2007年9月29日土曜日

最近の気づき

毎日のおつとめトレーニングと、週1回の合気道で気づいたことをメモ。最近さぼってました。

■進む→ブレーキ→進む→ブレーキ・・・

身体動作は、細部に分けて考えていくと、ものすごいスピードでものすごいたくさんの動作をこなしている。小項目は、歩いたり、走ったりするときの動作。例えば、一言で「歩行で前進」と思っても、それを分解していくと、

1)直立
2)重心が前に移動
3)合わせて、倒れないように右足を出す
4)右足が地面に着くと、バランスをとるために重心移動にブレーキをかける
5)ブレーキをかけるのと同時に、重心が右足に移っていく
6)重心が完全に右足に移るのとほぼ同時に、左足で地面を蹴る
7)左足で地面を蹴って作った推進力を右足にためる
8)蹴った力で左足を右足より前方に振り出す
9)重心が前に移動
 (以下、3)以下を左右交互に繰り返す)
こんな感じですかね。


片足に体重が完全に乗ってしまうと、もう片方の足は自由に動く。
次の一歩は振り出せるのだけども、片方の足に体重が乗り切った瞬間、その瞬間に別の方向へ身体全体を移動することは不可能になる。人の表現を借りれば、「身体にうねりが生ずる」だったり「居付き」というものに近いのだろうか。
小項目のテーマのように、動く→ブレーキ→動く→ブレーキ→動く→ブレーキ・・・といったことをものすごい短い時間の中で繰り返しているように思う。ブレーキというか、移動して崩れたバランスを立て直すために、動作を止めて姿勢を立て直している。だから動きに「詰まり」が出てくるし、私の動作はぎこちなく見えてしまう。
だからといって、そのブレーキを外すと転んでしまうような気がする。これは、自分のコントロールの範囲を超えて動作しているのか、それとも単にバランスが悪いだけなのか、そのあたりはまだ分かっていない。





■先々の先、先の先、後の先

合気道の考え方で、根本に近いもののように思った。

「後の先(ごのせん)」というのは、合気道の技をかけられるとよくわかる。自分は相手に向かって殴りかかってみたのに、その力を受け流すだけでなく、利用されてバランスを崩され、投げ飛ばされたり、関節技をかけられてしまったりする。この、相手の力を利用して相手を崩していくことを、「後の先」というのだと理解している。つまり、相手が技を繰り出した時に、それをかわしながら利用し、次の一手で有利となる一連の動作のことだ。

「先の先(せんのせん)」というのは、今度は、相手の力が出きっていないうちに、相手の動作を制御するもの。相手が短刀を振り上げた瞬間に、相手の腕を止めにいったり、喉元に手刀を突きつけたりといった動作を言う。気配や一瞬の小さな動作を察知して、技が出る前に止めてしまう、押さえてしまう。これは、目で見て動作を読むのではなく、身体感覚全体を敏感にして、視覚だけでなく手刀を合わせていることによって得られる皮膚感覚への情報で、相手の意図を読んでいくことも求められる。

「先々の先(せんせんのせん)」というのは、もっと面白い。例えば、隙を見せたら切りかかってくるだろう相手に対して、その戦意を削ぐように、お茶を出すとか、そういった行動全般を指す。相手の気配を察知する以前に、相手を「その気にさせない」というもの。合気道だけでなく、他の武道全般に通じることと思われるが、それぞれの動作や技というのは、自分と相手のいずれかもしくは両方が戦意をもって相手と対峙したときに、繰り出されるもので、いわば「戦闘モード」であるといえる。「先々の先」はその外側にあるもので、相手の戦意を削ぐ行動全てを指すと理解した。
この考え方の根底にあるのは、戦わなくて済むのであれば戦わない、というもの。「勝つ」ことではなく「負けない」「生き残る」ことを第一に考えるのであれば、自ずと「戦わない」という選択肢が最善の一手であるといえる。こうした考え方を反映した動作や行動を、常日頃のものに織り交ぜることも含んでいるように思う。


■一眼二足三胆四力(いちがんにそくさんたんしりき)

これはまだ、言葉とその簡単な意味を聞いたのみ。
まずは「眼」。これは、相手の目を見ることを含め、相手の全体像を見るというもの。そして、この中には「先の先」「後の先」をとるためのちょっとした動作を見極めることだけでなく、「先々の先」をとるための「その人」を見極めることを含んでいる。
次に「足」。合気道の技は、全て移動力を相手に「伝える」ことによって成立する。体幹の移動力によって、相手をコントロールしていく。つまり、上半身の動作だけでなく、下半身の移動力をいかに活用するのかということである。
関連して「胆」。腹式呼吸により、常に冷静でいることと共に、やはり体幹で力を出すために正しい姿勢を保つことも含んでいるのだろうか。
最後に技や移動をするための「力」である。

2007年9月24日月曜日

週末の出来事 9/21~24

21日、金曜日。
年休を使って、組合の労働セミナーに参加する。@新宿。
テーマは「ミッション・パッション・モチベーション」でしたか。
私の所属する機構を取り巻く状況(特に、独立行政法人整理に関すること)の確認と、人員配置や給与に関する交渉の確認、その上で機構の使命(ミッション)などについて討議するというもの。

率直に言えば、政労連の委員長の話や機構組合の委員長とかの話は面白かった。目の前の仕事について、一労働者としての立場だけでなく、機構そのものとはまた違う、それらを含めて俯瞰できる視点としての組合活動というのは、なかなかスリリングで面白いし、行政機関のしくみについて学ぶいい機会にはなった。
その後のグループ討議については、まぁ、思ったとおり、イマイチ。
それでも、21日の討議はマシだったかなと思う。私の所属するグループは、一人ひとりの視野が広かったのかもしれないが、課題解決を視野に入れた議論ができていたと思う。その後のグループごとの発表でも、現実的かつ本質的な内容が発表されていたようにも思う。

個人的な意見を言うならば、ウチの機構については外部評価も高く、事業も増えており、かつ地域毎に拠点に求められるニーズが結構異なっていることを踏まえたら、全国で統一した事業を展開しながら、その運用方法と運営方法については拠点ごとに中長期的な視点で運営していくのが望ましいと思う。全国を取りまとめた上での数値目標は必要と思うが、昨年度実績を常に上回らなければならないかのような不文律は改めていくべきだし、それを考慮に入れた機構全体の中期目標見直しをはかるべき。人員配置についても、削減となる拠点は作るべきではなく、むしろ事業が増えている現状を踏まえれば人員増加を大真面目に議論すべき。賃上げ交渉なんかを中途半端にやるよりは、その分を人件費に回すとか、管理費を節約するなどの「交渉カード」をつくって交渉しなければならないのではないかと。

そこまで考えたけども、グループ討議は次第に「私の職場は大変なのよ」的な意見交換になってきたので、さっさと「場にいながらの議論離脱」をする。後は適当に時間消化。

一日目の晩は、セミナーに来ていた同期と飲む。
熱っぽい気がしたので、アルコールはほどほどに。
やはり、気を使わなくていい人と飲むのは、自分が解放できてよい。
同期のみなさん、ありがとう。

22日。セミナー二日目は、もう消化試合。討議に対する思考は停止して、来週26日に予定している講演の見直しをする。
昼までセミナー。
昼食を同期と食べに行き、14:00前に新宿駅へ。
「コージーコーナー」で銀座ロールを購入し、岐路につく。
セミナー行き帰りの電車で、『話すチカラをつくる本』を読みきる。

甲府駅まで、嫁さんが迎えに来てくれる。
帰りに、職場に寄る。
主任が仕事をしていてびっくり。詳しくは話をせずに、講演会用の資料を取って脱出。

帰宅。
講演会用のスライドを作り直し、構成しなおす。
PPTを作るのは、あまり慣れていないが、練りこめば本当にいいソフトだと思う。

夕食。嫁さんの体調があまりよくないので、軽く食べる。

夕食後、映画『ボーン・アイデンティティ』を観る。
その後、「世界ふしぎ発見」「エンタの神様」を観て寝る。


23日。日曜日。
朝起きて、トレーニング。
軽めにやる。

朝食後、嫁さんの調子はあまりよくないので、代わりに買い物へ。
午後は、昨日のスライドの続き。

夕食後、映画『ボーン・スプレマシー』を観る。
昨日の『ボーン・アイデンティティ』の続編。やはり見ごたえがある。

映画の後、ビリー。
体重は、大体元に戻り66kg前後となる。体脂肪率がもう少し落ちるといい。

寝る前に、もう少し仕事をする。
休日に、家で仕事をするのはあまりよくない。そう思っていると意外とはかどらない。悪循環。


24日。
朝起きて、トレーニング。
木刀を振っていたら、向かいのおじさんが朝の一服に出てきたので、ちょっと恥ずかしくなり、普通の素振りに留める。運足と手刀は確認程度。それでも、合気道を始めた頃よりは、ずっとバランスがよくなったように思う。

朝食後、家事の手伝いをして、仕事の仕上げ。
「問い→論拠→意見」というように、講演会の内容を構成しなおす。
参加者が知りたいことを「問い」として、私が説明したいことを「意見」、その意見の根拠となるものを「論拠」として構成しなおす。
おそらく、始めにつくったスライドからは進化しているように思うし、聞く人にとっては「話の流れ」みたいなものを感じやすい構成にはなったと思う。明日、提案して先方に選択してもらうことにする。

午前中に仕事は終える。
仕事が終わる間際、洗濯をしていた嫁さんに呼ばれる。
先輩の結婚式のときに着るために買ったシャツ(14,000円くらいした)を洗濯してもらっていたのだが、敷物と一緒に洗ってしまい、色移りしてしまう。私が洗濯機に入れておいたのをすっかり忘れていた。嫁さんが漂白をかけてくれるも変わらず。仕方なくクリーニングに出して、結果を待つことにする。


庭のひまわりの種を採取する。
写真は、庭に咲いている、通称「ど根性ひまわり」。

写真をよく見るとわかるが、茎が曲がりくねって地面を這っていて、途中から垂直に立ち上がり花を咲かせている。
種を蒔いた後、このあたりの土が異様に固くなってしまい、芽が出てもなかなか大きくならず「咲かないかな」と思っていた矢先、台風の風にやられて倒れてしまった。
他の場所に蒔いたひまわりは、他にもたくさん育っていたので、倒れたのは抜いて処分していたのだけども、ここは今移っているのしか芽が出ていなかったので、ちょっと補強して水をやり続けた結果、小さいながらも見事に花を咲かせた。
私の出張中に花が咲いたらしく、嫁さんがすぐに知らせてくれたのだけども、なんだかうれしくなってしまった。この根性は見習わなければ。そして、この子が作った種はきちんと採取しようと思った。

昼食。ケパサへ行くも、月曜休日。
リチャードカフェも休み。
ということで、Cantuへ。久々のCantu、ランチは手ごろな値段で、うまい。気合いの入ったイタリアン。

嫁さんが本調子ではないので、買い物へ行き帰宅。
帰宅後、勉強。「メンタルヘルスマネジメント検定」は間近だが、勉強は遅々として進まず。マズイ。
そのなかでも、メタボリックシンドロームという考え方が、動脈硬化系疾患(高血圧、高脂血症、糖尿病)に一つの枠組みを与えて注意喚起しているという成果について知ることができ、メンタルヘルスとの関連も深い(労働障害は、基礎疾患の存在が前提)ことを知り、少し視野が広がったように思う。

夕食。
茄子とシシトウを網で焼く。私はきゅうりをごま油と醤油で和えて一品作る。
うまかった。
しかし、シシトウのホームランがあり、食事を中断する。
ヒリヒリと舌が焼けるように熱くなった。痛かった。

三連休だったが、嫁さんの不調と、私の組合とで、なんだかバタバタした休日でした。

山田ズーニー『話すチカラをつくる本』三笠書房、2007年。

興味あるテーマで、字の大きな文庫だったので、書店で手に取った本。「NHK教育テレビで伝授したメソッドを完全収録」と帯に書かれていたので、そのままレジに持っていった本でした。

このきっかけそのものが、本の中で説明されている「メディア力」であるわけだが、それを始めとしたコミュニケーション(伝える技術)の基礎基本がわかりやすく説明されている。「問い→論拠→意見」という話の組み立ては、理屈ではわかっていても、いつもそれで話せているかというと、意外とそうでもない。さらに言えば、目の前のことに没頭しているときには、「あれもこれも」になってしまい、説明の羅列になってしまいがちである。

読んだのが、講演を直後に控えた時期だったので、講演に使うスライドを構成しなおすきっかけとなってしまった本だった。時々、読み返すとプレゼン等、「人に伝える」スキルアップにつながるかもしれない。

浮気なんてしません

どうやら、ウチの嫁さんには「理屈ではなく、感情的に、どうしても気に食わない人」というのがいて、私がその相手と接点をもつことが気に食わないらしい。
私に言わせれば、その相手とは何もやましいことはないので、嫁さんの反応は過剰なようにも思えてしまうのだが、実際にそう感じているのだから仕方がない。誤解はないようにしないといけない。

そもそも私は、「浮気は面倒臭い」と思っている。よくテレビでは「男はみんな浮気する」とか、普段の飲み会でも「Iyokiyehaさんは、浮気じゃなくて本気になってしまうんだよ」とか言われるのだが、そもそもの考え方が違ったりすると、おそらくずっと分かり合えないんだろうなぁ、なんて思いながら聞いている。
先日もこのブログに書いたと思うのだが「嫁さんですら他人」であるわけで、「一緒にいるくらいの距離にいて、嫁さんでない他人」が増えることには、何のメリットも感じないわけです。金も時間も思考すら奪われてしまうことは、私にとってデメリットなわけで。嫁さんとは、そんなわずらわしさのある一面もありながら、それを補って余りあるだけの「よさ」や「安心」があるわけで、それが夫婦になることの一番のメリットのようにも思う。対外的にも嫁さんがいることによって得られる「信用」みたいなものもあるわけで、このあたりのことについては、また考えて整理しようと思う。

そんなわけで、私は嫁さんだけで充分だと思っている。

2007年9月16日日曜日

今日の出来事 9/16

昨日の長距離運転の疲れがたまっているようで、朝は9時頃までぐったりと休む。朝方雨が降っていたので、トレーニングはなし。

遅い朝食をとる。嫁さんからメールが入り、昼食を家族で一緒にとりましょうとのこと。もちろん了承。敬老の日なので、嫁さんの実家で一緒に住んでいる祖母殿にも会えるかと思っていたが、祖母殿はアルバイトとのこと。

昼食まで、実家で勉強する。いまいちはかどらない。予定から、随分遅れているので、明日と来週末で目処をつけることにする。
昼食の待ち合わせの時間を間違える。嫁さんが予定より早く迎えに来る。
昼食。
今回の帰省では、おいしい家庭料理ばかり食べているところだが、ここもおいしかった。昼から焼肉と豪勢である。私は、すっかり肉が苦手な身体になっているが、いい肉を少しいただくのは好き。
食後、何となく雑談。嫁さんの母上とはいろんな話をするが、父上は同じ部屋にいながらもほとんどしゃべらない。特に嫌われているわけではないようなので、この雰囲気にはすっかり慣れてしまった。時々、やりとりに答える独特の返答を楽しんでいたりする。

嫁さんの実家を出て、浜松サンバフェスティバルなるイベントが開催されているということで、駅前へ。
いつも利用する駐車場(浜松駅南側、徒歩5分ほど。前の職場のすぐ近く)に車を止める。私の古巣の建物が壊されたという話は聞いていたのでどんな様子か見に行ってみる。




すっかり駐車場になってしまっていた。
一抹の寂しさもあり。
サンバは15時からということなので、20分ほど時間をつぶす。浜松の街中にはコーヒーのチェーン店が多いので、休憩はあまり迷わない。ZAZACITY内のスターバックスへ。私のお気に入りは「タゾ・チャイ・ティー・ラテ」。コーヒーショップでは、ほとんどブレンドかカプチーノしか選ばないが、スタバのこれはうまいと思う。よく注文する。似たようなもので、「抹茶ティー・ラテ」があるが、こっちは飲みに行く前後によく飲む。



飲み物片手に、モール街へ。すごい人ごみである。すごい重装備のカメラマンが目立つ。高齢カメラマンも多い。
耳をつんざかんばかりの音、音、音。ギターと太鼓の音が凄い。サンバを見に行くといつもすごいと思わされるのが、この太鼓である。リーダー(何て呼ばれるのかは知らない)の笛の合図で、大勢がリズムよく太鼓を叩くことで、街の一角がサンバのリズムに包まれる。すごい迫力である。
以前、嫁さんが仕事で知り合った高校生を見かけたということで、嫁さんが声をかける。彼女は、私達の結婚式二次会でサンバを踊ってくれた子。観客ではあるのだけども、サンバ隊のリズムに合わせて踊りまくっている。これが正しい見方なんだろうと、嫁さんと二人で納得。




その後、街中をぶらぶらする。嫁さんの結婚式参加用のドレスを物色する。
後輩のBとその彼女Mが浜松に向かっているとのことで、合流。
屋台をぶらぶらして、お茶でもしようということになり、移動。





Bが、コメダコーヒーにこだわるため、移動。
柳通りの店舗は駐車場が一杯のため、宮竹まで移動する。途中、雨も降り、道も混み散々。
何とかたどりつき、私はカプチーノを飲む。コメダのカプチーノは泡がほとんどないけども、香りが強く、飲み応えがある。味わい深い。ただ、私も疲れがピークに達していたので、話はよく覚えていない。

嫁さんを送り届け、帰宅。
夕食をとり、風呂に入り、読書。『これでわかった!政治のニュース』を読み終わる。わかりやすく、面白い内容だった。

池上彰『池上彰のこれでわかった!政治のニュース』実業之日本社、2006年。

言わずと知れた、「週刊こどもニュース」の初代お父さん。現在はフリージャーナリストとして、幅広く活躍している。著書のテーマも広くなり、ますます目が離せない。

題名の通り、政治にまつわる「常識」と言われることを、丁寧に説明している。総理大臣と内閣、国会、国会議員の仕事、選挙のしくみ、そしてそれらを基礎とした憲法改正論の論点がコンパクトに、本当にわかりやすくまとまっている。

中学校社会科と高校公民科で一通り勉強しているはずの内容だが、その具体的な内容(例えば国会議員の一週間の流れとか、仕事の仕方とか)についても「トリビア」として説明されている箇所が多く、非常にわかりやすい。学校教科書の執筆者として、池上氏にも協力してもらったらどうだろうかと思ってしまう。いわゆる「常識的」な内容なので、この本を褒めてしまうと私の無知を曝すことにもなってしまうが、知らない恥よりはマシ。自信をもっておすすめします。

奥山清行『伝統の逆襲 ――日本の技が世界ブランドになる日――』祥伝社、2007年。

『フェラーリと鉄瓶』に次ぐ、奥山氏の著書。山形工房での活動を通して考える、日本のブランド戦略に関する考察と課題をまとめている。それらをまとめあげる過程で、奥山氏の経歴にも触れ、日本人のアイデンティティやものづくりの考え方、デザイナーの仕事について、仕事に不可欠なコミュニケーション能力について、経験を通して感じていることが率直に述べられている。

日本人のアイデンティティとして、特徴的なものは「想像」と「犠牲」とする。前者は「思いやり」とも言い換えられる。自然と他者を慮ることが日本人は非常に得意であるとし、それがビジネスにおいてマーケティングに絶大な力を発揮する。「それが今できているかどうかは別にして」という前置きはあるが、クリエイティブになっていくための素地が日本人には自然と備わっているとする。後者は、自分をある程度犠牲にしても全体を生かそうとする気持ちを持てるのは、やはり日本人だけとのこと。全体を見て、今一番大切なものが何かを知り、自分のポジションを知る。その上で、大切なものを作り出すことができるという。
さらに、この日本人のアイデンティティが、必要なコミュニケーションと結び付いたときに、活躍の場はさらに広がるだろうとしている。「言わなくてもわかるだろう」は日本国内で、「想像力」に長けた日本人を相手にしているのであれば、成立するかもしれない(これまではしてきた)のかもしれないが、今後世界で活躍する上では「日本人はコミュニケーション下手」ともなりかねない。奥山氏は「自ら成功の幅を狭めてしまっている」と言い切っている。

もう一つ印象的だったのは「シンプル」というものの考え方だ。「シンプル=単純」と、言葉の意味としては間違いないところであるが、ただ要素の少ないもの、単純なつくりのものが「シンプル」であるかというと、そこに本質はないとする。一つには、「何かコアとなる価値があって、それを凝縮したもの――削ぎ落としていって、コアとなる価値を残した『もの』や『こと』」、もう一つのシンプルには「たくさんの要素がありながらも、それらを統合し、リファインして洗練されたものになってくると、結果としてシンプルに見える」(126ページ)というものという。本質は何か、ということを突き詰め、必要ないものは削ぎ落としていく。または、洗練させてコアを際立たせる。徹底的にそういった行程を経ていくことによって「シンプル」であることの機能性、美しさが立ち上がってくる。

具体的に、何に活かす、といったことを、今ここで書きとめておくことはできないが、おそらく今後の生活や仕事の中で自然と活かされてくる考え方のように思う。『フェラーリと鉄瓶』と同じように、少し時間を置いてまた目を通したい本である。傑作。

KEN OKUYAMA オフィシャルサイト
http://www.kenokuyama.jp/

山形工房
http://www.yamagatakoubou.jp/

2007年9月15日土曜日

今日の出来事 9/15

今日は、山梨→愛知→静岡(浜松)の予定。長時間の運転が予想されるため、軽めのトレーニングに留める。


朝食前に出発。中央道を西へ。

諏訪湖SAで朝食。気合いを入れるために、朝からソースカツ丼を食べる。そういえば、ここ長野県近辺でカツ丼を食べると、御飯の上に千切りキャベツとカツが乗って、その上からソースがかかったものが出てくる。これは、ソースが甘すぎなければおいしい。ちなみに、静岡県でカツ丼といえば、卵とじになったカツが御飯の上にどかんと乗ったものがでてくる。岡山に住んでいたときにカツ丼を注文すると、ドミグラスソースがかかったものが出てくる。
初めは、岡山のこの通称「野村のカツ丼」には抵抗があった。よくラーメンカツ丼を注文して、鶏がらスープのすっきりしたラーメンとドミカツ丼が出てきて、「なぜ?」と思ったものだが、これは飲酒後に食べるとおいしい。
ただ、やはり、食事のときに奮発して食べるカツ丼は卵とじかソースであってほしいものと思ってしまう。

中央道から、名古屋高速へ。
このあたり、分岐と料金所が多い。地図だけではおそらくたどりつけないなぁと思いつつ。車にETCをつけた方がスムーズとも思う。料金所を抜けた後の合流は、一般とETCとでスピードが違うので危なさも感じる。

嫁さんの実家の実家(嫁さんの祖父母)を訪問。
結婚式で会っただけで、後は祖母殿の噂話だけだったのだが、噂に違わずパワフルな方だった。
朝は4時半起床。畑仕事をして、家事をして、町内の体操グループのリーダーをしつつも、台所に何時間も立って料理する。友人には「料理長」と呼ばれるほど料理が好きで上手い。一日の内でぼーっとしている時間はほとんど皆無とのこと。
結婚したての頃から、今でも、嫁さん宛に箱一杯の野菜と漬物や煮物がごっそりと送られてくることがあり、私はその煮物や漬物が大好きなのだが、今回、作りたてを食べさせてもらう。

うまい。

自分の畑で作った物を、手間暇かけて調理するので、濃い味なのだが飽きがこない。不思議である。昼食を1時間半もかけて食べ続けたのは、高校生の頃以来なかったんじゃないかと思うほど食べさせてもらった。そんじょそこらの料亭で食べるよりもよっぽどおいしいと思う。
腹ごなしを兼ねて、畑へ。
まず、広さに驚く。うちの実家でやってる畑の5~6倍はあるのか、聞いたところ200坪弱はあるとのこと。驚きである。しかも、それを手作業で耕し、草取りをして、収穫をして・・・ものすごい手間である。カメラを忘れて写真が撮れなかったのが残念。野菜は買わなくても作ったもので間に合うのだろう。

祖父殿も明るく非常に面白い人なのだが、祖母殿のパワフルさに圧倒されてしまっている。何でも作ってしまうし、作るのが好き、誰とでもどこでも仲良くなって、その人たちに自作の料理を振舞う。充実した人生を送っているのだなと思うのと同時に、そのパワフルさを目の当たりにして、変な話だが「元気をもらった」ような気もしてしまう。ああ、私もまだまだだなと。


そんなことを素で考えた一日でした。
本日は実家泊。

他人はコントロールできない

「他人はコントロールできない」

こんな簡単なことに気づくのに、一体どれだけの時間がかかったのか。
わかっていなかったわけではない。でも、うすうす気づいていながらもどこかで「変わるんじゃないか」と思っていた私自身に反省。

私は、他人に対して働きかけることはできるし、働きかけることによってその相手の考え方に影響を与えることはできる。ただし、その相手の考え方を「私の考え方にする」ことはできない。なぜならば、人の自己決定を最終的に承認するのは「その人」であるからだ。

例えば、私が焦っているある人に対して「もっと気楽にやりなさいよ」と言ったとする。すると、その人は「そうだよなぁ」と言ったとする。そのとき、私の働きかけとしては「気楽になりなさい」ということであるが、相手の受け止め方には「気楽になるか」と「気楽になりたいけど(なれない)」、「わかっているけど、やらない」、「共感できない」等等、その人のこれまでの生き方によって、私の働きかけの受け止め方は決定される。もちろん、考え方の変化に幅があるのであれば、その人の行動の変化にはさらに幅があることになる。

とっても、当たり前のこと。

おそらく、こんなことを考えたきっかけは、結婚して半年経ち「嫁さんも他人」と気づいたからだろう。「嫁さんならわかってくれる」は、結局私の思い込みであって、私の都合のいい考えでしかない。私の考え方を、口に出して伝えることはできたとしても、それが許容されるのかどうかを判断するのは嫁さんであって、私ではない。

同じことは、仕事でも、プライベートの付き合いでも言える。
何度も言うが、私はこのことに全く気づいていなかったわけではないし、自分の考え方を相手にいつも押し付けようとしてきたわけでもない(意図的にやっていることはあるが)。ただ、自分なりに状況がすっきりと整理できたので、メモしておく。

2007年9月14日金曜日

ジュディス・S・ベック著、伊藤絵美、他訳『認知療法実践ガイド・基礎から応用まで』星和書店、2004年。(5)

ジュディス・S・ベック著、伊藤絵美、他訳『認知療法実践ガイド・基礎から応用まで』星和書店、2004年。(5)82ページまで。


○前回セッションからの橋渡し
・どんなことを話し合ったのか、何が重要だったのか、学びは何だったのか
・クライアントが思い出せない場合は、治療者が介入することを含め「思い出せますか?」等の働きかけも有効
・忘れることが多いクライアントには、メモをとれるよう指導する

○アジェンダの設定
・話題を設定しながら、お互いが共有できるところに書き留めていく
・クライアントがセッションに慣れる、または意味を見出すなど能力が向上することによって、自分で話題を整理して、セッションを組み立てることができる(自己治療の第一歩)

○ホームワークの検討
・治療を意識づけるための宿題
・セッション毎「必ず」検討する。アジェンダや目標に沿ったホームワークは、それだけでもセッションのアジェンダになりうる。
・検討の際、認知モデルを強調し意識付けを強める

○アジェンダについて話し合う
-「自動思考」について
・自動思考が不安や悲しみなどの気分に影響を与えていることを、認知モデルを使いながら説明する
・自動思考は、クライアントの状況の把握や、認知に関する「発言」をそのままとりあげて把握する。(クライアントは、自分の発言を取り上げられることで、治療者が自分のことを理解していることや、自分の自動思考について具体的に理解できる)
・さらに、自動思考の正当性や偏りについて評価する。「その根拠となるのは何?」等の質問により、自動思考が客観的根拠に乏しいものであることに「気づかせる」。
・自動思考の「把握」-「評価」ができるようになるには「慣れ」が必要。ゆくゆくは自分で把握できるようになると「自己治療」が成立するようになる
・ホームワークを設定し、自動思考の「把握」と「処理」に慣れていくように促す







2007年9月9日日曜日

今日の出来事 9/8

朝起きて、トレーニング。

腰を落として、運足をするといつもより遠くまで動けるような気がする。その分、移動後のバランスが悪くなる。足腰の筋肉に拠るところと、足の運び方に拠るところと、両方が関係しているように思う。
久々に木刀を振る。以前より、木刀が軽く振れて、軌跡が安定しているのは、ビリー効果だろうか?

朝食。最近、週末は私が調理に手を出すようになった。思い切り手抜き料理だが。
今日は茄子の漬物と、中華スープ。嫁さんがフレンチトーストを作る。和洋折衷なんてものではなく、和洋中が混ざっている。ちなみに、昨日はじゃがいもを湯がいて、鰹節醤油で食べる。コンソメスープに昆布茶と醤油で味付け。これはうまい。

何となくのんびり朝を過ごし、昼前に出発。山梨県の国際交流協会へ。
ブラジルウィーク最終日。金曜日にも嫁さんと講演会に出席して、ナナマリさんのボサノバを聞きながらブラジル料理を食べたところだが、今日はにぎやかだということで、嫁さんもサンバが見たいというので行ってみる。昼過ぎにはカポエラをやっていた。きちんと見るのは初めてかもしれない。身体の使い方がうまいのが分かる。ゆったりと動いているようでいて、相手を挑発(?)するかのような動きをする。技を繰り出し、それをかわし、また技を繰り出す。そこには、身体表現としての言葉が飛び交っているように見えた。サンバは14:30~とのことで、一旦会場を出る。

ナナマリ公式ホームページ
http://www.nanamari.com/

リチャードカフェへ。生パスタを食べる。ケパサカフェの姉妹店ということで、食べ物はやはりおいしい。カプチーノもおいしい。ちょっと奮発して、リチャードプリンを注文する。

うまい。

ほんとおすすめです。是非試してみてください。ちょっと高いけど、あのカフェのゆったりした時間に身をゆだねて、うまいプリンとカプチーノがあれば、疲れもふっとびそうでした。


14時過ぎに、再度国際交流協会へ。ライブの準備をしている。司会者のアナウンスが入り、ブラジルのカントリーミュージックのライブとのこと。嫁さんが予定を確認しに行くと、どうやら1時間ほど「押している」とのこと。
ブラジル時間、ですね。浜松にいた頃、嫁さんをはじめとする多文化共生事業関係者から、噂では聞いていたし、青年海外協力隊に参加した先輩からも聞いていたが、ラテンの人たちは時間の流れが少なくとも日本人とは違うらしい。
3曲ほど聴いて、会場を出る。ボーカル&ギターの人は歌も演奏も上手だったが、もう一人のギターが違うコードを引いていたり、ベースの音が微妙に違っていたりして(私が気づくくらいだから、結構ずれているのだと思う)、ちょっと違和感のある演奏だった。

15時頃から、デニーズで勉強。メンタルヘルスマネジメント検定の勉強は、進んでいるが、今後の週末の予定を考えると、ちょっと心配。

帰宅途中、スマル亭で蕎麦を食べて帰る。しらすのかき揚げ(一匹ずつ揚がっている)は初めてで新鮮だった。立ち食い蕎麦だが、なかなかおいしい。嫁さんは、こっちの濃い色のそばつゆに違和感があるらしい。

インド料理 マサラ・アート

Indian cuisine MASALA ART

平和通り沿いにある、インド料理屋。
緑の看板が目印。本格インド料理のお店。

カレーはスパイシーで、味がしっかりしているのに飽きがこない。
辛いのに、おいしい。ナンも食べ応えのある大きさ。
インド料理屋に行くと大体ある、野菜カレー、チキンカレー、マトンカレーの他、日替わりカレーがあるのが楽しい。ちなみに、私が行った日は、じゃがいもとオクラのカレー。いい辛さだが、おいしいカレーだった。
店内は明るく、調理場がガラス張りになっていて、インド系の料理人さんが料理している様子が見える。
ランチは1000円前後(確か、800円前後~)。ナンorライスに、カレーが2~3、サラダとドリンクがついて、もう少し高いのだと、タンドリーチキンなどがつく。

〒400-0855
山梨県甲府市中小河原575-1
TEL: 055-241-3311
http://www.masala-art.jp/

RICHARD'S CAFE

リチャードカフェ

以前紹介したQUE PASA CAFEの姉妹(?)店。
ランチメニューは全く同じでした。
明るい店内でバーカウンターがある、おしゃれなお店。カプチーノはケパサと同じでおいしい。リチャードプリンは、初めて試したがなめらかでおいしい。
広い駐車場で、建物は美容室と一緒になっているので注意。

〒400-0043
山梨県甲府市国母7-4-6
TEL: 055-236-6161

http://map.yahoo.co.jp/pl?lat=35.37.54.421&lon=138.33.7.153&sc=3&mode=map&type=scroll














2007年10月21日更新


初めの投稿からも、何度か利用しているが、ハロウィンが近いということで、お皿の飾りも一工夫。






チーズケーキ(580円)




しっとりショコラ(580円)

食事がおいしいのは前述の通りだけども、デザートも気合いが入っていてうまい。
くどくなく、おいしいデザートならここ。ドリンクと一緒に、長居するにもいい喫茶店です。

2007年9月2日日曜日

今日の出来事 9/2

朝起きて、トレーニング。
どうやら、嫁さんと師匠とその彼女は夜更かししていたらしい。目覚ましがなっても嫁さんは起きる気配がなく、私は外で身体を動かす。

帰宅後、ようやく嫁さんが起きてきたので、朝食の準備を手伝う。師匠とその彼女はまだ起きず。
最近というか、昨日朝食のサラダ用ドレッシングを手作りしたのが気に入って今日も作る。オリーブオイルと酢(昨日は入れ忘れて、嫁さんに笑われた)、塩、胡椒のオーソドックスなドレッシングに、ちょっとした隠し味で昆布茶を入れる。まろやかになっておいしい。トマトのスライスと玉葱のみじん切りにかけて素敵な一品になる。シンプルでおいしい。庭のバジルを入れるも、細かく刻まないと香りが強すぎることがわかる。

朝食をとり、師匠と彼女が起きて、昼頃出発。
パスタのかなりやへ。今日はスープスパゲティの「シシリア」を食べる。さっぱりしたラーメンみたいでおいしい。魚介と野菜のだしが出ていて、スープはコンソメと塩味。

昼食後、師匠達と別れる。またデニーズ勉強をしようと思ったが、嫁さんが夜更かしで眠いようなので帰宅。帰宅途中、TUTAYAで「オーシャンズ12」を借りようと思ったが、全て貸し出し中で残念。嫁さんを先に帰し、私はBOOKOFFで立ち読み。

帰宅後、寝ている嫁さんを置いて勉強。
メンタルヘルスマネジメント検定のラインケア編。ストレッサーとストレス反応については、セルフケア編でも勉強したので、結構進んだ。再来週くらいまでに、テキストを一通りやって、後はテキストを読み返すくらいにしておかないと、日程的にきつい。

夕方、庭掃除。
家の裏側がやばいことになっていたので、軽く草むしりのつもりだったのだが、適当に掃除しただけで、これまでにやった庭掃除のいつよりも大きな草の山ができてしまった。蔓系の植物は、複数の固体を巻き込んで育っているので、ぶちぶちと引っ張ると、たくさんの草はとれる。が、根っこは残っているので、また二週間で元に戻るだろう。ドクダミもやらねば。

夕食前に、ビリーをやる。まだDISC1をやっているが、無理しない。それでも、腹筋のエクセサイズが少し遅れる程度で、大体こなせるようになった。

夕食はウナギを食べる。嫁さんの母上が送ってくれたもの。浜松出身だと、うなぎの「おいしさ」にひどく鈍感にも思えるが、白焼きでおいしく食べられるうなぎというのは、本当においしいうなぎだと思う。

2007年9月1日土曜日

今日の出来事 9/1

朝起きて、トレーニング。

昨晩、甲府に来てから初めて一人飲みをしたがその影響はない。ジャズを聴きながらお酒を飲むことを3年半ぶりにやったが、やはり気分がいい。一週間の疲れもふっとぶというものである。ただ、この店(今回は紹介しません)カクテルはいまいち。というのも、私が静岡で通っていたバーが、フレッシュフルーツを使ったカクテルを出してくれていたので、ちょっと物足りない。多分、この店が世間一般の標準なカクテルとは思うが。ただ、ここは食べ物が抜群においしいので、ここではウィスキーを飲むことにする。また、ちょくちょく一人飲みをしようと思う。

先週からちょくちょくやっている「ビリー」の成果なのか、肩のあたりが少し引き締まったようにも思う。体重および体脂肪には、あまり変化がなく苦笑。先日、会社の回覧で回ってきた文書で、「筋肉は、破壊されて修復するときに太くなるため、筋トレをしたら2日ほど休むのが効果的」とあった。先週末から、今週頭にかけて、毎日狂ったように「ビリー」に取り組んだ私のやり方は、きっと間違っていたのだろう。早めに気づいてよかった。今後は、普段のおつとめと併用して、身体づくりをしよう。

午前中、床屋へ。
店主とは特に話をせず。こういう床屋も悪くない。先月から丸刈りにしてもらっている。こっちの方がさっぱりしていて好きかもしれない。ただ、嫁さんが言うには頭皮にできものがあるとのことで、ちょっと心配もある。短い髪だと目立つのが嫌。

午後、嫁さんと昼食をとる。イタリア料理イル・キャンティへ。カジュアルな雰囲気のイタリア料理で、おいしい。

その後、デニーズで勉強する。
メンタルヘルスマネジメント検定の勉強だが、少し遅れ気味。試験を申し込んでしまったため、一発で受かりたいが、どうなるか。平日30分と休日数時間で、合格を目指す。今月、来月と週末に予定が入っているので、年休をうまく使おうと思う。
「デニーズカード」なるプリペイドカードの存在を知る。プリペイドカードの利用で、代金が5%引きになる。すごいカードだと思った。私達夫婦は、ファミレスで勉強することが多いので、利用するとお得。ガストでは、TポイントがたまってTUTAYAさんでお得、デニーズは5%引きでお得。ファミレス業界も、リピーターを増やすために、いろんなサービスを展開しているのだな。なかなか差別化が図りにくいところと思うが、様々な「お得」を作っているように思う。今日行ったデニーズは、店員の質が高くまた行きたいと思った。「お得」はシステムとして大切だけど、ソフトとして「サービス」が大切なんだろう。

天気が悪いので帰る。何だか、師匠とその彼女さん(嫁の友人)が泊まりに来るようなので、嫁さんがその準備をしているところ。どうやら、師匠は布団を干して雨にやられたらしい。
帰り道、近所のドラッグストアに寄る。液状歯磨きの「GUM」を探すも売り切れており、残念。この週末はポイント5倍なので、お得なのだが、他の雑貨を買って行く。

そういえば、床屋で仕上げにつけてもらうトニックかリキッドについて、嫁さんの評判がすこぶる悪い。床屋から帰ってきて第一声が「くさい」だからたまらない。お店は親切でつけてくれるので、無下に断るのも悪いのだが、香りのキツい整髪料はどうも苦手である。
で、それがトニックなのかリキッドなのかということが気になり、ドラッグストアで探してみると、トニックは頭皮用、リキッドは整髪料とある。なるほど、用途が違うのだということを28歳になってはじめて知った。まぁ、普段使うことがないからいいか。

23時過ぎに、師匠と彼女が泊まりに来る。私は眠かったため、0時過ぎくらいに床に就く。

iL Chianti 甲府店  イタリア食堂 イル・キャンティ

カジュアルなイタリア料理店。嫁さんとランチによく使う店。直営10店、FC22店、加盟店7店。
おしゃれすぎず、高級すぎず、でも「うまい」と思わせる料理が出てくるので、私は安心して利用している。野菜サラダにかかっているドレッシングがお気に入り。何の味か、全部は分からない(アンチョビを使っていそうだが…、嫁さんは「味噌かも」とのこと)が、「はっきりした味なのに、くどくない」。素直においしい。
ランチ(11:30~15:00)メニューのプレートは、1,680円とちょっと値は張るが、野菜サラダ、肉料理、魚料理、パスタ、パンorライスに、ドリンクとデザート(ドルチェ)がついてくる。料理は日替わり。
ここの店員さんには、非常に感じのいい人がいる。居心地もいい。

〒409-3866
山梨県中巨摩郡昭和町西条103
TEL: 055-275-0076
http://www.chianti.co.jp/shops/chubu.htm#kofu

奥山清行『フェラーリと鉄瓶 ――一本の線から生まれる「価値あるものづくり」――』PHP研究所、2007年。

傑作。

この一言に尽きた。


私の仕事はものづくりとは遠いところにあるが、学ぶべきことが詰まった内容だった。デザインの仕事においても、コミュニケーションがその全体の三分の二くらいであるとのこと。正しい人から正しい情報を引き出し、デザインを書き、できたものの情報を正しく伝える。最初と最後は考えや成果を人に伝えること、すなわちコミュニケーションである。顧客のニーズに合わせる、時代に合わせるために必要な情報を集めるのはコミュニケーション能力であるから、これからの日本で言えることとして「沈黙は悪」とシンプルに語る。
イタリアの文化やものづくりのしくみについても、著者の視点から具体的に語られており、読み物としても純粋に面白い。
その中からも、イタリア人が「言葉をアイデアを出すための道具として使っている」ことに触れ、さらにコミュニケーションの具体的な広がりについても説明している。「いろいろなことを話しているうちに、自分でも具体化していなかった要素を会話の中から見つけ出し、それをどんどん洗練させていく」ことや、デザイナーとしての「手」についても、「重要なアイデア出しの道具」として「自分が当初考えていた形とか面とか線とかを通り越して、自分が予想もしていなかったアイデアに導いてくれる線がある」という。脳がコントロールし切っていない手の動きを目で見て脳にフィードバックするといった、職人的な感覚についても触れている。
私も何かの考えをまとめようとするときに、思っていることを誰かに話したり、図示したりして手を動かすようにしている。その効能というか、そうした「コミュニケーション」の形は、私の独りよがりではなくて、自分の頭をより効率よく使っていい成果を生み出すための手法として位置づいているのかもしれないと思った。

冒頭にも書いたが、私にとって「傑作」だった。読後感も最高で、また日を改めて目を通そうかと思う。

茂木健一郎・NHK「プロフェッショナル」製作班編『プロフェッショナル仕事の流儀7』日本放送出版協会、2006年。

○新しいものは「衝突」から生まれる カーデザイナー 奥山清行
フェラーリ創業55周年記念モデル「エンツォ・フェラーリ」のデザインを担当した奥山氏。自らの仕事を「猛獣使い」とたとえ、デザインの本場イタリアで活躍していたデザイナー。現在は、日本、アメリカ、イタリアの三点を拠点にデザイナーとして新たな領域に挑んでいるとのこと。
テーマである、「衝突により本物を生む」ためのコミュニケーションについて、番組キャスターの茂木氏がコラムの中で、「人格が言葉によって影響される」ことについて取り上げている。英語を喋るスキルを習得することは、「英語人格」を身につけることで、人格の可能性を広げることでもあるとしている。奥山氏も番組の中と書籍でまとめられている中で、コミュニケーションについて触れている。国際的に通用するための条件として「コミュニケーションをとること」をあげている。現地の言葉を話す、それを通じて文化を取り入れることを含み、自分の意見をより正確に相手に伝えるために話す。「自分では伝わっていると思っても、相手にはその三分の一とか四分の一しか伝わっていない。だから、自分が考える三倍も四倍も話す必要がある」とのこと。
加えて、よりよいものをつくるために「一日に20個、恥をかくこと」という。自ら恥をかくくらいでないと、新しいことを学ぶ機会に飛び込んでいけない。恥をかけばかくほど、大きな間違いをしないと語る。
最後に驚いたのは、奥山氏がエンツォ・フェラーリのデザインを描くのに15分しかかからなかったとのこと。運もあるが、その15分のためには何日、何月、何年と仕事をし、何千、何万枚というデザインを描いてきた積み重ねがあったのだと語る。人生の中でも、最も凝縮された時間というのはごくわずかで、そのために「常に準備を怠らない」。チャンスに対応できる力は、積み重ねによって蓄えられるのだと語る。

月並みなコメントでしかないが、「恥をかく」「常に準備を怠らない」といったことは、私の仕事にも当然重なることだと思う。もっと前向きに、もっと積極的に生きていこうと思うくらい、インパクトのある内容だった。