2010年8月10日火曜日

1:父親たちで考える“産後うつ”問題~ママを産後うつから守る!パパはママの最強サポーター~

○父親たちで考える「産後うつ」問題
2010年8月9日 18:30~ @文京区民センター

1.産後うつを正しく知る 宗田聡氏(パークサイド広尾レディスクリニック院長)
・従来(10年くらい前まで)は、取り上げられることがほとんどなかった(若手医師の仕事だった)
・誰でもなる(うつ病と同じ)
・なりやすい人がいる(傾向あり:真面目、一生懸命、几帳面など)
・診てもらえる場所がない(小児科では出産後の女性の相談にはあまりのってもらえない、精神科では精神疾患専門だったりする)
・女性にとっては、一生、身体と心が密接に関係する
・一人目の出産で何事もなくても、二人目の出産時になることもある
・同様に、三人目の出産で始めて産後うつになることもある
・産後うつの女性と会う機会がない(意外と産婦人科の医師に)
・産婦人科医は、普通母親にあまり興味がない
・小児科医も同様
・母親が相談できるところが少ない
・近年では、地域の保健師さんの訪問などあり
・保健師さんの訪問は、100%とはいかないが、75%くらいフォローしている
・実際に「産後うつ」で困った人が、どこで、誰にひっぱってもらうのかが課題
・相談機関はどこだ?(保健所?産婦人科医?精神科医?「専門医の相談」を促されているのだけれども、実際には「産後うつ」の専門家はいない。「専門医」が曲者)
・産婦人科には、不妊治療、未熟児のスペシャリストは配置されているが、「産後うつ」が抜けている。
・1ヶ月検診のスクリーニングやフォローの体制がない。
・少し異常があると、精神科医を紹介する体制はあるが、重篤であればすぐに診てもらえる。
・服薬治療にはいくつかハードルがある(授乳、体調含む)
・うつ病治療は、薬物治療とカウンセリングがエビデンスあり
・精神科医は薬物治療がメインとなっているのが現状
・産後うつの場合は、少しずつ悪くなっていく。精神科を促された時には軽微なことも少なくない。
・軽微な場合は、簡単に済まされてしまう。軽微でない場合はすぐに服薬治療を検討されてしまう
・精神科医にも「産後うつ」の専門医はいない
・日本の場合は、基本的に身内の(精神)疾患は隠す
・家族でも意外とわからないもの(夫婦のコミュニケーションを含む周囲の支えが大事)
・「産後うつ」が知られることにより、正しい治療を受けられる人がいる
・一方で、他の体調不良を「産後うつ」としてしまうことにより、正しい治療が受けられなくなることの危惧あり