2008年1月5日土曜日

情報の「可視化」

昨年末くらいから、この「可視化」という言葉を使うようになった。
-かし【可視】肉眼でみえること。(広辞苑)
生活していて、「目で見て判断すること」って多いと思います。
本を読んで知識を増やす、テレビを観て世の中を知る、迫りくる危険を回避する等、冷静に振り返ってみると、生活の大半は、「見て」「聞いて」いることが多い。

では、生活で関わるもの全てが見えるものであるかというと、意外とそうでもないように考える。
特に、仕事をしている時に、目で見て耳で聞いて判断していると思っているが、実はそうでもないことが多いことに気づいた。
どの仕事にも言えることだと思っているが、大切なことは目に見えない。
私の仕事は人の相談に乗り、計画を立てる仕事であるため余計にそう考えてしまうが、たとえそれが製造業であっても、飲食業であっても、突き詰めていくとやはり「大切なことは目に見えない」のである。

例えば、「クライアント」の「ニーズ(要望)」がある。
仕事で接点のある皆さまは、きっと昨年末あたりからIyokiyehaが「ニーズ」といい続けていることに気づいているかと思う。
先月のフォローアップ研修で、「クライアント」は職業センターの登録者だけでなく、私と仕事で接する全ての人であることに気づいたところであるが、その一人一人の「ニーズ」を把握しないことには、誰もが満足する結果(Win-Winといった言葉がある)には到達しない。
そこで、この「ニーズ」に注目してみる。
これは、「聞こえるようでいて、聞こえない」もので、「見えているようで、見えない」ものである。
「○○したい」という要望が、まずは「本心か否か」、そして「その具体的なもの」まで掘り下げ、更にそれを「自分」と「本人」とが共有できて初めて「ニーズを把握」したといえる。
Iyokiyehaの仕事に引きつければ、「働きたい」という要望には、どんな具体的なイメージが背景にあるのか、ということである。

先日、佐藤可士和の著書『佐藤可士和の超整理術』を紹介した。
http://iyokiyeha.blogspot.com/2007/11/2007_25.html
この中では、「情報を『見える』形にする」ことが、情報整理の基礎であるとしている。
おそらく、このことと通ずるのだろうが、お互いが考えていることを、方法は問わず「見える形」にして共通認識とすることで、一ランク上の思考が可能となるように考える。
例えば、グループワークや会議の時に、ホワイトボードを使うことによって情報整理がしやすくなるとか、自分が説明していることを大雑把に図示することでクライアントがその全体像を把握できるとか。
上記のように具体的な取り組みは、おそらく今までも自然にやってきたことなのだろうが、この「情報の可視化」を意識することによって、私のスキルは全体的に一ランク向上させることができるように思う。

まずは、考えていることを図示する、一目見て分かる図が描けるようになる、というトレーニングから積んでいこうと思っている。