2007年10月17日水曜日

意外な接点

昨日の合気道に関する記述が、なぜか仕事中に思い出され、こんなことを考えた。

ジョブコーチ支援は、対象者の「ブレーキ」を外す役割をする。

昨日の私は、今までにも何度か書いてきた身体のバランスをとるための「ブレーキ」を過剰にかけていたわけで、それが師匠との移動力の差(速さ)として表れていた。
それが、理由はわからないけれども、何らかのきっかけで過剰にかけていた「ブレーキ」が外れたことにより、動作が変化し、一度目の体さばきと二度目の体さばきとで移動力に差がでることになった。
この二度目の移動力は、今までにない動作だったのだが、それは私の能力を超えるものではない。まだ、能力の全てを使っているとは思わないが、これまでに発揮できていた身体能力よりも少しだけ余計に力を発揮できた。

この能力の発揮、というところで、合気道の考え方がジョブコーチの役割と交差する。
つまり、ジョブコーチの仕事というのは、事業所に対して環境調整を実施すると同時に、対象となる人に対しては、その能力を「引き出し、成長を促す」ことと言える。
もう少し詳しく説明すると、ジョブコーチが支援することによって、対象者の能力が付け足されるわけではなく、もともと対象者が持っているけども何らかの原因(主に障害)によりその発揮が阻害されている人に対して、支援することによりその「阻害要因」を取り除き、能力を発揮させる専門職であるといえる。(ちなみに、ここでいうジョブコーチとは、JC-NETで「広義の」とか「スーパー」とか言われるものとする)

合気道ならば、膝の関節の使い方と足の動かし方、姿勢の保ち方によって、それらが一致した動作となることで、身体の「ブレーキ」がゆるくなる。さて、就労支援の場ではどんな「ブレーキ」を外せば、WIN-WINの関係を作ることができるのか。