2007年10月28日日曜日

デボラ・R・ベッカー他著、堀宏隆、他訳、大島巌、他監訳『精神障害をもつ人たちの ワーキングライフ』金剛出版、2004年。(3)38ページまで。

第3章
「IPSの理論的基礎」

「(前略)重い精神障害をもつ人たちは、文化的に規定された成人としての役割を果たすことが困難な側面が指摘されているが、その状態が精神保健関係者によって二次的に作られたものである側面がある。(後略)」(P.35)

○精神障害者の職業リハビリテーションの基礎理論
 個人の機能的適応能力は
 (1)援助的な環境
 (2)個人の技能・能力改善
 により向上するとしている

○リカバリーの基礎理論
 個人が病気を乗り越え、仕事のような有意味な人生目標を追い求めることができる

○「障害」で社会化される
・支援者の自己意識にも影響を与え、ものの見方が「内面化」される
 隔離された職業プログラムに参加する人は、(負荷のかからない、援助的な、差別されないことが約束されたような)「そういった環境」でしか働けないと信じるようになってしまう
「障害」を維持する、内的・外的補強因子がある→「魂の破壊」へ