2007年7月15日日曜日

読ませる自由研究

土曜日。

実家に帰る途中、身延町の市民文化会館なるものに立ち寄る(トイレの利用)。図書館の前にある「自由研究の優秀作品」みたいなものに目を留める。東京都の小学校1年生が(昨年?)取り組んだと思われる「ランドセルの作り方」というものが気になり、嫁とパラパラと。

読ませる(笑)。

テーマにも、取り組みにも、さらに言えば小学1年生の自由研究というものそのものに興味があったのも事実だが、結局30分くらいかけて、全て読破してきた。自分のお気に入りのランドセル(黄色)を起点に、ランドセルの作り方を知るためにカバン工場へ行ったり、そこから親、祖父母の世代のランドセルがどうだったのか、ランドセルの起源、世界のランドセルと、興味が広がっていく内容はぐいぐいと読ませるだけのインパクトがあった。

結局、直筆だったことと、表現そのものが自分の言葉でまとめられていたことが決め手だったんじゃないかと思う。体裁はおそらく親御さんや先生が指導したのだろうけど、その書きぶりは子どもそのもの。平易な書き言葉で思いを綴っているあたり、非常に好感度が高い。さらに言えば、私が「ランドセル」に興味を持ったとしても、ここまでの好奇心はないだろうなという新鮮さが「すごさ」に映ったのかもしれない。

専門書や論文、報道記事に毎日目を通す立場となったが、今でも「読ませる」ものと「読めない」ものがある。このブログも時々読み返すと、ろくでもない文書があったりして恥ずかしいところではある。そんな中で「やられた!」と思えるほど心奪われてしまったことに対し、なんだか喜ばしい気分になった。