2011年5月15日日曜日

110512心のケア・PTSDフォーラム1

@日本財団

代表挨拶
・沢登(さわと)うつ専門カウンセラー
・百世(ももせ)PTSDケアワーカー
・宮島(みやじま)精神科医・湯島
・西村(にしむら)音楽療法士

1.被災地支援プロジェクト報告
 被災地の現状と子どもたち。求められるボランティアスキル(安藤氏)

・被災地に4回、12避難所での活動を実施
・どこも一様ではない。様子、規模、状態
・様々な活動(歌、バルーンアート、読み聞かせ)を実施
・写真に写っているのは、活動に参加できる子。カメラを向けられない子も少なくない
・バルーンアートは、お父さんに教える。続けて楽しめる。
・避難所で花見の大宴会も見られた(5月初)
・思い詰めた母親。ママメンバーがマッサージしながら話をきいた。(子どもはパパメンバーがあやしていた)
・人形劇、マジック。まとわりついてくる子どもたち。ピアノ演奏。
・震災により父子家庭になってしまった父親。同じ様な境遇の父親をサポートするサークル立ち上げたとの報道。
・フレンチトースト基金の流れ。FJとして会いに行った
・どんな課題がでてくるのかわからないとのこと
・仮設住宅に入ってから出てくるものもある
・「頑張ろう!」ではなく、「顔晴(がんば)ろう!」
・立脚点がない状態では頑張れない
・笑顔で
・「いまの大変」だけでなく、「ずっと先の大変」も一緒に考える
・末永い「大変」
・例えば、絵本は送られてくるが、読まれていない。被災地ボランティアでやったことは絵本の整理(安藤氏は元書店員)
・友達になる(一生の)
(求められるボランティアスキル)
・自分で行く(ラテン語=bolo=志願者)
・健康である
・指示待ちせず自分で動く
・コミュニケーションが上手
・フレキシビリティがある
・視野が広い(目の前にいる子だけじゃない)
・無理しない
・与えるではなく、寄り添う
・約束を守る
・自分らしく
・笑顔がいい

・子どもの笑顔は親の希望=生き甲斐
・10代の若者へのアプローチ

2.宮島Dr.
・自分の回復方法、周りの人の関わり方
・PTSDの3徴候(百世氏資料へ)
・震災から1ヶ月くらいは「急性ストレス反応」と呼ばれる
・異常な事態への正常な反応(異常な反応ではない)
・医師の処方は、自分に必要なものか、求めているものか考える
・1ヶ月経った時点で3徴候があれば、診断となる
・一部の反応でも診断は出せてしまうので、診断名にこだわらないことが大切
・半数程度は症状が続いていく
・長い人は何年、何十年も続く
・PTSD患者は心拍数が高い
・アルコール依存などの合併もある
・上記状況はヒント。その人の生き方に過度なストレスはないか
・症状に対して、服薬に頼ると、交感神経に対する耐性を作ってしまうこともある
・まず呼吸を整えてみてください
・アルコール依存など、なぜ起こるか?
・外部に依存する(アルコール、恋人、子ども、薬物、他者)のではなく、自分自身を大切にする
・亡くなった人に対してどう思うか
・死=人生の終わりと考えてしまうと苦しい
・被災者に押しつけるつもりはない
・同じ考えを持ち続けるかどうか尋ねる
・亡くなった方がどうしているか、ということについて修正を図ることも
・新しい生き方を見いだしていくことと、その支えになること
・今の状況を変えていく力は誰が持っているのか?周囲の人がする、のではなく、自身に回復する力があることを認め、見守っていく
・将来が見いだせない時に回復する力が出せるのか
・「どうしたらいいですか?」「あなたはどうしたいですか?」
・自分の気持ちに従うこと
・柔軟に
・頭で動くのではなく、ハートで感じながら、安心や希望を意識しながら応援する

3.うつの人への接し方(澤登氏)
・気持ちがベースにあって、スキルを身につける
・被災地には行けない身体なので、自分にできること
・年間100人ほどのカウンセリングを実施
・うつゼロではなく、うつをみんなで受け止める社会=うつユニバーサル社会
(大切な人にできる5つのこと)
・(1)一緒に
・いる:物理的、精神的
・居場所、味方、存在価値がほしい(=これらがないのがうつの苦しみ)
・考える:
・がんばる:
・Togetherしようぜ(ルー大柴)
・(2)教えてもらう
・安易な「わかるよ」は、相手に届くか?
・「おまえにわかるか」本人にしかわからない
・「あなたの気持ち、わからないから教えて」わかろうとする気持ちが、相手にも伝わる
・俺はうつになったことがないからわからない。教えてくれ。(上司の言葉)
・(3)ほめる
・「ありがとう」の気持ちで「ありがとう」を伝える
・被災地では、「来てくれてありがとう」と言われる
・(4)手当・スキンシップ
・肌と肌の触れ合いは、こころも身体もあったかい
・(5)自分自身が元気でいる
・元気でいるだけで、(周りの)人の力になっている
・別の場所でエネルギーを蓄えつつ、元気になっていくのも手
・ひきずられても、ニュートラルに戻る
・どこにいても「ここにいるよ」が力になる
・格言:ちょこっとんずつ、ちょこっとんずつ