2008年1月29日火曜日

泥の中にいる感覚

不思議な感覚に見舞われる。
疲れもあったのかもしれない。

仕事が多すぎて、やり終えることができない感覚だけではない。
何が課題になっているのか、それをどのように対応すべきかという、「計画」を立てている感覚がない。
状況が想定範囲内にあるものと、想定範囲外にあるものとが混在し、基準をどこに立てたらいいかわからない。
一体、どんな支援が必要なのか。
必要が特定できなくとも、有効なのか、というイメージが全くわかない。

私が担当し始めてからの成長は私も認識している。
時期だったのか、プログラムがフィットしたのかはわからないが、以前よりもずっと強く、自分の足で人生を歩いているような様子が見え隠れしている。
だから「成長して、もっと強くなれ!」とハッパをかけたくもあり、実際にやりとりの中でハッパをかけているのだろうが、私から出るその「触手」は、その人に入り込みながらも、その人からのレスポンスが感じられない状況にあるようだ。

不思議だ。

合気道をやっていて、一度にいろんな方向から力がかかってきて、何が何だかわからないままに技が決まってしまうものがある。
仕事の中身で、そんな「力」が自分にかかってきていて、どうやって対処したらいいか、全く予測がつかないように感じる。

泥の中で、もがいているのだけども、どこを向いているのかわからない。
どこへ向かえばいいかわからない。
向かっている方向があっているのかわからない。

そんな不思議な感覚だ。


さて、どう向かっていこうか。
合気道で身体のバランスがとれたので、思考のバランスをとりながら、ゆっくり考えてみようと思う。

2008年1月27日日曜日

茂木健一郎『脳を活かす勉強法 ――奇跡の「強化学習」――』PHP研究所、2007年。

「学習すること以上の喜びはない」

見事な内容だと思った。
苦しい状況を突き抜けることの「喜び」を得ることの快感により、学習のモチベーションが向上する。
自発的な行動による成功体験が、脳を鍛える。
ちょっとしたきっかけにより、学習する喜びの回路が暴走し、他人からプロフェッショナルと呼ばれるような存在へと成長していく。
そんな、学びのしくみを、茂木氏の専門「脳科学」だけでなく、それを応用した「NHK プロフェッショナル仕事の流儀」で出会った人たちの人生から、説明する。
キーとなるのは、「安全基地=セキュアベース」の存在と、環境・場所を問わず学び続けるミラーニューロンの存在といえる。

いざという時に、戻ることのできる場所。
それは、物理的なものもあるが、学習において言えば、むしろ人との関係性や精神的な拠り所であるといえる。
安心できる「場所」を持ち、その上で新しいものと出会っていく。
その過程で、自らを基準とした「喜び」が発生し、人生を豊かにしていくといえる。
自分にとって尊敬できる人や、自分に刺激を与えてくれる人の存在が、自らの学習には欠かせないといえる。

具体的な行動としては、
・瞬間的に集中し、没頭する
・やろうと思ったときに、やり始める
・自らに時間制限をかける
・とにかく量をこなす
こうした学習法によって得られた「知」をもとに、新しい出会いを求めていくことが、私の人生を豊かにすることなのではないかと思えるようになった。

今までは「好きなことは勉強です」などということが、高尚な自分をアピールしているかのように思えて控えてきたのだけれども、これからは、そういうことも言っていいのかなという気がしてきた。

おすすめ度:★★★★★

池上彰『池上彰の「世界がわかる!」 ――国際ニュースななめ読み――』小学館、2007年。

「風が吹くと、桶屋が儲かる」

こんな言葉があるが、本書結びの「池上彰の「世界の見方」」という文章では、国際ニュースのそんな一面を見事に書き表していると感じ、あらためて池上氏の分析力・表現力をすごいと思った。

内容は、2006年4月から『週刊ポスト』で連載している「Bird’s-eye Worm’s-eye」をまとめ加筆したもの。
連載は読んだことがないが、その時々でホットな話題を、シンプルに説明しているのだなと思わせる文章は、さすが「お父さん」。

「ヨルダンの治安が、日本よりもいいくらい」といった、思い込みから自由になるための情報。
世界情勢は、絶えず新たな・活きのいい「情報」を入手し、更新しなければ、各国で起こっていることが自分の生活にどう影響してくるかということを考えることはできない。
日本で購入する「投資信託」が、回り回ってイラク戦争の戦費に回っている「かもしれない」という事実は、金融に関するニュースを読み解くことができなければ、想像することもできない。
そういえば、先日アメリカでの金利引き下げについて、ニュース速報で報じられた。
何を意味するのか、なぜ速報になるのかといったことは、全くわからなかったけれども、日本とアメリカの金利の差によって、資金調達が行われているということを知っていれば、その構造が崩れるかもしれないという予測ができるといった具合である。

池上氏の著書は、いつも自分に新しい「情報」をくれる。
ニュース番組、新聞、週刊誌、月刊誌、私はいくつかの情報源を持っているつもりだが、これからも池上氏の著書は読み続けるだろう。

おすすめ度:★★★★☆

2008年1月20日日曜日

弘兼憲史『加治隆介の議』講談社漫画文庫、2000年(1~10巻)。

『島耕作』、『黄昏流星群』などの漫画でおなじみの弘兼氏による議員漫画。
この人の漫画は、おそらく丁寧な取材の上に、弘兼氏の主張が乗せられ、充実した内容に仕上がっているため、非常に読み応えがある。

国会議員を父親にもつ隆介が、ふとしたことから国会議員に立候補、そして議員として精力的に活動する姿を描く。
登場人物の、「○○についてブリーフィングしておこう」とか「△△について、よく知らないから教えて」などの、やや不自然な発言から説明される、国際情勢についての基礎知識が、漫画ならではの手法で非常にわかりやすく、連載から10年ほど経った今でも、決して色あせていない。

意外としらない、国会議員の仕事。
そして、我々には得ることのできない情報から、実際の日本の社会情勢を説明しながら、隆介の活躍を描く物語は、一気に読ませる面白さがある。

漫画で国会を勉強するのは、ちょっと情けないイメージもあるかもしれないが、活字でわかりにくいところまで一気にイメージがつかめるのは、漫画ならではだろう。
下手な説明本よりはるかにわかりやすい。

おすすめ度:★★★★★

デボラ・R・ベッカー、ロバート・E・ドレイク著、堀宏隆、他訳、大島巌、他監訳『精神障害をもつ人たちの ワーキングライフ』金剛出版、2004年。(10)、155ページまで。

第10章 求職活動
○基本姿勢
職業準備性よりも、クライアントの興味に応じた一般雇用への迅速な支援活動を促進する
「職業準備性」=福祉的就労、エンクレーブ、過渡的雇用、ボランティアなど、一般就労を目指し、就労前に参加することにより身に付くとされる能力。
「興味に応じた一般雇用」=競争的かつ恒久的な仕事
-クライアントのニーズが「ボランティアへの参加」のみであれば、就労支援スペシャリストは中心となって活動しない
-クライアントの準備性や就労モチベーションの低さがあれば、就労支援スペシャリストが改善させる
-就労支援スペシャリストは、クライアントと事業主との雇用のマッチングを成功させるのが主な役割

○IPSスタッフの心構え
基本:クライアントに対して抱く期待の大きさが、マッチングの成功を左右するといえる(本人の精神障害が、就労能力を限定するわけではない)。本人を信じ、長所を生かすことを考える。
※「ストレスや失敗から本人を守る」という名目で、精神保健スタッフが本人の不安を増幅させてしまうことがあり、それは報酬や学習を遅らせることになる
-「自分で選ぶ」ことによって、自信は向上する
-就労は、自己認知に変化をもたらす。それが他者との交流のやり方や、感情症状、および仕事ぶりに影響し、また、生活の中で行われる判断決定に変化をもたらす可能性もある。
☆働くこと自体が、今経験している困難を軽減するときもある
☆聴取していたニーズと異なる仕事をクライアントが探してきても、断るべきではない
 「そうすべき」or「そうすべきでない」は支援スタッフが指示しない
 中立的立場で、選択肢の利点・不利な点を比較検討し、クライアント自身が選択と経験から学ぶことができるようになる
☆短期間、または意に反する離職をした場合、その経験から「わかったこと」や「あった出来事」を確認し、「次にどう生かすか」を話し合う
・共通戦略:クライアント一人ひとりの理解と、クライアントの気持ちを敏感に感じ取る心を持ち、常に「本人のためになるか」と自分自身に問いかけること
※個人のもつ「興味」「能力」「機会」「教育」「運」により、どのようなキャリア形成がされ、どのように職業的発展をするのか
※時間の経過とともに、就労可能性や潜在能力が低下しがちであることを考慮に入れる。
 また、そのことに臨床家が加担していることもある

○求職活動
基本:人々に会い、話し合い、ネットワークを構築し、常にそれを深め、拡大する
1)事業主への初回の接触は「情報収集」を目的とする
2)労働条件のチェックのために、職場見学を願い出る
・事業主ははっきりしないことを嫌う
 危ないことには手を出さない傾向がある
 しかし、中身を知れば知るほど、就労支援スペシャリストを信用するようになる
・事業主が求職者に何を求めているか(能力、態度含む)、できる限り把握するよう努める
(仕事を見つける戦略)
1)新聞:求人情報の他に、地域の雇用状況について探る(新店舗開設など)
2)事業主へのコンタクト
3)雇用可能性に関する提案:生活を楽にして、事業を発展させる内容
4)個人ネットワーク:同じ生活圏で、仕事を作る・探す
5)精神保健機関におけるプレゼンテーション
6)ビジネスネットワーク:委員の仕事をボランティアで引き受ける、など
7)就職説明会
8)病院、役所:求人情報
9)Web:求人検索サイトなど
10)大学、私立学校
11)事業主に対する動機付け:補助金など
12)職場見学:依頼し、ニーズを把握しつつ仕事を探す
13)ボランティア:提案含む
(ADAにおける「合理的調整」の内容例 P.142より)
フレキシブルな勤務時間
  医療に係る予約や休暇のために勤務時間を調整すること
  無給の休み時間を使用すること
  パートタイム勤務ができること
  休憩時間を多くとること
労働スペースと仕事量の調整
  注意をそらさせるものや音を最小限にすること
  一人で作業するスペースを提供すること
  水/飲料を飲むことができること
  仕事量を徐々に増やすこと
  仕事量を調整すること
上司のフィードバックと肯定的なコメント
  上司がクライアントを支援する方法
  書面による指示の使用
現場でのサポート
  クライアントと同僚がペアを組んで仕事上の支援を得ること
  現場での一時的な職務指導(ジョブコーチ)
危機介入
  危機介入の手順
  就労支援スペシャリストへの電話連絡
  プライベートなスペース

嫁の手料理

前からIyokiyeha嫁が家で作りたいと言っていた「パエリア」。
ついにやりました。
アサリとエビと鶏肉、刻んだピーマンと玉葱、サフランで色をつけたシンプルなパエリア。

うまかったです。


(お手製パエリア)

スペイン料理のお店で食べて感動したものの一つです。
手作りもうまい。
慣れれば、もっとおいしくできそう、とのことで、今後の進化が楽しみです。

ちなみに、同じスペイン料理の「トルテリア」は、そこらのレストランのよりも嫁の方がうまいです。

ウチに遊びに来られる方には、おそらく今後振舞われると思うので、楽しみにしていてください。

食べすぎ注意

1,590円。
ドトールコーヒーにおける昼食です。
嫁さんと二人。
注文して、「やっちゃった」と。


(昼食の図)

ドトールコーヒーって、コーヒーがおいしいんですよね。
シンプルなのに、おいしいのは豆がいいのとブレンドがうまいからでしょう。
サンドイッチはできたてが出てくるから、Iyokiyeha夫婦は実はヘビーユーザーです。

・・・にしても、食べすぎですね。
反省します。

絵心のない二人

Iyokiyeha夫婦は、よく休日に外出して勉強します。
今は、Iyokiyehaは精神障害に関する勉強、嫁は簿記の勉強。
その他にも、ただただ読書していたりもするわけです。

で、昨日(19日)も、近所のマクドナルドで勉強。
勉強に行き詰ると、落書きをするわけですが・・・


(右から、ミッキーマウス、ドラえもん、ドラえもん)

怪しいですよね。
右のミッキーを嫁さんが書いて、「道端で見かけそうなミッキー」とか言います。
そして、真ん中のドラえもんを書き「何か違う」と。
Iyokiyehaが、左のドラえもんを書いて「ドラえもんは、目のところまで青い」とか言います。

しょうもないやりとり。
この3つの絵から、一つだけ確実にいえることは、私ら夫婦の絵はヒドイ、ということです。
願わくは、子どもに遺伝してほしくないなぁと思ってます。

風林火山博

先週のことですが、「風林火山博」へ行ってきました。




(会場の様子)

Iyokiyehaは、2006年4月に甲府へ引っ越してきたので、住み始めたときには駅前(西武の跡地?ですか)で、すでに開催されていました。
何となく、立ち寄ったことはありましたが、「風林火山博」目的で行ったのは初めて。
しかし、勘助館は有料のため、嫁が渋り、結局物産展のみ見て回りました。
なので、あまり感銘は受けず。

多分、甲府の歴史を含め、武田氏の功績や、今に残る歴史的な遺跡について知ることができたんだろうなぁと。
大河ドラマ見ておけばよかった。
そんな物産展の一角で、面白い看板あり。


(鉄板ジェラードの看板)

昔、アイスクリームの天ぷらが流行ったことがありましたが、そういうものなのかと。
せっかくなので、試してみる。


(ジェラードを作る「鉄板」)

鉄板というと、熱いイメージをどうしても持ってしまいがちだが、この「鉄板」は冷たいようだ。
元となる乳製品っぽい液体を鉄板に流し込むと、それが一瞬で凍っていく。
その上から、フレッシュフルーツをのせ、ヘラで砕きながら混ぜ込んでいく。


(できあがり図:フルーツ「ダブル」で650円)

確かに、「ジェラード」として売られているようなものを手にすることができた。
嫁と「ジェラードって何?」という話題で、何一つ確信に迫れず盛り上がっていたのは、御愛嬌ということで。
結構おいしかったです。
清里に行ったら食べられるのだろうか。
見つけたら、一度試す価値はあるかと。

余談ですが、この日(13日午後)店を一人で切り盛りしていたお兄さん。
非常に機嫌が悪かったようで、見ているこちらがハラハラするくらいでした。
客商売は笑顔の一つも作れないといけませんよ。

2008年1月14日月曜日

Iyokiyeha家の買い物

某所より、助成金(笑)を得たため、自宅のテレビを買い換えました。


(新旧比較)

6畳間には、ちょっと大きいですが26型のaquosです。
亀山モデル。
床に置いてあるのは、Iyokiyehaが岡山に赴任したときに、引っ越しを見据えて購入した15型。
やっぱり違いますね。
地デジ対応。
画像がキレイです。

Iyokiyehaも嫁さんも、テレビをはじめとする家電にはあまり興味がないのですが、今回はちょっとしたきっかけがあり、購入に至りました。
Iyokiyehaの父親は、以前から突飛な行動で身内には有名なのですが、昨年末、何を思ったのか「ウチも地デジ対応にする」と言い出し、実家および姉2人宅全てのテレビとビデオデッキを買い換えるという暴挙にでました。
購入に随行した姉の証言によれば、某家電量販店にて店員に「このテレビ、大2つ、小4つくれ」と言ったとのこと。
間をあけず「このデッキも6つ、つけてくれ」だそうです。

この話、実家で大爆笑でした。
大人買いを超越しています。
餃子じゃあるまいし。

その流れで、「お前らのところも買え」と、現金支給です。
買うしかないです。
ということで、購入。
なかなかいいものです。

こういうお金、以前はもらわずに突っぱねていたのですが、やはり家族ができると違うものですね。
ありがたく、いただいています。
父上、ありがとう。

私の干し柿

おう、やりやがったな。


(証拠写真1)

嫁のおばあちゃんが送ってくれた干し柿です。
Iyokiyehaは、干しきった干し柿(ちょっと固くなったやつ)が好きなので、ベランダに干しておいたのですが、鳥さんにつつかれたようです。


(証拠写真2)

ベランダに種が散乱しています。
岡山時代に、自分でベランダに干していたときは、こんなことなかったのになぁ。


(現場写真)

やはり、
1)通りから見えやすい
2)つつく時に、足場がある
3)人通りが少ない
このあたりが原因でしょうか。
被害は、8つ中1つだったので、よしとしておきましょう。


(現状)

今は、家の中、通称「物干し部屋」の窓の内側に干しています。
※注:Iyokiyaha邸は、一部屋余っているので、物干し部屋があります
天気のいい日には窓を開けて干すのですが、果たしておいしくなるのでしょうか?
ちなみに、写真中央の、下部がすぱっと切れている柿が被害にあった柿です。

2008年1月13日日曜日

会社の「雰囲気」が従業員に与えるモノ

雑感でしかないが、会社における社員の「質」は、その会社の雰囲気を作るものだなと感じる。


先週、嫁さんがこれまでやってきたパートを辞めることになる。

職場の「嫌なこと」は、これまでも夕食の話題や寝る前の愚痴みたいなもので聞いてきていたのだが、率直にここまでひどいとは思わなかった。
初めは、ウチの嫁さんが、我慢できずに弱音吐いているだけかとも思っていたのだけども、どうやらそうでないらしい。
帰りに挨拶していっても誰も返事をしないとか、電話をつなぐ時にえらく不機嫌になったり、「その人」の機嫌が悪いと同じ職場の他の部署の人から見ても「雰囲気がよくない」という評価を受けていたり。
そんな中で、ウチの嫁さんよく半年もがんばりました。


そんなことが進行していた先日、会社で見た回覧文書に「雇用率が特に低い業種」が挙げられており、そうした業種に対する事業主支援を手厚くやりなさい、みたいな内容があった。
紹介されていた業種は複数あったのだけども、その中に嫁さんがパートで働いていた業種に近いものがある。
これまでに私が見聞きしたことと、人に聞いたこと、そして嫁さんの話を総合して、その業種と嫁さんの職場の特徴をあげると、こんな感じだろうか。
1)総合職(営業)、一般職が区別され、男女でそれが振り分けられている
2)昼間、事務所には女性社員が多く、目に見えないグループが複数存在する
3)事業所外で、契約している事業主を管理・統括する立場にある
4)事業所の統廃合が進み、「代理」や「次長」、「課長補佐」ポストに複数人が配置されており、何だか頼りない人が多い


旧来からよく見聞きする、男女で仕事が異なるというのは、組織の硬直化を招くのではないかなと思う。
そもそも、男性=営業職から管理職へ、女性=事務職、という区別は、何を根拠に区別しているのだろうか。
そして、その職制により、必然的に日中の事業所は「女性の園」となる。
これ自体は、何も悪くない。
私の職場も、どちらかといえば男性が少ない。
でも、それがグループ化して「誰それが気に入らない」みたいな話をし始めると、これは性質が悪い。


悪口が陰口になると、ろくなことがない。 本人は、隠れてやっているつもりでも、それは雰囲気を作っていく。
http://iyokiyeha.blogspot.com/2007/12/blog-post_24.html
さらに、管理職が乱立していることで、その権限も明確でないし、そもそも「いい人=リーダーシップがある」とは限らないことにより、所内の雰囲気をリードできない。
長く働くベテランパートさんに、ぞんざいに扱われる管理職がいるという噂も聞く。
嫁さんところは、ロクな会社じゃなかったし、似たような構造は某業種にもはびこっているのだろうなと察する。



違う角度から。
Iyokiyehaが、精神疾患を有する人たちの、就労・雇用支援の担当になりもうじき1年。
この「職場の雰囲気」というのはとても大切だし、それを管理職がどう捉えて舵取りをしているかということが、すごく重要となる。
今回の嫁さんの件や、最近の仕事の動向を踏まえて、こんなグラフを作ってみた。


(ストレス耐性と職場ストレスが就労継続に影響することを示したグラフ)


グラフの見方は、ある人のストレス耐性を「p」「q」とするときの離職リスクを表す。
たとえば、「p」の人が所属する職場が本人に与えるストレス総量が、限界点p’を超えると、体調を崩す、モチベーション維持ができないなどの理由で、離職リスクが非常に高くなる。
ストレス耐性により耐えられるストレス量p’を超える、つまりその人の状況が点aよりも上の範囲に位置することになれば、離職リスクは高いということだ。
この場合、ストレス総量がp’以下にとどまっていれば、リスクは制御されていることを表す。

しかし、何らかの理由(もともとの性質だったり、精神疾患によるものなど様々だが)で、その人のストレス耐性が低くなっている場合、その人のストレス耐性は「p」よりも低い「q」で表される。
この場合、職場から受けるストレス量がq’を超えると離職リスクが高いことになる。
一目で分かることだが、耐性pの人が耐えられるストレス量p’を、耐性qの人が受けた場合、その時点で離職リスクはかなり高いことになる。


当たり前のことを示したグラフであるが、以下のことが示唆できる。
まずい職場(ストレスが多い職場)では、どんなにストレス耐性がある人もつぶされる可能性はあるし、また、逆にいい職場(ストレスが少ない職場)なら、多少ストレス耐性が弱くても就労は継続できる。
私の仕事に引きつければ、「職場環境がよければ、精神障害を有する人の雇用に関して、特別な配慮の度合いは限りなく小さくできる」し、逆に「職場環境が悪ければ、精神障害を有する人の雇用に『限らず』、雇用全般に関して定着が悪い」ということができるような気がする。


要は、ある人のストレス耐性が「0」でない限り(「0」というのは、パーソナルスペースから出ただけで、また人と会うだけで、ストレスにより体調を崩してしまう等の状態。専門的治療が必要)、適応できる職場は存在するし、多少のストレス量は調整できる。
精神障害を持つ人の雇用ということを考えたときには、何の配慮がなくとも適応できる職場は見つかる可能性はゼロではないということ。
逆から見れば、どれだけストレス耐性があっても、職場ストレスがその限界点を超えてしまえば、離職リスクはあるということ。


この仮説がもし、真実を多少なりともかすめているのであれば、先にあげた某業界の特徴というものは、「ストレス因子」の一部と考えることができるし、その職場を統括する責任者および、職場を構成する従業員一人一人の人間性や対人スキルが問われることになる。
もちろん、業種としてストレスが多い場合であっても、それをマネジメントすることは可能だろうし、そのストレス総量を減らすための様々な手立てを提案するために、Iyokiyehaが所属する機関があるといえる。
ただ、その「下げ幅」には限界があるし、それを超えるストレス因子が職場に潜在しているのであれば、障害の生むに関わらず職場定着は困難を極めるのではないだろうか。


何となく、フリーハンドで書きなぐった図だったが、結構なことが示唆できるものだと感じた。
仮説が真実をかすめていれば、の話ではあるが。 似た研究を知っている人がいたら、是非教えてください。

2008年1月7日月曜日

NHK プロフェッショナル仕事の流儀 イチロースペシャル(2008年1月2日放送)

メジャーリーガー・イチローが「プロフェッショナル」に登場するということを番組の予告で知った時に、思わず興奮して、嫁に呆れられたのが昨年末。
今年の正月は、台湾で迎える機会に恵まれたことにより、ビデオに録画して帰国後に観る。

いやぁ、面白かった。
そして、かっこいい~

この番組、いつも面白く見ていて、主題歌は私の出勤前のテーマ曲をもう1年半くらい務めているくらい、狂ったように好きな番組なのだが、今回はまた格別。
普段は、「名前も聞いたことがない、でもすごい人」に感動するのだけども、イチローに関しては「『よくわからないけどすごい』ということを知っている人」を扱うということが、いつもと違う感覚を私に与えているのだと思う。

結論は「この人も『変な人』」。
 注:Iyokiyehaによる、括弧付き「変な人」は、雲の上の存在のような感覚のある人
そして、今まで持っていたイチロー像が、いい意味で崩れていった。
まず、気さくである。
そして、これまでプレッシャーから逃げてきたと自覚している。
更に、「挑戦する内容」を変えることによる技術の向上が視野にある。
本当にすごい人だと思う。

ニュースに時々出てくるイチローは、ツンツンしていて、「オレに構うな!」とでも言わんばかりのオーラを持った人のように見ていた。
WBCの時に、饒舌なイチローを観たときには、ちょっとびっくりしたものだが、その時は興奮していただけかと思っていた。
いやいや、今回の番組を通して、気さくなイチローは特別なイチローではなく、イチロー本人に存在しているものだったように思う。
犬(一弓)と遊ぶイチローのやんちゃな様子は、おそらく公にはあまり見せないイチローの素顔のようにも思えた。

このことも関連しているのかと思うが、素を見せないイチローが、実はプレッシャーにこれまで背を向けてきたことを自覚しているのには驚いた。
そして、プレッシャーに対して、身体症状が出るという繊細さを持ち合わせていることにも驚いた。
メジャーリーガーともなれば、世界中から注目されるわけで、そのプレッシャーといったら私の想像を絶するものに違いない。
そして、その中で結果を出し続けているイチローは、きっとプレッシャーをはねのけているか、またはそんなものを気にせず楽しんでいる人か、どちらかと思っていたが、試合中にも気分が悪くなり、脈拍が速くなるなどの症状があるのは意外だった。

そして、既に圧倒的な技術によって、「難しい玉をヒットにする」ことをやっているイチローが、まさに今、その発想を代えることによって、さらなる高みに上ろうとしていることが、また驚きである。
ボール玉にもスイングを合わせてヒットにする様子は、何度もテレビで見ている。
素人のIyokiyehaが見てもそれはすごい技術だとわかる。
これだけの技術があれば、プレッシャーも技術で超えられると思うわけだが、イチローは違った。
そして、「悪玉には手を出さない」ことにより、圧倒的な結果へ導こうという発想が生まれる。
これまで、スイングを変えてきたことも併せて、全て「古い自分を捨てる」ことにより、全く新しい境地に立っているのであり、拠り所となる技術(例えばスイングだけ)を磨くだけではない成長の哲学が、ここにあるように思えた。

こんな技術を支えるための、「いつもと同じ事を正確にこなす」「身体に委ねる」「意識なく(無意識に)集中する」ことによって、いわば「自分の身体を確かめることができる」技術もまた、イチローの技術を支えている、地味ながら大切な習慣であると感じた。

それこそ、「圧倒的な」内容だったため、なかなか消化できないというのが正直なところであるが、自分にも活かせる考え方や技術はあるように感じる。
今日の書き込みを起点に、除々に消化しようと思う。

デボラ・R・ベッカー、ロバート・E・ドレイク著、堀宏隆、他訳、大島巌、他監訳『精神障害をもつ人たちの ワーキングライフ』金剛出版、2004年。(9)、132ページまで。

○就労に基づく総合アセスメント
・IPSでは、クライアントにとって適切な労働環境に関する構想を練り上げていくための具体的な情報収集に力点を置く
(標準化された検査などの、従来のアセスメント方法にはこだわらない)

就労過程におけるアセスメント段階の目標は、クライアントにもっともよく合った仕事を得る手助けをするために、
1)クライアントが何をしたいのか
2)クライアントはストレングスや技能、興味、経験に関してどんな人物か
を理解すること。

■職業プロフィール
1)職業上の目標
-クライアントの職業上の目標と仕事に対する人生の夢
-クライアントの短期の職業上の目標
2)職業上の経歴
 -職歴・学歴・教育歴・訓練歴
 -(職歴から)退職理由、プラス体験、仕事上の問題点
3)現在の適応
 -障害情報(診断名、症状、注意サイン、対処法)
 -服薬管理と副作用
 -身体的側面(健康、耐久力)
 -社会的側面(身だしなみ、対人技能)
 -支援体制
4)職業上の技能
 -求職活動上の技能(求人検索、応募、面接など)
 -特定の職業上の技能(資格や経験など)
 -能力、適性(これまでの経緯から)
 -興味(職業および職業以外)
 -動機
 -労働習慣(出勤、信頼感・信頼性、ストレス耐性など)
5)その他、仕事に関連する要素
 -通勤手段
 -家族や友人からのサポート
 -現在の生活環境(居住形態、同居人)
 -物質乱用
 -犯罪歴
 -障害の開示に対する態度
 -就労に関わる個人的・経済的・社会的利益に関する期待
 -金銭管理技能
 -収入と給付(社会保障、医療保険、住宅手当など:障害基礎年金、生活保護)
 -日常生活
 -頻繁に連絡を取る相手
 -家族の職歴
 -職場環境、職務のタイプ、労働時間(日・週)、賃金
 -本人確認書類(障害者手帳など)
6)求職活動に関わる連絡網
 -家族、友人、近隣住民
 -以前の事業主
 -学校や訓練機関の教師
 -地域の連絡先

IPSでは、職業的アセスメントに終わりはない。
通常の職業経験に基づいて行われる手続き。継続するものであり、このことが成長と学習の過程であることを、関与する全ての人に伝えるメッセージ。
職業的アセスメントの最良の形態は、クライアントが地域において通常の仕事をどのようにこなしているかが、極めてシンプルにわかるようなもの。
クライアントは、継続して「労働者としての自分自身」について学習する。

就労支援スペシャリストは、仕事に関する情報をできる限り多く集める。
職場を訪問した時には、就労場所を見学させてくれるよう依頼する。
クライアントのために調査している仕事全てに関して、必要とされる技能と能力を精査する。(身体的に求められる条件は?デスクワーク?知的能力が必要か?社会的交流の頻度?等)
援助チームは、クライアントにマッチングする職業を得られるようクライアントを勇気づける。
症状が悪化し、仕事の一部に支障が生ずる場合もあるが、それはクライアントが働くことを辞めなければならないことを意味するのではない(働くことが症状の悪化の対処に役立つこともある)
就労中に症状が悪化した場合に、どのように対処するかについて、事前にプランを練っておくべき。

○個別就労計画
就労計画は一連の行動で構成され、クライアントの目標、目標達成のためのステップ、各ステップの責任者、各ステップの時期などが含まれる。
一般的なプランは、以下の4つの部分から構成される
1)クライアント自身の言葉による、職業上の目標(長期・短期)。
2)クライアントが目標を達成する方法を記載した行動目標のリスト。
(経験がない場合は、第一段階を補助業務、第二段階を訓練プログラム、など)
3)クライアントの目標達成を支援する人の名前、サービスやサポート。
(クライアントの目標達成のタイムスケジュールも記載する)
4)就労計画は、クライアント、就労支援スペシャリスト、精神科医他、支援に携わる人が署名する。

クライアント個々に作成されたプランが適切なプランと言える。
例えば、
-クライアントの就労目標は具体的に何か?
-プランの作成に職業プロフィールが使われたか?
-クライアントはどの程度その目標を達成する意志があるか?
こうしたことについて、明快で具体的な内容を提示する。

○月間経過記録
経過を文章化したもので、プランの過程を進める一助となると共に、クライアントの記録を使用する他の支援サービス提供者に対し、情報を提供するのに役立つ。
-援助チームが方向性を見失いそうになったとき、職業プロフィールと就労計画を見直すよう促すのが望ましい

2008年1月5日土曜日

Patisserie Abondance(パティスリー・アボンドンス)

実家近所にあるケーキ屋さん。
フランス人のパティシエが作る、本場フランス菓子のお店。
ここのケーキは抜群にうまいです。
嫁さんの実家に挨拶に行ったときに買っていったのが、私にとっては初体験だったのですが、残念ながらその時に何を食べたのか、どんな味がしたのかは覚えていません。
だって、緊張していましたから。

先日、嫁さんの実家に新年の挨拶に行ったときに食べたのは、クレーム・ブリュレ。
コンビニで売っているようなものと、同類の味なのだけども、なんとも優しい甘さが口の中に広がる、不思議な感覚が味わえました。
ただ、甘いだけではない、絶妙なおいしさ。
食べて「幸せ」というのは、こういうものを言うのだなと実感できます。


〒430-0906
静岡県浜松市中区住吉町2-14-27
10:00~20:00 定休:火曜日・第3水曜日
TEL: 053-473-8400
FAX: 053-473-8401
http://homepage3.nifty.com/abondance/
http://blog.livedoor.jp/abondance/(ブログ)

年末年始の暴飲暴食記録

ここのところ、胃の調子があまりよろしくない。
理由は薄々感じているので、感じていることだけメモしてみる。
■年末年始の食事日記
12/28(仕事納め)夕:焼肉(ビール中ジョッキ)
12/29(年末休み初日)夕:すきやき(牛肉多量+ウイスキー3杯)
12/30(旅行前日)休肝および、休腹日(粗食+酒なし)
12/31(台湾1日目)昼:機内食(ワインハーフボトル)、夜:台湾料理(鼎泰豊:小龍包多量+ビール多量)
1/1(台湾2日目)昼:北京料理(北京ダック他中華料理大量+ビール多量)、夜:台湾料理(青葉:大皿大量+紹興酒多量)
1/2(台湾3日目)昼:Mac Café@台湾(テリヤキチキン系のもの)、夜:台湾料理(梅子:大皿多量+焼酎少々)、部屋飲み(姉部屋にて焼酎多量)
1/3(帰国)昼:機内食(酒なし)、夜:高校部活同窓会(酒なし)
1/4(入籍記念日)夜:フランス料理コース(浜名湖ロイヤルホテル:ワイン1杯)
1/5(嫁さん実家ご挨拶)昼:嫁さん実家(ワイン2杯)、夜:心割烹さわだ(下記URL:焼酎少量)
http://iyokiyeha.blogspot.com/2007/07/5000-httpmap.html

これは、私の内臓も負担かかりまくりです。
ホントおつかれさまでした。
しばらく、酒なしで生活します。
止むを得ない飲酒の場では、控えますのであしからず。

情報の「可視化」

昨年末くらいから、この「可視化」という言葉を使うようになった。
-かし【可視】肉眼でみえること。(広辞苑)
生活していて、「目で見て判断すること」って多いと思います。
本を読んで知識を増やす、テレビを観て世の中を知る、迫りくる危険を回避する等、冷静に振り返ってみると、生活の大半は、「見て」「聞いて」いることが多い。

では、生活で関わるもの全てが見えるものであるかというと、意外とそうでもないように考える。
特に、仕事をしている時に、目で見て耳で聞いて判断していると思っているが、実はそうでもないことが多いことに気づいた。
どの仕事にも言えることだと思っているが、大切なことは目に見えない。
私の仕事は人の相談に乗り、計画を立てる仕事であるため余計にそう考えてしまうが、たとえそれが製造業であっても、飲食業であっても、突き詰めていくとやはり「大切なことは目に見えない」のである。

例えば、「クライアント」の「ニーズ(要望)」がある。
仕事で接点のある皆さまは、きっと昨年末あたりからIyokiyehaが「ニーズ」といい続けていることに気づいているかと思う。
先月のフォローアップ研修で、「クライアント」は職業センターの登録者だけでなく、私と仕事で接する全ての人であることに気づいたところであるが、その一人一人の「ニーズ」を把握しないことには、誰もが満足する結果(Win-Winといった言葉がある)には到達しない。
そこで、この「ニーズ」に注目してみる。
これは、「聞こえるようでいて、聞こえない」もので、「見えているようで、見えない」ものである。
「○○したい」という要望が、まずは「本心か否か」、そして「その具体的なもの」まで掘り下げ、更にそれを「自分」と「本人」とが共有できて初めて「ニーズを把握」したといえる。
Iyokiyehaの仕事に引きつければ、「働きたい」という要望には、どんな具体的なイメージが背景にあるのか、ということである。

先日、佐藤可士和の著書『佐藤可士和の超整理術』を紹介した。
http://iyokiyeha.blogspot.com/2007/11/2007_25.html
この中では、「情報を『見える』形にする」ことが、情報整理の基礎であるとしている。
おそらく、このことと通ずるのだろうが、お互いが考えていることを、方法は問わず「見える形」にして共通認識とすることで、一ランク上の思考が可能となるように考える。
例えば、グループワークや会議の時に、ホワイトボードを使うことによって情報整理がしやすくなるとか、自分が説明していることを大雑把に図示することでクライアントがその全体像を把握できるとか。
上記のように具体的な取り組みは、おそらく今までも自然にやってきたことなのだろうが、この「情報の可視化」を意識することによって、私のスキルは全体的に一ランク向上させることができるように思う。

まずは、考えていることを図示する、一目見て分かる図が描けるようになる、というトレーニングから積んでいこうと思っている。

小林よしのり『台湾論 ――新ゴーマニズム宣言SPECIAL――』小学館、2000年。

台湾で年越しすることになり、再度読んでみる。
学生時代に一度読んだものだが、機会があるとやはり理解力が違う。
加えて、池上彰氏の著書により、中国-台湾間の基本的な構図が理解できたから、以下のことがわかってきたのだと思う。

台湾の歴史から、日本との関係、2000年現在に台湾が国として向かおうとしているところを論じた漫画。
李登輝元総統の実績や思考なども、具体的にわかりやすくまとめられている。
何より著者の小林氏が、心底から李登輝氏に惚れこみながらも、客観的な評価をしていることにより、台湾を理解する一つの軸となっているように思う。

右へならえの集団主義ではなく、かといって「私」が蔓延する個人主義社会ではないとし、李登輝氏の「自我の死」をひきながら、「公」のイメージを描く。
他にも、謝雅梅、蔡焜燦、許文龍、金美齢など、台湾を代表する論客と出会い、議論を重ねた成果をわかりやすく整理している。
民主化した国家「台湾」を形作るための、総選挙や災害時の取り組み、更に政策を論じつつ、台湾語の文字化など、現在取り組んでいることを紹介する。

日本から空路3~4時間で訪問できる「隣国」の姿を描ききる力作。

2008年1月4日金曜日

家族がいる「安心」について

1月4日の書き込みで、嫁さんに対する感謝と、その「安心」ということを書きました。
http://iyokiyeha.blogspot.com/2008/01/blog-post.html
これについて、もう少し整理しておこうと思います。

結婚してから、「結婚ってどうなの?」とか「結婚はいいの?」とか聞かれるようになりました。
質問者が、何を意図しているのかよくわからないことが多いのですが、まず「いい」か「悪い」かで聞かれたら、「いいものですよ」と答えておきます。
だって、そういうものでしょう。
まぁ、ノリで「墓場だぁ~」なんて言うこともありますが、それは場の雰囲気ということで。
それから更に「何が?」とか「どうして?」とか聞かれます。
はっきり言っておきます。
私にとって、これは、愚問ですね。

なぜなら、私の答えは面白くないし、冷やかせない、ネタにならないからです。

例えば、結婚して楽になったことの一つに、食生活があります。
ウチの嫁さんは、時々さぼることもあるけれども、一生懸命ご飯を作ってくれます。
じゃあ、「結婚してよかったこと=ご飯を作ってくれること」かというと、どうだろう。
作ってくれないときには、「結婚して悪かった」のだろうか。
逆の例えをあげれば、私達夫婦はしょっちゅう喧嘩しています。
些細などうでもいい喧嘩もあれば、離婚だのどうだのということもあります(大きいのは滅多にないことですが)。
この煩わしさといったら、結構なストレスです。
じゃあ、「喧嘩すること=結婚して悪かったこと」かというと、これもどうもしっくりこない。
「喧嘩していないときだけ=結婚してよかった」これも、極端かなと。

他にも具体的なことはたくさんあるけれども、そのどれもに共通することは何かと考えてみると、月並みだけども、嫁さんが「いる」ということ。
すなわち、「存在に対する安心」に尽きるような気がするわけです。
だから、結婚生活は「いい」「悪い」で判断できないと結論付けられるわけです。

こんなこと、いちいち可視化する必要なんてなくて、結婚してからちょっと考えたら誰にでも感じられることだと思います。
少しでも自分自身や相手のことを考えれば、ですが。
だって、程度はあれど、私がぐったり疲れてダメ人間化しているときでも、支えてくれる人がいる。
相手がとりあえず何をしているかわからなくても信じられる「信用」がある。
こんな「他人」が、いつも身近にいるわけです。
※「他人」=自分ではない人
これは、安心以外の何でもないのではないのかなと。
そして、これが、夫婦生活で「楽しい」ことも「煩わしい」ことも、全てを包括できる感覚ではないかと思うわけです。
だから、たとえ嫁さんの「何か」が欠けても夫婦生活は維持できます。
ご飯を作らずにフルタイムで働くというのなら、それはそれで構わないわけです。
その存在が変わるわけではないですから。

と、まぁ、私はこの深度で結婚生活を考えています。
Q「奥さんのどこが好きですか?」→A「全部」
と言って、場をしらけさせることもありますし、
Q「結婚してよかった?」→A「よかった」
と、次につながらない、ネタにもならない回答でよければ、いつでも聞いてください。

私達も、なんだかんだで一年経ちました。
一年を総括すれば、総じて楽しかったなぁ、と思えます。
結婚生活を支えてくれた、家族や仲間、知人のみなさんに感謝しています。
そして、誰より一番身近な嫁さんに感謝しています。

結婚記念日に。

新年のご挨拶

あけましておめでとうございます。
もう1月も4日になってしまいましたが、新年のご挨拶です。

事情を知っている方には「無事に帰ってきました」と伝えておきます。


ブログを開設してから、初めての正月ということで、新年の抱負でも書いておこうかと思います。
といっても、去年何を宣言したのか・・・
過去の記録をひっぱりだしてみたら、一昨年秋頃に仕事の中であった出来事をひきながら、「できないことは、できないといえる」とか書いてありました。
前提として、「職業リハビリテーション」「障害者の就労・雇用支援」の現場で突っ走る、ことがあげられており、今の仕事をきちんと続けていこうと決心したところでもあったようです。
結婚直前だったこともあったので、家庭生活については特に触れてなかったですね。

ということになれば、昨年の目標は「継続中」または「努力中」ということで結論づけられます。
まさか、山梨に転勤することになろうとは思わなかったけれども、仕事を辞めてないし、ますます燃えているし、「できないこと」はハッキリNO!と言えるようになってきたし(でも、あまりNOと言わずに、何とかしてしまうことが多い、か)。
ならば、今年はこの上に何をのせるかということになります。
仕事の軸に関しては、昨年と同様の内容に加え、「外へ打って出ることで更に知見を広げる」ことを強調しようと思います。
外に出て、私が今やっていることに対するフィードバックを、人の取り組みから得るという、ちょっと高度なことを意識しながら仕事をしようと思います。

これに加えて、二つの軸を加えます。

一つは、家族に対して。
まぁ、よくケンカもするけれども、嫁さんに対する感謝の気持ちを忘れないように生活しようと思います。
結婚して、何が一番変わったかというと「安心」に尽きます。
生活が変わる、仕事に張り合いが出る、休日の過ごし方が変わる、と、いろんなことを通じて私の価値観が変わってきたなと感じることがあります。
それも、結局、私の生活に、「何の根拠もない安心」が存在するようになったからこそなのかな、と思えるようになってきました。
「根拠のなさ」って大事だな、と本気で思う今日この頃です。

もう一つは、私の趣味・プライベートに関してです。
結婚してからは、これまで独身の頃の趣味の優先順位が変わってきたなと思います。
いろんなことが削ぎ落とされても残ったのは、読書なのだなと。
今年は、この「読書」に割く時間をもう少し確保して、現状維持ができるようにと思います。
現状=1冊/1週間、です。
来年度からは、ちょっと別の挑戦もありますので、それまでに知識を蓄える準備をしておこうと思います。

よって、今年の目標は、以下の通り。
○三軸構造
1)仕事
・辞めない
・自分の守備範囲を整理し、広げる
・外向きに打って出ることで、スキルや知見を広げる
2)家族
・嫁さんへの感謝を忘れない
3)趣味
・読書時間の確保
・勉強癖をつける