2008年4月23日水曜日

NHK プロフェッショナル仕事の流儀 吉田憲一(2008年4月22日放送分)

アラスカの海上で、魚(鱈)を獲りながら加工する、洋上加工船。
世界でも屈指の「ALASKA OCEAN号」の生産部門のトップ。
「男が惚れるリーダー」と称され、番組に登場する吉田氏。

こんな過酷な仕事があるのか。
こんな世界で活躍する日本人がいるのか。
そして、どうしたらこんなに鋭い目になるのか。
たくさんの驚きと感動があった番組だった。

共に船に乗り、加工現場で働く部下を見る「目」。
人生の到達点が凝縮されているような目で、人を見抜く。
部下の面接における質問は「職歴を教えてください」の一つのみ。
その「答え方」と「相手の目」を見ることで、その人が信用に足るか否かを見極める。
ものすごい真剣勝負だ。
自分の直観を信じられるほどに研ぎ澄ましてきたと思われる吉田氏の人生の到達点が、テレビの液晶を通じてもビリビリと感じられた。

人を評価するのは、「能力ではなく、経験でもなく、姿勢」。
上司が見ていなくても、手を抜かないか。
「自分の力を出しきるのが仕事」であると言い切り、部下を信用する。
番組のつくりによる「見せ方」も見事だったが、吉田氏の人間的な魅力に、言葉通り「惚れこんで」しまったのかもしれない。

感動した。

プロフェッショナルとは「結果に責任をもつために全力を尽くす人。結果に対する本当の喜びとくやしさが分かる人」とのこと。
含蓄ある言葉だった。