2009年12月26日土曜日

竹内薫『[非公認]Googleの入社試験』徳間書店、2008年。

科学作家竹内薫氏が、Googleの検索エンジンを使って、入社試験の問題とおぼしき問題を編集した書籍。
協力者(現役IT技術者、物理系大学院生、数学科出身の塾講師、スポーツインストラクターなど)に問題を解いてもらい、その解答と解説・模範解答が一部加えられている。
頭の体操になるような問題から、高度な数学知識、プログラムを書くスキルが問われる問題まで、様々なものがまとめられている。
じっくりと考えても、さらりと読み飛ばしても面白い。

この手の問題って、Iyokiyehaは苦手(割と型にはまって抜け出せなくなる人)なので、頭をやわらかくしたり、新しい知識を得るために、この手の書籍はいくつか試している。
その中でも、この本に納められている問題は、レベル1~4に分けられていて、3,4はちょっと別格である。
模範解答を読んでも、よくわからない。。
こういう問題を、さらりと解いてしまったり、少し考えてプログラムを書いて解いてしまったり、すばやく概算したり(フェルミ推定)できることが、Googleに入社する人には求められているのだろう。
もちろん、こういった問題が解ければ入社できるかといえば、それだけじゃないだろうし、逆に解けなくても入社できる人はいるのだろうけれども、望まれる能力として、このような思考方法ができるかどうかということが強調されているといえる。

例えば、レベル1のコラムにはこんな問題がある。
「一辺の長さが3未満の正方形に、一辺の長さが1の正方形を重ならないように5個詰めてください」
(12ページ)
こういうレベルのものから、有名なところでは、2004年にシリコンバレーの高速道路101号沿いに出現した広告看板の問題、
「{first 10-digit prime found in consecutive digits of e}.com」
(1ページ)
といったものまで様々である。
残念ながら、Iyokiyehaはレベル2までである。

文系・理系で人を分けるのは好きじゃないけれども、それでも高校で理系科目をとってきた人や大学で物理や数学を専攻していた人なら、もう少し最後のほうまで楽しめる書籍だろう。


オススメ度:★★★★☆(知的好奇心が旺盛な方なら、分野を問わず楽しめるかと)