2013年12月31日火曜日

新年の抱負2014

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
毎年恒例にしている昨年の総括と今年も抱負(「目標」タグ)です。
このタグは人に見てもらうというよりも、人の目に付くところに公開して自分に宣言するという位置づけですのでご了承ください。
また、この文書を作っているのが年末になりますので、「今年」=2013年、「来年」=2014年と読み替えると意味が通ります。ご了承ください。

今年の総括
(2013年の目標)
目標:家庭・仕事バランスの維持と向上を図る。課外活動を充実させる。資格取得に挑戦する。笑って年末を迎える。
■仕事
・専門性向上のため、読書内容に専門書を入れる(『職業リハビリテーション学』等複数冊)。
・仕事領域であるかないかに関わらず、仕事ではない(地域)活動に参加・参画する。
○17:30定時を意識したスケジューリングをする
○週5日は家族と食事する
○超過勤務は週1回までとする
■家庭
・妻の働きたいニーズに合わせて働き続けられるようにサポートする。
○育児・家事を毎日する。
・週末は家事または余暇の充実を考える。
■趣味・学習
・読書、情報収集を充実させる
・日商簿記3級取得
・社会保険労務士の勉強を始める
○20冊/年、単行本を読む(内2冊は英語)
○上記を含め、60コンテンツ/年を利用する(書籍、AudioBook、サマリー等)
○2012年に会わなかった人に会う(5人以上)

 今年はいろんなことがあり過ぎた一年で、当初の目標を意識的に壊していく必要がありました。ざっと上げれば、
・仕事で計画通りにいかないことが多すぎた。
・身近な方の死去
・研究活動への協力
・仕事におけるマニュアル作成業務
・第三子の流産
・仕事における業務研究会での発表
といったあたりが、プライベートを直撃した一年でした。率直に6月一杯くらいは抜け殻のようになっていましたし、その後夏休み頃には研究活動とマニュアル担当箇所の執筆を並行して進めていました。これらが、週末に自宅でパソコンに向かう時間が増えた原因となっています。そのクライマックスに、第三子の件と相まってしまい、生き方を根幹から揺さぶられた一年でした。結果としては、仕事に偏った一年となってしまったように思います。
 ただ、特に後半の取り組みに関しては、偶然が重なったこともありますが、目の前に敢えて流されて、特に仕事の上で新たな視野を切り開くといった意味においては大変有意義な時間となった側面もあります。まだ余裕はあるのだろうとは思うけれども、これまでの範囲を突き抜けたところで身一つで勝負して壁にぶち当たるという経験がここ数年なかったので、9年次のOFF-JT研修と相まって、仕事においては一つ違うステージに来たような感覚もあります。

 こうした背景を踏まえて総括します。
 仕事においては、上記のように当初の目標の達成とは大きく離れてしまった上に、バランス維持と逆行してしまったのですが、今の職場で働き続けるために必要な視野が拓けたことと、それに伴い業務の優先順位の付け方に変化が出てきているという点は、素直に今年の成果だと思います。知識的な専門性とは別の専門性の芽が出てきたのかもしれないという実感はあります。
 ただ、それによって犠牲になった効率的な業務遂行はずいぶん妨げられてしまったのだと思います。研究活動を課外活動とすればそう読み込めますが、それ以上の広がりはないとも言えます。
 家庭には上記のしわ寄せが来てしまいました。週末は仕事に費やす時間が多かったと反省。それに伴い、家事は単調になってしまったと素直に反省です。来年こそはもっと家族に時間を使いたいものです。
 こうやって反省してみると、第三子のことも何か自分のライフスタイルが影響しちゃってるんじゃないか、なんて思いもよぎります。そうじゃないことはわかっているのだけれども、理屈じゃないところで考えてしまいます。家族に負担かけてしまったのかも…
 趣味・学習はしわ寄せというか、上記の煽りを受けて壊滅状態でした。読書量は、単行本16冊(英語0)、AudioBook14コンテンツ(内小説系3コンテンツ)、雑誌(週刊ダイヤモンド、TOPPOINT)60冊程度、後は論文等が数本ありますが、やはり読書量は減りました。日商簿記は(十中八九)不合格で、社労士の勉強は始められていません。若干ファシリテーションの勉強を始めましたが、まだまだ読書レベルです。

ということで、目標の達成度合いに点数を付けるのならば55点くらいの不合格です。ただ、充実度でいえば振り返って少なくとも仕事においてはかなり充実したものになったので、それをもって今年は何とか「よい一年だった」としておきたいと思います。

(2014年の目標)
目標:生活と仕事のバランスを意識する。
■仕事
・職場内外ともに頼られる存在を目指す。
・職場内外共に通用する日本語を磨く。
・業務の優先順位を常に意識する。
・18時には事務所を出られるようにする。超過勤務は週末含め週2日まで。
■家庭
・平日にも家事をする。
・月1回は弁当を作る。月1回は夕食を作る。
・週末は予定以外の仕事をしない。勉強をする。
・子どもと過ごす時間を増やす。
■趣味・学習
・毎週200回木刀を振る、1時間分ジョギングをする、筋トレ1セットをする。
(週3回、20分ジョギング、素振り70本。週1回の筋トレ程度)
・日商簿記3級取得
・社会保険労務士の勉強を始める
○20冊/年、単行本を読む(内2冊は英語)
○上記を含め、100コンテンツ/年を利用する(書籍、電子書籍、AudioBook、雑誌等)
○2013年に会わなかった人に会う(5人以上)

今年はシンプルに。
 現状、どうしても仕事が生活に踏み込んできていることは否定できません。仕事が長引くから生活が充実しない、生活のことを意識しにくくなる。かといって、仕事がすべて生活に優先するものかというと、仕事の本質をはずした仕事も多数含まれる(優先度合いと緊急度合いのマトリックスでいうと、優先度低・緊急に分類されるところ)ことは事実。その洗い出しと整理が必要と考えられます。やるべきこと、やらなくていいこと、自分がやる必要のないことを整理し、やらなくていいことは遠ざけ、人にやってもらえることは人にやってもらうことを意識しつつ、ファシリテーションを応用した場づくりにもこだわっていきたいものです。
 内容的には、今までは苦手な土俵で勝負してこなかった回遊魚さながらの仕事スタイルでしたが、苦手な土俵(今の職場のフォーマルなやりとり)にも耐えうる仕事の仕方を工夫して、最強の回遊魚となっていく準備を着々と進めていきます。目下、通達類の読み込みと作文技術の向上です。
 劇的な変化にはならなくても、結果として生活にしわ寄せのこない、取り返すことができる程度の業務量に押さえたいものです。

 家庭に関しては、やはり手伝いから脱却して、生活を作る主体であることを意識できるようになりたいです。家のことにもっと関心もっていかないといけないし、いつのまにかカミさんに任せてしまっているようなことにもきちんと関わっていかないといけないです。こちらは目下、家計と幼稚園のことかと。

 趣味・学習に関しては、今年読書量が減ったことを受けて、仕事の効率化によってできた時間を家庭だけでなく、何とか自分の時間にも振り分けて頭と身体をつくります。身体優位で、健康維持と「とにかくやる」習慣づけをもう一度して、勉強量を増やしていきます。
 敢えて新しいことを取り入れなくても、こうした基礎を固めることを意識することで、自ずから課外活動はやってくると思うので、機会はつかめるよう準備していきます。

 改めて土台を意識して30台半ばを迎えます。次のステップに移行する機会を見逃さないように、やはり愚直にやっていきたいものです。

2013年12月26日木曜日

回りまわって・・・

今の職場に異動が決まった時に、一度喜んで、それから残念になってしまったことがあるのですが、その対象となる方が同業に近いところに所属していることを知り、昨日アフター5に会うことができました。
相変わらずなところと、より鋭くなっているところ、そして自分の先輩ではないという緊張感が相まって、複雑な気分です。ある意味商売敵のところもあるため、今まで以上に気を引き締めて勉強しないといけません。
頭がよくなりたいですが、そこに甘んずることなく、精進していきたいものです。

2013年12月24日火曜日

【Audio book】高木敏子『ガラスのうさぎ』

いわゆる戦争モノというカテゴリーになるのでしょうが、この小説は臨場感や一人称の心のゆらぎを表したものとして、秀逸だと思います。
とにかく迫力がある、繊細である、喜怒哀楽が行間から伝わってくるというのは、こういう読み物なのか、と思わされた一冊でした。
テーマ、というか話題はとても現実的で、戦争の時代に多くの人たちが体験したのであろうことが、淡々と、しかしつい聴き入ってしまう内容で、AudioBookとはいえ「次はどうなるんだろう、だいじょうぶかな?」と何度も何度も思わされる作品でした。

今年、大変思い出に残る一冊でした。

西内啓『統計学が最強の学問である ―データ社会を生き抜くための武器と教養』ダイヤモンド社、2013年。

今年度のベストセラーにもなっています。
統計学ブームの火付け役ともいえる一冊だと思います。手に取った方も多いのでは。

統計学の全体像を把握できる一冊だと思います。
ただし、統計の知識のない(自分のような)人が初めて手に取る本としては、まだやや難解かもしれません。Iyokiyehaも、この内容を受けて、もう少し基礎的な文献を当たっているところです。
数式や統計処理の具体的な適応方法など、詳細まで説明を求めるには少し物足りないかもしれませんが、(私のように)「統計学ってそもそも何?」という人には、とっかかりの一冊にはなりえると思います。

またまだ複雑な統計処理ができるわけではないのですが、それでも大変勉強になる一冊でした。

I keep saying the sexy job in the next ten years will be statisticians.
私はこれからの10年で最もセクシーな職業は、統計家だろうって言い続けてるんだ。

2013年12月23日月曜日

レビューが間に合っていません。

ここのところ、外出が多かったこともあり、AudioBook中心に読書量があったのですが、レビューが全く間に合っていません。今、書籍を書き出したら11冊分もありました。
まぁ、ボチボチ書いていくとします。
あんまり楽しみにしている人はいないと思いますが、気長に待ってやってください。

2013年12月20日金曜日

お疲れさま自分。

数週間、濃すぎる勉強をすることになってしまった例の論文でしたが、本日発表も無事に終わって一旦気が抜けました。

疲れた。

やり切った感がありつつ、様々な課題も見えてきて、作業だけではなく(あまりにできないので、本部の方に多大な迷惑をかけてしまったのですが)一連のやりとりが本当に身に染みました。
研修といい、何やかんやで学びの多き12月です。あとひと頑張り。

2013年11月30日土曜日

とりあえずのひと段落?

先日の投稿の内容に引き続き。。。

本日はカミさんの手術の日。
想定内の出来事でしたが、はい、大変でした。みなまで言わせないでください。

想定できない痛みに対する恐怖というのもは、事前にぬぐいされるものではないです。だから、しょうがない。

夕方に子どもたちと一緒に病院へ迎えにいってきました。
麻酔を強めにかけてくれたらしく(カミさんの要望でした)、かなり不快な気分のようですが、とりあえずは無事だったので何よりです。
私の方はというと、もう目の前にあることを一つずつやっていくしかない状況です。
週明けに論文1本、来週からは集合研修(途中、自力で宿泊予定)、業務がいろいろ中途半端。
それより大事な家庭においては、最低限の家事はしないといかんわけで、あと26時間で何をどこまでやろうかなって感じです。
とか考えていると、悪寒と頭痛とかしてきて、何か心配だし。

一分一秒でも惜しいのに、こういう時にしか更新できないというのも、考えさせられます。

2013年11月27日水曜日

なかなか、なかなかに・・・

こんな性格でも、結構ショックなことはあるもので。

三人目を授かったのですが、結局育っていないということで稽流流産との結論に至りました。
先週からそんな兆候があるのではないかと思われる検査結果に、カミさんが相当落ち込んでおり、自分も落ち込んでたらしょうがいないなと思うところもあって、少し気丈に振舞ってみたのですが、やはり結果がでてしまうと、自分の身体ではないけれどもぽっかり穴があいてしまったような気になっていることに気づきます。
育っていなかったということで、親としての不注意以外の理由というのが大方の見え方のようですが、原因はどうあれ残念な結果になってしまったことに、落ち込みは隠せません。

ちょっと、しばらくおとなしくしていようと思う出来事でした。

2013年11月3日日曜日

根拠の壁と組織の壁

夏から秋にかけて、週末をつぶして執筆してきたとあるマニュアル原稿がありました。
先日、その検討委員会なるものが開催され、これまで通りに内容の検討がなされたわけですが、3回の検討会を通じて話題を提供し続けた(=Goサインがでなかった)私の原稿の一番リキ入れて書いた部分は、バッサリとお蔵入りとなることが決定しました。
「なんだかなぁ・・・」と思うところと、「まぁ、しゃあないか」と思うところとが共存しており、晴れやかには到底なれませんが、次にやるべきこと(作業レベルではなく、意思のレベルです)がかなりハッキリ見えてきたのは、多分あの委員会の委員の中でも、私と極数名くらいでしょう。

研究者の本筋にいる人たちは、こういうことをじっくりじっくり積み上げているのだなと、改めて脱帽です。私は研究で飯食おうとは思いませんが、実践研究については重い扉を開けてみようと思っています。

お蔵入り原稿は、アップしようと思いますが、どうにもうまくコピペができないので、また後日。

2013年9月23日月曜日

リハビリテーションの4分野から見る職業リハビリテーション

レポートをまとめてみたので、抜粋してシェア兼ねてアップ。ご意見ください。

(1)医学リハビリテーション
医学的な考え方や方法により、障害(病気・変調・傷害など健康状態の変化によってもたらされた諸状態≠疾病)の除去・軽減を図ること
(2)社会リハビリテーション
社会生活力(Social Functioning Ability; SFA:様々な社会的状況の中で、自分のニーズを満たし、一人ひとりに可能な最も豊かな社会参加を実現する権利を行使する力)を高めることを目的としたプロセスである。
例えば①生活の基礎をつくる(健康管理、時間・金銭管理、家庭管理、安全・危機管理)②自分の生活をつくる(介助、福祉用具、住宅、外出)③自分らしく生きる(自己認識、障害の理解、コミュニケーションと人間関係、性・結婚)等のプログラム。
(3)教育リハビリテーション
年齢階層を問わず、障害児(者)に関して行われる教育的支援。
(4)職業リハビリテーション
(略)「それ自体は単独で成り立つものではなく、医学・教育・社会などで構成される総合リハビリテーションの一環」が協調されていることが特徴。

 日本における障害者雇用のきっかけとされているのは、戦後における大きな国家事業の一つとなっていた復員軍人及び引揚者の受け入れとされている。傷痍軍人の職業更正を契機に進められ、196012月の身体障害者雇用促進法(現行法である「障害者の雇用の促進等に関する法律(1987年)」の前身となる法律)制定に至った経緯がある。

 一連の制度整備の基盤とされたのが憲法第27条の労働権であり、障害者雇用制度は労働権の理念「国が、労働の意思と能力を有するものに対して、その労働を通じて健康で文化的な生活を営むことができるようにするための各種の施策を進めることを義務づけているものと解される」(遠藤政夫『身体障害者雇用促進法の理論と解説』より抜粋)ことに基づいて進められてきたとされる。また、社会福祉諸制度の原点とされる憲法第25条の生存権は雇用条件整備が進められる中で関わってきたとされる。

2013年8月26日月曜日

分類のイメージ

よくあるニーズにどう答えるかと考えて、なるべくシンプルにイメージ化しようと考え、先日浮かんだイメージを一気に図示したのが、こんなイメージでした。
身体の障害のイメージはあるんだけれども、精神の障害って一体何なの?という質問に対して、医学モデル(心身二元論・DSM)をフィードバックして作ってみました。

参考まで。
思ったことがあれば、連絡いただければありがたいです。


「精神障害って何ですか?」というそもそもの問いに対して、まずはイメージをもってもらうための図。

2013年8月24日土曜日

TULLYSにて

近所のコーヒーショップはスターバックスなんですが、出張時やちょっと休憩したい時、選べるのならばタリーズを選ぶ。小難しい理由はなく、ただ単にアイスクリームがあるから、アフォガードにしてくれるから(420円)。
この食べ方って、きっと日本じゃまだ未成熟なのだろうと思うけれども、コーヒー(エスプレッソ)が好きな人、アイスクリームが好きな人、どちらも多くの人が「うまい!」と言うと思います(混ぜ物が嫌いな人にはちょっと向かないかもです)。
以前はメニューの隅に「T'sアフォガード」とあったのですが、先日都内のタリーズに行ったらメニューからなくなっていました。店員さんに「アフォガードってやめちゃったんですか?」と聞いたら「いえ、できますよ。お作りしましょうか?」とにっこり。この辺の接客って、スタバが抜群だと思うけれども、タリーズも負けてない。落ち着いた雰囲気はまだ分があるように思います。
がんばれタリーズ。そして、アフォガードがメニューの目立つところに再掲載されることを心より願っております。
http://www.tullys.co.jp/


2013年8月23日金曜日

どうせやるなら…

別にやる気のない人に「やってくれ」ということはないんだけれど、最近思うこと。

どうせやるなら、ちゃんとやれよ

と思う。
言われてやっているからとりあえず行けばいいと思っているのかもしれないけれども、広く宣伝するから行けばいいと思っているのかもしれないけれども、パンフレットみたらわかると思うから置いてくればいいと思っているのかもしれないけれども、名前知っているから中身もわかっているかもしれないけれども、、、
これら、ぜーんぶ間違っているから。

結局、じゃあ自分がどれだけ他所のことを知っているのかと振り返ったらわかると思うのだけれども、相手先の職員さん、従業員さんよりもその相手先のことなんか知らないですよね?知ろうとしないと意外となーんにもわからないですよね?対話しないから「NPOなんて適当なところばっかりだ」なんて知った風な口がきけちゃうんですよね。相手のことを知るっていうのは、本気でそれに取り組まないといけないし、教えてもらうには自分のこともわかってもらわないといけないわけで。

対外業務をやるってことは、こういうことだと思うのです。
なら、本気でやろうぜ。相手にも本気になってもらって、こちらのこともわかってもらおうぜ。紋切り型の説明、パンフレットを読み上げたって、自分たちのことなんかわかってもらえないぜ。

と、そんなことを思うこの頃です。
意図的に対外業務を増やして、いろんなところに宣伝をかこつけて寄っていますが、いつも「へぇ〜、そういうことだったんですね」「あるのは知っていたけど、説明聞いたのはじめてです」「パンフレットは見たことあるんですけどね」と言われるばかり。どこもかしこも、宣伝先のリストに載っていたはずですけれども、結果そんなです。
戦略的に物事考えるなら、「紹介してもらっていないところ」を回るというよりは「頼りになる人をきちんと落とす」「落としたいところに資源を集中する」とか、いわゆる普通にやるべきことをきちんとやってほしいものです。

あぁ、だから最近疲れてるんだなl、俺。

2013年8月22日木曜日

コネというか人脈というか資源というか

何処へ行ってもそれなりにそれなりに仕事を目一杯やってきたからか、いざという時に助けてくれる人たちが、所属組織の中にも外にもいるという感覚は、何にも捨てがたい自分の財産なのだと思う。
それをコネというか人脈というか仲間というのか資源というのか、そんなことはどうでもいいけれど、大切なのは「困っていることを分かってもらえる人がいて、困っていることが分かる人がいて、お互いに支え合っている」ことなのだと思う。
接点なんて何でもいいのだと思う。先輩、後輩、距離の近さなんて関係なくて同郷であったり住所だったり年齢、趣味。距離を詰めたり保ったり。人間関係ってそういうものなのだと思う。だから疲れるし、だから感情に訴えかけるのだと思う。

2013年8月21日水曜日

現場にある「何か」

何か物事を記述したり、新しいものを作り出す時に、私が以前から大切にしているのはやはり現場にある「何か」である。
今の仕事でも同じことが言える。
山梨在勤時代は、地でそういうことをやっていたのだけれども、東京の激務に紛れてなかなか足が使えずになり、所沢にきても何だか空回り感があることに気づいたのがつい最近である。
いや、おかしいおかしい、うまくいかないとは思っていたのだけれども、改めて考えるまでもなく、外出することをあまり良しとしない管理とのやりとりを避けてこんな状態になるまで気づかないなんて、きっと自分の中にも何かおごりがあったのだろうと思う。
上が変われば組織が変わる、自分が変わればチームが変わる。
週1回は自ら外にでることを決めて業務に向かうと、やはり得られるものも変わってくるし、何より自分の中にイメージが、言葉が湧いてくるような感覚がある。何よりも現場を大切にしていた頃の感覚だ。
当時よりもスキルが上がっているのかどうかはわからないけれども、少なくとも今の仕事を始めた時よりは、仕事ができるようになっているのだから、そこにこの感覚を乗っけたらマズいわけがないと思う。
思うことを、またマメに書いていこうと思う。

2013年8月2日金曜日

鈴木雅彦『スマートフォンUIデザインパターン 〜心地よいユーザーインターフェースの原則〜』技術評論社、2013年。

鈴木雅彦『スマートフォンUIデザインパターン 〜心地よいユーザーインターフェースの原則〜』技術評論社、2013年。

門外漢ながら、知人殿が本書を上梓したという話を耳にしたので、とりあえず購入し読んでみました。
テクニカルなことは、ただただ感心するところと「あぁ、なるほど」と素直に読んで(読めて)しまったので、コメントうんぬんはおいておきます。
題名の通り、スマートフォンのUser Interface の仕組みと意味、そして工夫や改善方法についてかなり具体的な「実用書として」書かれています。スマートフォンのユーザーでしかない私でも、内容のおおよそのところは理解できたところを見ると、具体的な読み手を想定したいい内容なのだと思われます。

内容を追いながら何度か考えたことは、「これってプレゼン資料の作成と似ているな」ということでした。Webページの利用者を想定して、どんなアクションが期待されるのかを予想しながら、期待通りの動きをするように設計・制作していくその(予想する限りの)工程が、プレゼンテーションのそれと重なるような気がします。すなわち、プレゼンの対象者像を絞り込んで、その人たちが期待すること、または主催者が期待するアクションに結びつくように、情報を構成し最もよく伝わる見せ方をする、内容を絞り込むという一連の流れと資料作成のポイントのようなところです。
共通していえるのは、いずれも「(想定する)利用者との対話」があるということだと思います。

読みながら、スマートフォンユーザーの自分にも「あるある」と思う箇所がたくさんあって、その改善方略についての記載を読むと、某アンケートのページもこうなってたらいいのになぁ、なんて思ったりした次第です。

こういう機会でもないと読まない内容の書籍ですから、いい刺激になりました。

2013年7月15日月曜日

この2ヶ月

本当にいろんなことがあった2ヶ月でした。
失敗もあり、悲しいこともあれば、うまくいったこともあったり、怒りや楽しいことも様々に自分の前を通り過ぎていき、大変起伏の激しい期間でした。
雑記のノートには、その時々の感情が生々しく綴られているのですが、今更それらを公開する気にもならず、さりとて何もなしでブログに復帰するのも、と思ったので、ちょっとした区切りの意味合いの強い投稿です。
意に反する感情の動きは、そのものが思考の容量の一部に割り込んできて、知覚や認知、思考の統合やアウトプットといったそれぞれ様々な頭の働きのすべてに影響しているような感じになるものです。この状態を断ち切れずに悶々と内にこもっていくと「うつ状態」となるのでしょう。私の場合は、とはいえまだ回避可能な出来事の積み重ねであったことや、トラウマになるだけの関係ではなかったことが幸いしているのでしょうが、その都度感情がブレて疲れるけれども、自分の核心部分への衝撃には至っていないようなイメージの日々でした。頭にいつもモヤがかかっているような状態。それでいて日常に置かれ、いつもと同じように自分を必要としてくれる人がいる毎日。考える暇なんてなかなかないんですよね。
「時が解決してくれる」という言葉があります。どうにもならないことに直面した時に、いろんな人から言われることではあるのですが、多くの場合「時が解決してくれる」のではなくて「時が立てば今の感情は過去のこととして処理できるようになる」ことを言っているのでしょう。論理的には何一つ解決していないのに、何となく整理できた感のあるこの頃。それでいて整理できていないことは何なのか、改めてふりかえってみたいと思うこの頃です。

森時彦『ザ・ファシリテーター ー人を伸ばし、組織を変える』ダイヤモンド社、2004年。

私の「ファシリテーター」「ファシリテーション」との出会いは、この本が出版される少し前、大学在籍中で卒業論文にとりかかろうとしていた頃だったと記憶しています。言葉との出会いは、開発教育(当時)分野の勉強や活動をしていた先輩にふと借りた本にあった記載からです。その後、自然体験活動や冒険教育(私の場合はProject Adventureが中心でしたが)での活動を通じて、インストラクターとも司会者とも記録者とも違うファシリテーターの活躍を目にするにいたりました。
現在私は、当時の私が予想もつかない(というか、当時存在すら知らなかった)仕事に就き、一から勉強して必死こいて何とか仕事をこなしているのですが、対人業務の多いこの仕事にあって、ファシリテーションに関する知見がふと役に立ったことは数知れず。業務に直接の場面でも、業務運営の場面でもちらほら訳に立っています。
ビジネスというか、社会人、組織人としてファシリテーションの有用性を感じ、少し調べてみると出てくるわ出てくるわ。卵が先か鶏が先か、ビジネスが先か市民活動や教育プログラムが先か、人材育成や組織変革といったキーワードと共に様々な情報が出てきて、ちょっと面食らいました。
その中において、読み物としての評価が高い本書の情報を得て、まずはAudioBookで購入し聴いてみるも、資料の多さや図示された内容がきちんとまとまっている書籍も読みたくなり、書籍も購入。一気に読み切りました。
ファシリテーションのエッセンスがぎゅっと詰め込まれているにも関わらず、スリリングな読み物としても大変面白く読ませていただきました。この内容に触発されて、現職場でもちょっとした取り組みを始めようと思ったのも事実です。
ファシリテーションの入門書としても、ケーススタディとしても、ビジネスに応用をと考えている人の事例として等、読む人の置かれている環境・立場によって様々な読み方ができそうです。オススメの一冊です。

2013年5月29日水曜日

些細な違いだけれども

「言えない」と「知らない」
クライアントの感情の高まりを制御できず、結果としてお互い嫌な思いをする、という出来事が今年に入ってから二件目になる。
具体的な引き金は「言えない」と「知らない」の使い方を間違えたことのような気がするのだけれども、背景にはいろいろありそうで。普段は「選びすぎ」と言われるくらい言葉を選んでいるのに、この間違いに至る2,3の質問の時にそれが働かずに、事実と異なる認識を与えかねないやりとりが続いてしまったことや、自分自身も少し気にしていた、本気の相談をするときの自分の仕草や言葉遣いが相手にとっては「上から目線」のように見えてしまっていたなど、言われてみれば反省すべきことは山ほどあるようにも思う。
プロであり続けるならば、当然「使い分け」が必要なのだけれども、私にはもう一段「ど丁寧な対応」モードが必要だと実感した出来事だった。
もちろん、私も手を抜いていたわけではないし、本気で関わっていたからこそ私の前で爆発したフシもあるだろうし、感情がアンコントローラブルになることは想定範囲内だったのだけれども、表情が豹変して飛び出そうとするその人と扉の間に立ちはだかって静止を求めた時には「あ、殴られるかも」と思った自分もいた。
この年になると、こういうこと言われる機会もそうそうないので、ある意味ではありがたい経験ができたのでしょう。反省しつつも、感謝・感謝です。

2013年4月25日木曜日

過信

【過信】(名)かしん
価値・力量などを実際以上に高く評価してたよること。「才能を――する」(大辞林for iPhoneより)

そういうことなのだと思った。
十中八九うまくいくと思っていたことが、結果にならず、その上ちょっとした嫌味まで言われて(相手にその気があったのかどうかは不明だけれども・・・)、怒れるやらイライラするやら恥ずかしいやら。
仕事は結局人対人。今の仕事にも当てはまることで、かつ自分がオフィシャルとアンオフィシャルの境界線での駆け引きが嫌いじゃないものだから、ギリギリのところで仕事をすることも多いのだけれども、今回に関してはこのやり方がちょっと裏目に出た感じである。
そして、これまで十中八九結果に結び付けてきていたという自信が、いつの間にか過信に変わっていることに気づかなくなってしまっていたのだろう。

実るほど頭の下がる稲穂かな

いろんなことがあって凹んだり悩んだりすることもありますが、稲穂の気持ちを忘れずに、でも「世直し」に取り組んでいるプライドは持ちつつ、考え抜いていきたいものです。
嫌味を言われたことに対しては、クライアントのために必ず一矢報いることを約束して、その上で圧倒的な力を見せ付けられるようになりたいものです。専門家としてのプライドです。

2013年4月14日日曜日

ガー・レイノルズ著、熊谷小百合訳『プレゼンテーションZen デザイン』ピアソン・エデュケーション、2010年。

ガー・レイノルズ著、熊谷小百合訳『プレゼンテーションZen デザイン』ピアソン・エデュケーション、2010年。

以前、このブログでも紹介した『プレゼンテーションZen』の続編にあたる書籍。

http://iyokiyeha.blogspot.jp/2010/07/2009_5015.html?m=0
(2010年7月25日投稿分)

前作も大変参考になったが、本作はそのアドバンス版とも言うべき内容となっている。
情報の絞り込み方や余白の使い方、統一感の出し方やデータの使い方など、ただただ見た目に美しいスライドを作るというところではなく、スライドを「使いこなす」ための様々な知恵や工夫を、細部に至るまで豊富な事例とともに紹介している一冊。
特に私のように公的機関に所属していると、聴衆や読み手にとって「いい」プレゼンと、(情報を発する立場の)組織としての都合の「いい」プレゼンとの違いをこれでもかと思い知らされる一冊です。

最近は私にも多少知恵がついてきたので、できるだけその両方を兼ね揃えたハイブリッド版を、いくつかのプレゼンで使ってみて様子を見ているところですが、賛否両論です。外部機関からはほぼ文句なしにいい評価をもらいますが、内側からはいろいろ言われることも多く、必要ないスライドを印刷しないことに文句を言ってくる「考えない」人がいるのも実際のところです。
まぁ、そういう様々な対応も私にとっては「リトマス紙」みたいなもので、ありがたい情報にはなるのですが。

資料作成とプレゼン方法について、「カイゼン」を図りつつも、その本質に鋭く切り込める一冊です。人前で話す機会のある人にはオススメの一冊。私はこれでもって更にレベルアップします。

2013年3月25日月曜日

猪俣正雄著(大阪市立大学人権問題研究センター企画)『障害者雇用と企業経営 −共生社会にむけたスピリチュアル経営−』明石書店、2012年。

障害者雇用に対し、企業がどのような意識をもって取り組んでいるのか、あるいはどんなニーズがあるのかといったことを知りたかったので読み始めた書籍。
Iyokiyeha の問題意識については、大阪の企業に対する調査結果のみの内容となっているので、当初知りたかった内容に答える内容ではなかったのだが、最後まで読ませる内容であった。
詳細は読み始めた頃に少しずつ書きためたTweetに譲る(後述:長文メモ)が、企業経営はどうあるべきか、どんな社会や組織が理想的なのかといった壮大なテーマに真摯に取り組んでいる一冊であるといえる。著者猪俣氏の思索もまだまだ広がりまだまだ深まる余地が見え隠れするが、これまでに語られた緒論を端的かつ包括的に整理しており、大変勉強になる一冊だった。
現在の私の関心事である職業リハビリテーションそのものに対する考察や憲法や法的な位置づけといった内容にはあまり紙面を割いていないが、あくまで企業経営のあり方について切り込んだ一冊である。


(以下、Tweetを引用)

問題意識:(1)市場経済万能主義に対抗する概念や思想をどのように構築するか。(2)スピリチュアリティやロゴスあるいは意味実現の概念を職場や仕事にどのように取り入れるか。(3)共生の究極の条件をどのように捉えるか。(4)どのような社会や組織(企業)の実現を求めるか。
当事者の親の立場でもある。

障害者雇用の経済的視点:障害のある人を雇用するかどうかは一般の労働市場と同様、経済合理性によって決める。雇用をコストと捉え、費用対効果によって雇用すべきかどうか決定する。市場原理に従った結果であり、新自由主義や新古典派経済学の流れ。
障害者雇用の法的視点:社会的正義からすべての人々にまず社会的経済的利益が平等に分配されるべき(ロールズ)。葛藤や衝突の予防(ケーリー)。人々の自尊の観点から労働権を擁護(カフカ)。障害のある人の働く権利を保障するもの。

障害者雇用の倫理的視点:コールバーグの倫理の発達段階。前慣習レベル:1.罰と服従志向、2.道具主義的相対主義者志向。慣習レベル:3.良い子志向、4.法と秩序志向。後慣習レベル:5.社会契約的遵法主義志向、6.普遍的な倫理的原理志向。前慣習レベルは経済的視点、慣習レベルは法的視点に対応。倫理レベルは後慣習レベルで尊厳の尊重を重要視する。人間は存在価値をもつゆえ尊厳が尊重される必要があり倫理が求められる。働く人の尊厳性を考慮して雇用すること。

障害者雇用のスピリチュアルの視点1:ヴィルバーの発達段階。1.前慣習レベル:幼児の意識の段階で他社の存在を尊重する意識がない。2.慣習レベル:自己の所属する集団・部族・国家の価値観を中心として考える。3.後慣習レベル:民族、人種、性、信仰に関係なくあらゆる人間に対して愛情と関心を向ける。4.後・後慣習レベル:事故のアイデンティティをあらゆる生命体に拡張し、愛情を向ける。
スピリチュアリティを(1)意識の発達ラインにおける最高の状態。(2)愛、信仰といった精神的な態度、姿勢と捉える。自己と自己を超越した外部の崇高なものなどとの一体化や融合、自己利益と他社利益の統合化。

スピリチュアル経営とは:経営者がスピリチュアルな価値(前述)を実践して組織の有効性を達成する過程。組織成員が(1)自己超越性(2)信頼(3)支援(4)憐情(5)献身(6)天職、に基づいて行動すること。仕事によってスピリチュアリティを達成する。仕事が有する次元、(1)手段性(2)社会性(3)評価性(4)精神性。何のために仕事をするのかという根本から、他者や社会との関わりあいの中で生き、自己超越していく目的。
本来は人間が主役で、仕事は人間に合わせるもの。一人ひとりが仕事ができるように創意工夫することが組織のイノベーションを生み出す。イノベーションの機会は他者や組織あるいは社会に貢献する自己超越的行為。
一般雇用に向けて:インクルージョンの理念に基づき障害者雇用支援を行うこと。インクルージョンとはバリアフリーの共生社会のこと。物理的だけでなく、制度、文化・情報、意識のバリアが除去され、すべての人がアクセス可能な社会。

必要な支援:1環境的支援、2経済的支援、3職務遂行的支援。1:物理的、制度的、心理的バリアを除去する取り組み。援助付き雇用や援助付き雇用の拡充が求められる。2:企業の労働生産性と当事者の生産性のギャップを補填する。3:仕事の要件と障害のある人の能力との間のギャップを埋める支援。ジョブコーチやメンターの取り組み。担当者から面的に関わっていくナチュラルサポートの形成。1〜3が総合的に行われることが共生のコンテクストを創造する。

日本の障害者雇用施策:障害者雇用促進法の三本柱、1職業リハビリテーション、2障害者雇用率制度、3障害者雇用納付金制度および障害者雇用継続助成制度。筆者は、障害者が職業能力を高めることで就労可能にするという考え方を課題としている。
課題:一括採用と終身雇用。意識のバリア:障害そのものが拒否する理由になっている=訓練やリハビリテーションが欠陥モデルに基づいており、(障害を)直して就職する、という考え方が定着しており、社会のバリアではなく意識のバリアとなっている。インクルージョンの考えを取り入れ雇用施策を障害者権利条約に合うよう整備する。1合理的配慮を行わないことを差別とする障害者差別禁止法の制定と権利擁護、罰則規定、救済措置の整備。2雇用率を5%とし20人以上規模の事業所を対象とする。3納付金を現在の不足1人あたり月5万円から平均賃金額とする。4政府や地方公共団体との取引において法定雇用率の遵守を選定基準に含めること。一部の自治体では既に行われている。

共生のコンテクスト:障害者雇用の根拠は何か、統合された職場で働くメリットとは何か、真の共生とは何かを検討し、共生のコンテクストを創造するための条件を明らかにする。
障害者観と雇用:M.プレステレイやH.G.ギャラファーによる障害者観=社会の偏見が障害者を不当に差別し施策を阻害する。労働市場も例外ではなく、特に新古典派経済学では顕著。障害者は生産性が低い→適応を必要とする→それは大きな支出となる。障害者問題の原因が障害のある個人の問題と考えることが障害者観として出てきている。一方で障害者運動の結果として自立生活モデルIndependent Living Modelが注目されている。問題や欠陥は社会の中にある。

障害者雇用の根拠:企業がなぜ障害者雇用をするか。1企業に必要な人材であること、2社会的責任として、3アファーマティブ・アクション(積極的優遇措置)として、4ロゴス性。働くことの意味を追求することが企業や個人のロゴス性を明確にする。
共生と障害者雇用:企業の中で障害者が共に働く関係が望ましいと考え雇用することは、相利共生関係を求めることになる。生産性や効率を害する存在と捉え、健常者に依存している存在として捉えると片利共生の関係となる。新古典主義経済学では後者。多様性はイノベーションを生み出し企業が活性化する。相乗効果。障害者雇用にかかるコストをとるか、外部からの信頼をとるか、見極めが重要となる。冗長関係。要素還元主義的にコストを切り出すのではなく、全体像を捉えて考える。
共生のコンテクスト:仕事を単位とし、仕事に人を貼り付ける発想で障害者の訓練をする方法は欠陥モデルに基づくリハビリ。シュリナーの提唱する変革的リハビリテーションとは社会システムを分析単位として客観的条件を変革するもの。仕事の再編成。

キャリア論(ホール):1昇進、2専門職、3生涯にわたる職務の連続、4生涯にわたる役割に関連する経験の連続。キャリア=人の生涯にわたる仕事関連の経験や活動に関わる態度や行動について個人的に知覚した連続。
(スーパー):キャリア発達とは職業的自己概念を発達させ実行していく過程。時間の視点から捉えたライフ・スパン、役割の視点で捉えたライフ・スペースのアプローチ。成長、探索、確立、維持、減退というライフステージに集約。発達課題。
(ホランド):職業行動を説明することに関心。6つのパーソナリティ(現実的、研究的、芸術的、社交的、起業家的、習慣的)、6つのモデル環境(現実的、研究的、芸術的、社交的、起業家的、習慣的環境)があり組み合わせ、行動が決定される。
(シャイン):個人のキャリア発達過程をキャリア・アンカーの概念で捉える。組織と個人との相互作用の過程でキャリア問題を明らかに。個人のキャリア形成は、1個人の成長、仕事、家庭の相互作用とする。それぞれの欲求を満たす方法が必要。
(ハンセン):統合的人生設計モデルIntegratibe Life Planning。キャリア=個人と仕事の適合関係だけでなく、家族・他者との関係・生活上の役割など多くの分野を含めて、生涯にわたる関係で全体滝に捉える。キャリア発達6つの課題。1変化するグローバル視点で仕事を見つける、2人生を意味ある全体に作る、3家庭と仕事を結合する、4多元主義と包摂性を価値づける、5スピリチュアリティの探求、6自分自身の生活の変革者となる。
(シマンスキーら):キャリア発達の構成要素を1個人、2コンテクスト、3媒介要因(個人・環境・社会)、4仕事環境、5結果に分類。キャリアの結果はそれぞれの要因の相互作用で決定されることを示す(≠個人要因と環境要因だけじゃない)。
QOL:人にとって重要な領域を含む諸関係のパターンや全人としてキャリアを捉え、キャリア発達の統合的全体的枠組みを示す。キャリア=仕事ではなく、他の経験や学習の側面を含む。障害のある人の場合は支援を受けることによって向上することもある。
キャリア形成のバリア:キャリア形成を妨げる問題は、1人生早期における経験の不足、2意思決定の困難、3否定的な自己概念。適切な意思決定の機会を与えられないために、意思決定能力が身に付かないなど、社会のしくみと相まって自信をなくしていく。
原因は障害ではなく社会的バリア:障害者問題の基本は、障害そのものではなく障害のある人のライフ・ステージごとに立ちはだかる社会的バリアにあるため、その解決はバリアの除去と彼らの希望を満たすように支援することにある。キャリア形成も同様。

コミュニケーション:障害者の根本問題は障害そのものではなく、その人のコミュニケーションにある。このことが雇用・就労を難しくしている。バーナードの組織成立の三要素(共通目的、協働意欲、コミュニケーション)を引用。
一般モデル。送り手はメッセージを記号化する。その記号はチャンネル(媒体)を通して受けてに解読され、ようやく受け手に届く。各段階でノイズが入る。また記号そのものの明示的な意味だけでなく暗示的な意味も含まれる。
言語はそれを使う人がその規則を知ることで行われる。規則システムは1.形式、2.内容、3.使用、からなる。
1:単語と文法を理解することで自分の考えや意志を表現する。
2:単語の意味を知らなければ言語を使用できない。
会話で重要なのは、送り手と受け手がそれぞれ立場を変えること。効果的な会話には、新自己中心性(他の人の立場をとる能力)と脱中心化(一つの問題についていくつかの側面を同時に考える能力)が必要(バーンスタイン)。
言語的意味とは語や文によって一義的に決まるものではなく、コンテクスト(文章の前後の関係)との関係でしか決まらない。語の単語的意味を知っていてもその意味は会話する状況によって決まるのでコンテクストの理解が必要となる。人は発達するにつれてコミュニケーションにおける意味形成について周りの人との関わり合いの中で、あるいは社会的文化的状況の中で自動的に習得していくと考えられる。障害のある人はこの習得家庭に障害を起こし十分に対応できない。
注意の視点を含めた情報処理システム(R.オーエンズ)1:注意、2:組織化、3:記憶、4:移転。前提としての人間の能力は1.注意の範囲に限界がある、2.注意の一元性、3.認知的緊張を避けようとする内的欲求。

援助付き雇用の理念。
障害のある人が学校卒業後にとる進路は以下の4つに大別される。
�競争的な一般雇用Competitive Employment、�援助付き雇用Supported Employment、�作業所Sheltered Employment、�デイ・プログラムAdult Day Progrum。�は「一般就労」と呼ばれるもので援助を受けずに働くこと、�は職場で他の障害のある人や障害のない人々と一緒に、特別の援助を受けて働くこと、�は障害のある人専用の隔離された場所で働くこと、�は働くのに必要な技能を身につけるためのプログラムのこと。

援助付き雇用とは。
�従来就職できるとは考えられなかった
�以前に就職したことがない
�重度の障害を持つ人々が
�最低賃金以上の給付を得て
�週20時間以上一般就労するもの
である。特徴は、
イ.一般の競争的雇用でその生産性に応じて賃金が払われること
ロ.統合された職場で行われること
ハ.重度の障害のある人のために行われること
である。援助付き雇用を細かく分けると、
�エンクレイヴ・モデルenclave model 一般の職場の中でグループが援助を受けながら働くこと
�作業班モデルwork crew model コミュニティ内で援助を受けながらグループで働くこと
�個人別援助付き職務individual supported job 個人の興味やニーズに合わせた職場で個別に支援を受けながら働くこと
に分けられる。

援助付き雇用の理念とは。
�すべての人々は、働き賃金を得る権利をもっており、競争的な仕事を行う機会が与えられなければならないということ。困難は障害ではなく人々の態度にあるため、社会の態度や偏見あるいは差別を除去すれば、障害のある人は仕事の世界に入り成功を収めることができる。
�就労するために準備する必要はないということ。訓練してから就職させるのではなく、彼らが就きたい職場に就職させ、そこで彼らに必要な支援を行う。

(部下の)業績は
 業績=動機付け×能力×役割知覚×環境の制約
で表せる。

能力:一定の職務を効果的に遂行する能力や特性のこと。しかし障害者雇用においては、能力よりも興味や関心、態度、欲求あるいは仕事に対する価値が重要となる。
動機付け:仕事への意欲ないし仕事を遂行しようとする意志の強さ、あるいは意思の力。
役割知覚:自分の役割を正確に認識しているか否かという点。必ずしも期待された行動をするとは限らない。実際にすべきと考えている「知覚された役割」と実際に行った一連の行動である「演じられた役割」との間に葛藤が生じることもある。
職場環境:職場の物理的環境整備、人的支援体制を含む概念。

就労支援者(スペシャリスト)に求められる要件とは、
1.被支援者の要求ないし要望を聴き取り、それに的確に対応するコミュニケーション能力
2.職場開拓や総合的職業に関する知識や技能
3.地域の事業主や企業家と良好な関係を築ける能力
4.企業の人的資源管理に関する知識
5.人間関係調整能力
6.障害のある人に関する専門的知識
7.障害のある人の適性を見つけその能力を開発し、動機付ける技能
8.障害のある人の権利擁護
198ページ。
信頼のコミュニケーションが必要となる。障害のある人を理解し、彼や彼女をトータルに受け容れ、個々の障害に対応する

2013年3月7日木曜日

子育てしていて思うこと

子ども手当も大事、保育園も大事、幼児教育無償化も意識改革も全部大事。
でも、最近思うのは制度によって支援の拡大について白黒ハッキリさせることなんじゃなくて、もっとグレーな部分を拡大していくことなんじゃないかなと思う。
一つ切に思うことは、働き方(男だけじゃないです)が変わると、生活スタイルが変わるよね、ってこと。

2013年2月20日水曜日

コメント設定変更しました

あまりにスパムコメントが多く、いちいち消すのもアホらしいのでコメント設定変えました。

2013年2月19日火曜日

職業カウンセラーとしての資格

「Iyokiyehaさんってカウンセラー向いてないんじゃないですか?」と半ば罵声を浴びせられて電話を切られてしまった。
仕事での一件。

電話の主の指摘には、一つ一つを切り取ってみたら思い当たる節もないわけではないのだけれども、とはいえ電話でのやりとりということもあり、なかなか言いたいことが言えず、一方的に思いをぶつけられてしまった感もあり、何とも後味の悪い相談結果となってしまった。

ただ、思うに、相談内容や言葉遣いだけじゃなくて、この期間の大きな流れによって電話の主をそれだけ苛立たせてしまったというのは紛れもない事実であって、「私はこう思っていた」は少なくとも今の主さんには通用しないことなのだろうなと思ったら、なんだか謝る言葉も宙に浮いてしまったようにわざとらしくなってしまい、何て言っていいのかわからなくなってしまったというのも事実。

この一点に置いては、確かにカウンセラーとしては「向いていない」のだと実感した。
利用者さんの相談相手であり、鏡であり、時にはロールモデルにならなければならないわけで、スーパーマンにはなれないけれども、やはり求められている要求に応えられなければ、応えられないことに対する説明を納得するまでしなければいけないのだと改めて感じた一件でした。

「過去のことを文脈からはずれて『蒸し返されて』」と言ってしまうのは簡単だし、責任逃れにもなる。組織人としてはこういった対応をするのも一案であるという意見もあるだろうし、ひょっとしたら今日の時点では最善手なのかもしれないけれども(実際同僚にはそう言われたけれども)、組織人としては組織人として整理して、あくまで「私」としてはきちんと振り返らなければならない件となりました。
きっと言いたいことは言わせながら、もう少し軟着陸させる、あるいは怒鳴る前に仕切り直すとか、そういったことはできたのかもしれない。この点においてはスキルの問題だろうし、最後まで言わせるのならこっちは動揺してはいけないのでしょう。

日々精進だなぁ。
この電話の主さんは次に連絡くれるかどうかわからないけれども、電話くれた時にはしっかり話聴いて、言いたいこともすっきりするまで言わせてあげよう。そして、主さんと話せなくても他の利用者さんにこういう思いをさせないようにしよう、そのためにスキルは磨き続けようと改めて思った出来事でした。

2013年1月16日水曜日

岩倉政城『指しゃぶりにはわけがある 子育てと健康シリーズ14』大月書店、2001年。


2歳になる息子の指しゃぶりがひどいので、一体どんなことなのだろうと調べるために読んでみた一冊。著者の岩倉氏は経歴から見たら歯科医っぽいのだけれども、本著の内容は歯科衛生だけでなく心理学や生理学にも触れており非常に面白い。
指しゃぶりは基本的に放っておいていいものであるけれども、指をしゃぶることが快刺激となる背景に気を配る必要がある。指をしゃぶることそれ自体は乳幼児にとって心地のいい行為のため、それ以上に快となる刺激、具体的には親子(本著は一貫して「母子」となっていたが、意味するところは親子だろう)とのふれあいの質や量に影響されるものだと思われる。
応用行動分析的な介入にも触れており、オペラント消去の考え方や逆のオペラント飽和化にも触れており、子どもの心理とあわせて説明されているので非常にわかりやすいものだった。
人との関係の基盤となる「信頼」や「共感」が指しゃぶりにも影響しているようで、人間関係というのは複雑怪奇でありながらも、深めていく過程は非常にシンプルであるようにも感じた一冊でした。

2013年1月5日土曜日

専門家としてのプライド


最近思うこと。
自分の仕事に満足しきっているわけではないけれども、一つずつ自分なりにまっすぐに向き合うことができた件については、結果はどうあれ何かが変わる感じがする。
ただの自己満足だと言われたら否定はしないし、かといってそれでいいのだ、と開き直るわけではなく、言葉にすることのできない何かが言葉にできないような変化を遂げるのだが、その差がどうこううまく説明できるわけではない。

この不思議な感覚は、現場に立つことによって感じ取ることはできるのだけれども、ちょっとでも楽しようとした件について、こういった感覚を得ることはほとんどない。
とにかくもやもやするのだけれども、かといって不快で埋め尽くされるわけでもなく、むしろすがすがしかったりする。何かこう、目に見える実績とは全く異なる感覚のように思う。

仕事で最近考えることに、現場の人間としては「専門家であれ」ということである。
楽しようと思えば、件数・実績といった目に見える成果、個人目標管理の数値目標や業務(の時間的な)効率化だけ考えて突き抜けていけば、きっと今の持ち場での仕事は3分の2くらいの時間に圧縮できると思う。でもそうならない、というかそうしないのはIyokiyehaなりのプライドもあるし、上記の専門家でありたいと思い踏みとどまることも多いからだと思う。

今の仕事の専門性って、主なクライアントである職業訓練在籍者を就職「させる」ことではなくて、真に迫る評価に基づいた計画を策定できることであると思う。就職させることは「課の目標」ではあるけれどこのことがすなわち「カウンセラーの専門性」ではないと思う。必要な情報をクライアントにわかる形で提供し、当事者が判断できるように支えていくことがこの肩書きを名乗る者の本分であると思う。

衆議院選挙の論点にもなった原子力発電所の諸々の課題についても、専門家の見解と政治家の判断とが必ずしも納得する形で一致することは極稀れなことであって、提出された情報を元に判断するのが、民主主義社会における政治家の役割なのだと思う。こういった観点からすれば「専門家であれ」というのは的確な判断材料をきちんと作ることであって、そのスキル如何がカウンセラーとしての腕の良し悪しになるのだと思う。就職率というのは大切な指標かもしれないけれども、結果でありそれ以上でもそれ以下でもない。評価における各種検査のイメージと同じように、数字で表現されるものは物事のある側面を強烈に照らすスポットライトみたいなもので、一つですべてを見抜けるわけではないということが、カウンセラーの専門性と奇しくもイメージが合致してしまった。
きっと本部勤務の職員と現場勤務の職員との差というのも、案外こういうところが根本にあるのかもしれませんね。もちろん私も万が一本部勤務になったらまた違う感覚になるのだと思うし、事務的な仕事をするのであれば「専門家であれ」という機会はないかもしれないです。

話題を広げすぎた感があるけれども、最近思ったことだから仕方がない。今年の仕事に向かう自分の姿勢なのかもしれないなぁ。

【Audio Book】川田修『かばんはハンカチの上に置きなさい』


http://iyokiyeha.blogspot.jp/2010/11/2009audio.html
以前は書籍で読んだように思っていたけれども、AudioBookでした。
二度目でも新鮮な内容だった。
小さなことを積み上げて10ではなく、印象に残る11を目指す。
CMも一定回数以上でないと効果がない。
生命保険=人が人を大切にする気持ちをカタチにしたもの。人と会うことで知る。仕事の意味を知る。
著者が敏腕営業マンとしてやってきたことが様々に紹介されている内容ですが、営業マンを突き抜けてこの内容を考えた時に、「人と接する時に、相手に気持ちいいと思うような接し方のコツ」を紹介しているもののように思う。
ラポール形成(信頼関係の構築)というと、カウンセラーのスキル・手法・カウンセリングの一段階と思われがちだが、実際には社会人として、あるいは地域で生きる生活者として、他者と上手くやっていくために必要なヒューマンスキルの一つのように思いました。

【Audio Book】小林一博/曽我浩『雇用の掟』


 雇用に関する法制度は多岐にわたることもあり、この内容ですべてを網羅しているとは思えないが、雇用保険、社会保険、その他雇用に関する全般的な制度像をつかむのにはいい内容だと思った。この分野は制度改正が激しいのでこの内容をベースに新しい情報を更新していく必要がある。個人的におすすめなのは、厚生労働省Webから登録できる各種「情報配信サービス」
http://www.mhlw.go.jp/mailmagazine/
を利用するのかいいかと思われる。

【Audio Book】五十嵐明彦『スゴイ!らくーに合格(うか)る!日商簿記3級』

 試験対策。何度も聞く必要あり。

【Audio Book】岩崎夏海『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』


http://iyokiyeha.blogspot.jp/2010/05/2009.html
実はまだ『マネジメント』は読めていません・・・
とはいえ、下取りに出した本書のオーディオブックが出ていたので、おさらいを兼ねてまた聴いてみようと軽い気持ちで購入。
小説のよさもあったけれども、オーディオブックならではの臨場感というか雰囲気があって、これはこれで非常にいい作品のように思えた。
さて、そろそろ『マネジメント』読みます。

【Audio Book】PHP総合研究所編著、松下幸之助述『松下幸之助が直接語りかける 仕事で大切なこと/人生で大切なこと』PHP研究所、2008年。


仕事とは生きること、生活することと関連が深い。
様々なことを切り口にしているが、松下幸之助氏が一貫しているのは「一生懸命取り組むこと」「人として正しいことを自信を持ってやり遂げること」「経営とは人生設計と同じ」ということ。
偉大な経営者とはいえ、話の内容は非常にシンプルで元気になる内容だった。

伊藤氏貴『奇跡の教室 ーエチ先生と『銀の匙』の子どもたち 伝説の灘校国語教師・橋本武の流儀』小学館文庫、2012年。


2013年の正月に初めて購入し、その日の内に読みきった一冊。灘中学校で長年教鞭をとってきたエチ先生こと橋本武氏の『銀の匙』実践と『銀の匙』授業を受けた卒業生の感想をひきながら著者伊藤氏がこの実践について論じている。
一冊の本(文庫本『銀の匙』)を「自分のもの」になるまで三年間かけて読み込む。気になった「モノ」「こと」を徹底的に深めて掘り下げていくことにこだわり、単に文章を学ぶだけではなく、言葉で表現されていることを体験してみたり(飴をかじってみる、凧を作ってあげてみる、魚へんのついた漢字を探してみる、など)季節や文化、生活に根ざした調べ学習とその種まき、集めた情報を他人と調整しつつ軸をもって編集しアウトプットするという、現代で言うところの総合的な学習の時間、デューイの言う「operation」にあたるような学習活動を戦後間もない墨塗り教科書の時代に行っていたという事実は、今の教育実践だけでなく、生活者としての視点を鍛える意味でも「学習活動」全般に対し大変重要な視野を与えてくれるもののように感じた。
生活が、読書が、勉強が、学問が、実感をともなってつながっていくことは、生活と学びが乖離し知識偏重型と言われるような学習活動とは違い、生活することそのものが学びとなるような、それこそ総合的な学習の時間の本来の目的と合致するような内容であるように思う。
灘校は現在でも東京大学進学者数が多いことで有名だが、このこと自体に意味があるのではなく、人生の選択肢(レパートリー)を増やしていく、可能性を広げていくという教育実践の本来あるべき姿に真摯に取り組んできた(いる)証拠のように思う。
解説付きの『銀の匙』も読んでみようと思う。

・壁を階段にするイメージ
・自由な発想で調べる、広げる、深める、突き詰めていく
・集めた情報や知識をある軸(テーマ)に沿って編集する(注入よりも抽出)アウトプットを重視する
・ポートフォリオ法の原型に近い形式
・「勉強の時間」ではなく、生活そのものが学びの機会であること

こうの史代『夕凪の街 桜の国』双葉社、2004年。


http://iyokiyeha.blogspot.jp/2008/04/2004.html
Kindle版を購入してみました。
前回読んだのはもう4年以上前になりますが、今読んでも色褪せることのない感覚が淡々と味わえる作品でした。

「罪」と「幸せ」

舞台は広島ですが、被爆者であるかないかは関係なく誰にとっても言葉の正確な意味で整理し納得することはできない感情の表出を漫画という手法で見事に表現しているように思える。
私が知っている小説でいえば「こころ」(夏目漱石)かなぁ。テーマも舞台も全く違うけれども。
ゆったりした時にじっくりとまた読みたいものです。

こうの史代『ぼおるぺん古事記 一 天の巻』平凡社、2012年。


日本の神話くらい触れておくべきだと思いつつ、岩波新書版を買ってみたものの読めず、あきらめていた古事記。こうの史代氏により原文に漫画を添える手法で現代に再来しました。
これは読みやすい。
書き下し文にはなっているけれども、原文はそのままに注釈を加えてイメージ化されているので、古事記全体の流れとその言葉の内容もイメージができて読み進めるのも苦にならない。
既に二巻、三巻が発刊されているので、そちらも早速読んでみようと思う。

あれですね、黙読でわからないところは声に出して読んでみると理解が一歩進むような気がします。古事記に限らず小説やその他書籍全般に言えることだけれども。

ケント・M・キース著、大内博訳『それでもなお、人を愛しなさい -人生の意味を見つけるための逆説の10ヶ条』


<逆説の10ヶ条>
1.人は不合理で、わからず屋で、わがままな存在だ。
  それでもなお、人を愛しなさい。
2.何か良いことをすれば、隠された利己的な動機があるはずだと人に責められるだろう。
  それでもなお、良いことをしなさい。
3.成功すれば、うその友だちと本物の敵をを得ることになる。
  それでもなお、成功しなさい。
4.今日の善行は明日になれば忘れられてしまうだろう。
  それでもなお、良いことをしなさい。
5.正直で率直なあり方はあなたを無防備にするだろう。
  それでもなお、正直で率直なあなたでいなさい。
6.もっと大きな考えをもったもっとも大きな男女は、もっとも小さな心をもったもっとも小さな男女によって撃ち落されるかもしれない。
  それでもなお、大きな考えをもちなさい。
7.人は弱者をひいきにはするが、勝者のあとにしかついていかない。
  それでもなお、弱者のために戦いなさい。
8.何年もかけて築いたものが一夜にして崩れ去るかもしれない。
  それでもなお、築きあげなさい。
9.人が本当に助けを必要としていても、実際に助けの手を差し伸べると攻撃されるかもしれない。
  それでもなお、人を助けなさい。
10.世界のために最善を尽くしても、その見返りにひどい仕打ちを受けるかもしれない。
  それでもなお、世界のために最善を尽くしなさい。
同書、26~27ページより抜粋。

こうあるべきだけれども、そうできるわけではないことは誰にでもわかっていることだけれども、そこへきて敢えて「人を愛しなさい」「よいことをしなさい」「助けなさい」「最善をつくしなさい」とくる。
日本がどう、世界がどうと言うつもりはないけれども、周囲からは理解が得られないことや、味方がいない茨の道を進まなければならない時なんかには、勇気付けられる言葉とエピソードです。
こういう本は折に触れて読んだほうがいいんだろうな。

2013年1月2日水曜日

新年のご挨拶2013


あけましておめでとうございます。昨年中はお世話になりました。今年もよろしくお願いします。

正月休みに抱負と挨拶をアップすることを宿題にして実家に帰ってくるのですが、今年は特に持ち帰った仕事もないため、飲み食い正月を満喫しており、毎晩姉弟会を催しているため、この更新もメールのご挨拶ものんびりやらせていただいております。
1日の更新で抱負や目標については行動レベルでアップしてみたので、こちらはもっと気軽にお知らせとご挨拶で。

このブログではお知らせしていますが、2012年4月に転勤に伴い埼玉県所沢市へ転居しました。このことがIyokiyeha家にとっては一番の変化であり、かついろんな変化のきっかけになりました。
Iyokiyeha自身にとっては、消去法とはいえ希望した先への転勤であり、転居により通勤時間が3分の1以下に短縮されたため、朝の勉強や運動などできることも増えました。通勤時間にプライベートな連絡や書き物、オーディオブックを利用する等していたことに気づいた面もありましたが、全体で見たら家族と過ごす時間が増えたことや、勤務先が近いことによる安心感(私は運よく震災の被害には遭っていないのですが、帰宅難民とかそういう類のものです)もでき、家事・育児にも手が出せるようになったように思います。
仕事の根本は全く変わっていない(と思う)のですが、所属が法的にも少し違うところになったこともあり、新鮮な気持ちで仕事をし始めていると同時に、いろいろある職場なので(察してください・笑、細かいことを言ったらキリがないです)今までとは本当に違う動き方をしている実感があります。
妻も短時間ですが働きに出るようになり、娘は幼稚園へ、息子は相変わらずですがみんな元気に過ごしています。

その辺の日常の様子は主にFaceBookで写真付きで紹介しているので、よかったら本名かIyokiyehaで検索してリクエストでも放っておいてください。同じ職場とかそういうことでなければ、基本的に知り合いのリクエストは受けることにしています。
Twitterとmixiも同じ名前で検索できるアカウントを取得していますが、前者は使い方がよくわかっておらず後者はFBにとって変わってしまったため、あまりチェックしていません。申し訳ありません。
このブログはちょっとまとまったことや読書等のメモに使っているので、更新は不定期でかつこれまでより頻度が少し落ちていますが、個人的にはメインコンテンツはBlogと考えているので、真面目な話は今後もこちらにアップしていきます。

また、所沢市に勤務しているとはいえ、仕事の性質上都内への出張も少なくありませんし、都内へ出かけるのはそれほど不便でないところに住んでいます。近所へお越しの方はもちろんですが、都内で時間がある方なんかでちょっと話相手が欲しい方などおられましたら気軽に一報いただければお相手させていただきますので、声かけてやってください。メールでの連絡が確実です。お年賀メールにも記載するつもりですが、
iCloudのもの、iPhoneのもの、Gmail
の三つのいずれかに連絡いただければ受信できます(@niftyとか、cone、Yahoo!のものは使用できなくなっています)。

今年もどうぞよろしくおねがいします。

2013年1月1日火曜日

2013年の抱負


あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
毎年恒例にしている昨年の総括と今年も抱負(「目標」タグ)です。
このタグは人に見てもらうというよりも、人の目に付くところに公開して自分に宣言するという位置づけですのでご了承ください。

(2012の総括)
目標:目の前のことに没頭できるようになる
■仕事
・どこへ転勤になっても辞めず適応する
・転居場所をよく検討し平日の家事参加ができるようにする
・欲張らない(金銭的、組織的)
○19:00定時を意識したスケジューリングをする
○平日の内1日は家族と食事する
○超過勤務は週2回までとする
・『職業リハビリテーション学』精読
■家庭
・妻の働きたいニーズに対応できるようになっておく
○21:00帰宅
○週末の仕事は3時間以内
■趣味・学習
・課外活動ができるようになる
・読書、情報収集を充実させる
・社会保険労務士の勉強を始める
○50冊/年、単行本を読む(内2冊は英語)
○2011年に会わなかった人に会う(5人以上)

2012年4月に異動があったので、状況・生活環境は大きく変わりました。
仕事に関しては異動に応じてうまく対応できた感じでしょう。超過勤務が少ない、というよりも仕事量そのものが少ない部署への異動となったため、それだけで目標の多くは達成したかと。早く帰宅して、家族で食事、風呂対応ができています。
次項の家庭カテゴリも関連しますが、結果として20時には職場を出ないといけない職場となり、週末に仕事をする機会もないため、妻も働くようになりました。
趣味・学習が少しジレンマのあるカテゴリですが、生活の中で仕事の占める時間が減少したところを家事・育児に当てるようになったため、スキマ時間がなくなり、仕事・家庭以外のことをする時間が大幅に減少しました。今後は家庭と絡めた課外活動をしていきたいです。勉強について、読書は後述します。専門分野の勉強は多少前進、全般的な学習・情報収集は前進しました。ただ、目標にしていた『職業リハビリテーション学』はツマミ読みに留まってしましました。社労士には手づかずですが、簿記(3級)の勉強をはじめました。6月受験予定です。2011年に会わなかった人とは、夏に静岡へ行った時にまとめて会いました。仕事関係含めたら10人弱になると思います。最後に2012年読書実績です。
書籍(単行本)は17冊、Audio Bookはビジネス系11コンテンツ、小説系12コンテンツ、サマリー等はエグゼクティブブックサマリー19コンテンツ、後は雑誌(週刊ダイヤモンド、TOPPOINT、他職リハ、PSW関係の機関紙等)でした。サマリーまで足せば何とか59です。ただし書籍が少し少ないですね。

思うところはありますが、昨年度総括としては85点くらいです。

(2013の抱負)
目標:家庭・仕事バランスの維持と向上を図る。課外活動を充実させる。資格取得に挑戦する。笑って年末を迎える。

■仕事
・専門性向上のため、読書内容に専門書を入れる(『職業リハビリテーション学』等複数冊)。
・仕事領域であるかないかに関わらず、仕事ではない(地域)活動に参加・参画する。
○17:30定時を意識したスケジューリングをする
○週5日は家族と食事する
○超過勤務は週1回までとする
■家庭
・妻の働きたいニーズに合わせて働き続けられるようにサポートする。
○育児・家事を毎日する。
・週末は家事または余暇の充実を考える。
■趣味・学習
・読書、情報収集を充実させる
・日商簿記3級取得
・社会保険労務士の勉強を始める
○20冊/年、単行本を読む(内2冊は英語)
○上記を含め、60コンテンツ/年を利用する(書籍、AudioBook、サマリー等)
○2012年に会わなかった人に会う(5人以上)

昨年に引き続いて、仕事・家庭双方の充実を図ることを考えていきます。
仕事を変えることも視野には入っていますが、目標自体は辞めない前提で物事を考えていきます。昨年の成果として「具体的に『もし〜だったら』は考えない」ことがあります。目の前のことに没頭する=見えていること、分かっていることを前提にすることが、具体的な行動に繋がっていくという、極々当たり前のことに改めて気づかされました。
仕事も生活も、チェックや振り返りは自分でも出来るけれども、その評価は程度はどうあれ他者次第のところがあります。いいと思ったことは行動してみて考える。驕らずに率直な意見をもらう余裕と視野を持つことを全体に課していきたいところです。
仕事面では更なる効率化と充実を図ります。残業はすべてが罪というわけではないけれど、やはりなければないほうがいいものとして、勤務時間内の業務密度をできるだけ濃くしていきます。
家庭に関しては、現状に満足しているわけではないけれども、現状を最低ラインとした時に次の向上のポイントを探りつつ、やはり効率化と楽しみを増やすことを考えて一つでも実行に移していきたいものです。
趣味・学習に関しては、やはり情報の量と質の向上は必須です。2年間読書目標が未達成できているので、単行本の冊数はぐっと減らして、様々なコンテンツから広く深く知識を広げていきたいです。そして、具体的な資格試験を通してまとまった知識、特に組織のお金の流れや法制度に関して仕事と関連して敏感になれるような基盤づくりをしていきます。この取り組みを通して自分なりに将来のリスクヘッジにつながればいいなと思っています。

現状に甘えることなく、ごまかすことなく、まず一歩、そして次の一歩を考える姿勢を貫いていくことを宣言します。