2007年8月9日木曜日

身体の使い方 合気道編3

8/7の合気道にて。

腹式呼吸なるものをやってみる。これまで、メンタルヘルス関係の講座や講習で習ったことはあるが、私自身が実際にやってみてその感覚を意識するのは初めてだったような気がする。

副交感神経を刺激する呼吸法ということで、リラクゼーションの効果がある。実際に、正座して呼吸してみる。胸ではなく、お腹に空気を溜める。意識しないとちょっと難しいが、目を閉じて、落ち着いてやってみるとお腹に空気が溜まっていく。そして、吐き出す。ゆっくりと、吐き出す。「1分くらいかけて吐き出すように」との師匠の言葉を真に受け、ながーく吐き出す。途中でふっと身体の力が抜けるような気がする。
今度は仰向けになってやってみる。考えていることを減らしていくと、心音が感じられたり、脈の音が聞こえる。師匠曰く、「身体全体が敏感になっている状態」とのこと。視覚や聴覚だけでなく、触覚で反応する、という前回の講座にも合った状態。常にリラックスして、全身で感じ、反応するのが一番速いとのこと。
併せて、「吸う」「吐く」のタイミングについても教わる。人間は力を出す時、必ず息を吐き出す。吸いながらだと力がでない。だから、動作するときには、息をいつも「吐いている」状態をつくるのがいい。吐くのはゆっくり、そして常にお腹に息がストックされている状態を作るための複式呼吸であるとのこと。確かに胸を広げて空気を取り込むよりも、お腹に入れる方がたくさんはいる。

以前書いた、移動時に重心がぶれることについて質問する。
師匠によれば、「後ろからついてくる足を内側に寄せる感じで動かすとぶれが少なくなる」とのこと。実際にやってみる。重心を前方に倒し、その体幹を維持しながら左足を前に出す。それとほぼ同時に右足を内側に寄せるイメージで前方に移動する。
身体がぶれる余裕が減るような気がする。より安定するというか。身体がぶれる余裕がないということは、感覚としては窮屈なのだが、そのおかげで移動後に重心を調整する必要がない。気持ちいい動きになった。

こういった感覚は、実際に体感すると、本当に面白い。

併せて技の練習をする。当て身技の名前は忘れてしまったが、これも結局、手で「押す」のではなく、手刀を維持して「動く」感覚で相手に「力を伝える」のだということはわかった気がする。5~6本やって、2回くらいしかその感覚はなかったのだが、何回もやればきっと身体で覚えられるのだと思う。
もう一つ、脇固め(こちらは名前を覚えていた)に取り組む。すごい技だと思う。一瞬にして腕が巻き込まれて動けなくなってしまう。結構痛かった。これも、腕の固め方はあるにせよ、相手の腕を巻き込んでいくのは上半身の力ではなく、移動力なのだということはわかってきた。
つい、技の形に気をとられてしまい、移動がおろそかになってしまうのだが、逆に移動力が重要だということも、何となく感じられた今回の合気道でした。

身体は、もっと面白い。