2023年1月9日月曜日

ジョージ・ルーカス原案、梶尾真治訳『笑うバルセロナ ヤング・インディ・ジョーンズ12』文藝春秋(文春文庫)1993年。

 インディジョーンズ若き日の大冒険12作目。時系列的にウィーンの後だと記憶していますが、フランス情報局の諜報員としてバルセロナで活躍する様子を描く。

 第一次世界大戦のこのあたりの背景って、(私が勉強していないだけかもしれませんが)よくわからないんだよね。そういえば、スペインって中立国だったっけ?って感じで。こういういわゆる緩衝地域というのは、世界を二分する戦争中にあって、お互いが乗り入れる自由と緊張感のある雰囲気だったのかもしれない。もう一度歴史を勉強しようという気になる。

 確かにテレビシリーズで観たときのこの回は、舞台の本番中に宦官役のインディが腰を振ってモールス信号を送りつけるシーンが面白かったということしか覚えていないんですよね。世界大戦が終結に向かっていくところの情報戦を面白おかしく描いている本作は、激動の時代をスパイの活動を通して描いていると読めば、この作品の本質が見えてくるか。