角度、立場、距離や範囲、フォーカス)
 文化のブロック(真面目発想が裏目に出る可能性)
 感情のブロック(ネガティブ思考が本来の脳力を阻害する)
  プラス思考はドーパミンを分泌し、脳の活性化へ
  マイナス思考はノルアドレナリンを分泌し、視野を狭くする
  リ・フレーミング(屁理屈可)により、打破
認識・感情のブロックは、ぜひ打破すべき
5.ブレインストーミング(略)

091207中堅職員研修(1日目)

■中堅職員研修091207
○中堅職員に求められること
1.中堅職員とは
 (1)戦力
 (2)後輩のモデル
 (3)先輩・上司の支え役
自ら戦力として業務の実行部隊として「動く」ことが求められると同時に、周囲を「動かす」ことが必要となる。
職務遂行チームの中で、自分を活かしていく視点が必要になる。
端的には、上下への気配り・横への意識が求められることになる。
組織の中で立ち位置を定めていく時期。
発展・向上を常に意識し、改善・進化・革新を念頭に、自ら共生の精神を実践していくことが求められる。
2.(以下略)
○中期目標、中期計画、年度計画について
 法則を知ると、具体的な作業の効率がよくなる→数つなぎ
1.独立行政法人通則法(平成11年 法律第103号)
 (1)中期目標
  主務大臣が定め、法人に指示するもの
 (2)中期計画
  独立行政法人が作成し、主務大臣の認可を受ける
 (3)年度計画
  独立行政法人が定め、主務大臣に届出て、公表する
参考:e-Gov「独立行政法人通則法」
2.法人をめぐる最近の論点
 (1)随意契約の見直し
 (2)官民競争入札などの積極的な登用
  →事業仕分けにより、一定の方向性
 (3)給与水準の適正化
3.業績評価
 S評価:2
 A評価:17
決して悪くない。常に改善・効率化を求められている。
○機構経理のしくみ
1.機構予算概要(平成21年度)
 (1)収入(単位:百万円)
  ・(一般)障害者職業能力開発勘定運営費交付金
   873
  ・(特別)施設整備費補助金
   61
  ・(特別)雇用開発支援事業費補助金
   25,552
  ・(特別)高齢・障害者雇用支援勘定運営費交付金
   16,883
 合計:43,369(国費) +自前収入:16,356(納付金+雑収入)
 (2)支出(単位:百万円)
  ・障害者職業能力開発勘定
   877
  ・高齢・障害者雇用支援勘定
   42,528
  ・障害者雇用納付金勘定
   27,103
 合計:70508
当機構の財源は、一般会計、雇用保険二事業、納付金からなる。
よって、業務や助成金支給について、「受益者負担」の原則から条件がつく。
○障害者助成制度
 (略)