2019年1月20日日曜日

働くことコラム01:やっぱり生活リズム

 一応、前職では「働くこと」の支援をしてきたので、いわゆる「就職本」にはあまり書いていない、働くことに関することを少しずつまとめておこうと思います。ラベルは「働くコラム」。雇用支援をやってきた経験と、30代半ばを過ぎて転職したある中年男性の雑感だと思ってください。

 いろんな人の就職活動をしてきて、
 「働くために必要なことは何ですか?」
  と何度も質問されました。その都度、
 「何だと思いますか?」
 と質問し返していました。
 この質問に自分なりに考えて何か発言するか、そうでないかで随分「ふるい」になると思います。
 ポイントは、その人に職歴があるならば「自分で考えることができる」かどうか、あるいは「経験を振り返る気がある」かどうか、職歴がなければ「自分で考える気がある」かどうか、というあたりです。
 もちろん、その人なりの回答が得られれば、それを起点に相談は継続していましたが、私なりの一応の解答は「(少なくとも)自分の生活が整っていること」となります。具体的には、朝起きて、食事をとることができて、日中何らかの生活をして、夜床に就くことができること、です。起きて、活動して、回復する、のサイクルがその人なりにできていることを評価していました。
 できているかどうかは別として。単純なことだと私は思っていますが、「働く」ことって、自分の生活リズムに「働く時間」が入り込んでくることです。スケジュール帳で一日の時間帯を記入できるものを使っている人はイメージしやすいと思いますが、自分の生活を帯状に記録しているところに「仕事」っていう項目が日中ど真ん中にでーんと入ってくるのが就職するっていうことです。だから、それを入れ込んでも生活が成立するかどうか、今やっていることを「仕事」に置き換えられるかどうか、ここが「働くために必要なこと」の根っこだと思います。
 この点についてよくある落とし穴は、就寝・起床リズムが狂っているのに「仕事が決まれば起きれます」と言い張っている人が、結局夜の習慣(ゲームやWeb関係)から抜け出せないとか、平日仕事後に「どうしても欠かせない趣味(いろいろありましたが、半分以上はゲームやWebだったな)」を入れ込んで眠れなくなる、生活予想の段階で日中に「仕事」を入れたら一日が24時間では足りなくなる(そもそも生活リズムが成立しない)といったことがありました。
 最近、個人的に就職の応援をした40代後半女性は、無職になってからも、朝は7時までに家で生活する程度の身支度は整え、家事をして、日中は勉強するという生活をしていたようです。先日会った時に「せめて朝だけは起きるようにしておかないといけないと思って・・・」と言っていましたが、その通りだと思いました。