2010年6月2日水曜日

雑記100602

1.聞いたり、話したり、書いたりする時の基本
 購読しているメルマガに、先日記載されていた一言。文脈から、井上ひさし氏の言葉の引用か援用かと思いますが、Iyokiyehaに響いた一言。
 
「むずかしいことをやさしく/やさしいことをふかく/ふかいことをゆかいに/ゆかいなことをまじめに」
 
 普段の生活、仕事の各場面で、大切にしたい一連の言葉だなと思う。
「わかりやすさ」を求める傾向や風潮はあるけれども、「わかりやすさ≒やさしさ」で本質を外してしまっては本末転倒である。やさしくしていくのであれば、内容は変わらずに、むしろ本質をえぐっていくような「ふかさ」が必要だし、その「ふかさ」を表現し、理解してもらうためには、相手に入り込んでいく「ゆかいさ」が必要だろう。ゆかいなことは受け入れられやすいが、それによって発するときには「ふかい」ものが受け止められにくくなってしまわないよう、ゆかいさのなかにまじめさが必要となる。
禅問答のような内容ですが、人に何かを伝える時の基本となることのように感じた。
 

2.ビジネスマナーの視点
 障害者雇用の最前線(末端)で相談していると、つい対象障害者のハードルがついぐらついてしまうことがある。
 たとえば、「ホウ・レン・ソウ」という基本がある。報告、連絡、相談というものだが、別に障害の有無に関わらず、これができない人は「イマイチな人」になるわけである。このことは、障害のある当事者にも言える。だから「課題」として設定して、何らかの形でそれを補完していくことになる。
 事業所の担当者から「こんなこともできないの?」と言われることは多い。残念ながらそういうケースは少なくない。能力的なところからくることもあるし、障害の特性からくることもある。課題設定をして、様々な取り組みをして何とかできるようになる人がいれば、あれやこれやと理由をつけつつできない人もいる。
 これが現実である。
 ここに、支援者と雇用する側の事業所との間にギャップが生じているのだが、このことを積極的に伝えようとしない支援者の姿勢も見え隠れする。どうしていくべきか、という理想までまだ整理できていないのだけれども、この点にはあらかじめ埋めておく(OFF-JTで対応すべき)内容が含まれているように思う。