2007年8月27日月曜日

ジュディス・S・ベック著、伊藤絵美、他訳『認知療法実践ガイド・基礎から応用まで』星和書店、2004年。(4)

ジュディス・S・ベック著、伊藤絵美、他訳『認知療法実践ガイド・基礎から応用まで』星和書店、2004年。(4)66ページまで。

○治療者の目的
1)クライアントが問題や目標を選択し、焦点化するのを手伝う(手助けする)
2)クライアントが問題解決に着手するのを誘導する
3)クライアントに対し、認知モデルを強化し、クライアントが自動思考を同定するのを手助けする
以上に加え、CBTについてのソーシャライゼーションを継続して実行する
 -クライアントがセッションの形式に沿って治療者と協同作業を行う
 -治療者にフィードバックを与え、過去や現在の経験を認知モデルの枠組みから把握できるよう誘導する
 -クライアントの気分がかなり改善されたら、再発予防の取り組みを開始する

○第2セッション以降のアジェンダ
1.簡単な現状の把握と気分のチェック(服薬チェック)
2.前セッションからの橋渡し作業
3.アジェンダの設定
4.ホームワークの実施状況の把握
5.各アジェンダについての話し合い、新たなホームワークの設定、定期的なまとめの作業
6.セッション全体のまとめ、クライアントからのフィードバックの抽出

○1.簡単な現状の把握と気分のチェック
 ツール(客観データ)と状況聴取(本人の主観データ)を照合する
 食い違いがあれば、その内容を指摘し「どう思いますか?」などと問う
 気になったこと、状況等が出てくれば、暫定的にアジェンダ案に加え、全体的な状況を把握することに努める(その日、本人が最も話したい重要なことに時間を割けるようにする)