2008年11月16日日曜日

石川和幸『思考のボトルネックを解除しよう』ディスカバー21、2008年。【Audio Book】

「ボトルネック」がテーマ。
「Bottle neck」は「隘路」と訳され、通り抜けにくい部分などをあらわしている。
三車線の幹線道路が、車線減少により二車線になると、そこで車が滞り自然と渋滞となっていく。
そんな様子であると理解している。

あたりまえのことだけれども、組織にもそうした「ボトルネック」は存在する。
オーディオブックでは、ライン作業の際、A,B,Cがいて三人が役割分担してものを組み立てるとすると、その中で「一番遅い人に合わせて」全体の進行速度が決まってくるとし、例えば、Aが20、Bが15、Cが10の仕事ができるとすると、全体の仕事量は10であると説明する。

オーディオブックの内容は、個人内にあるボトルネックを解消して、よりよい人生を生き抜く力としていくことを、知識と選択の観点から説明するものであったが、このボトルネックという概念は、気づく努力をしないと、知らず知らずの内に身の回りに偏在し、自分を窮屈にしているものと感じる。
実生活の中で、このボトルネックが気になるのは、自分の希望が自分以外の「何か」によってその実現を妨げられている時だろう。
「何か」がボトルネックである場合、憤りとなって自分に立ち上がってくる。

ただし、そのボトルネックについて、それを指摘するだけに留まっていたら、いつまで経ってもアクションには結び付かないということも感じるに至る。
つまり、生産性のない愚痴を延々と言っているだけでは、何も変わらないということである。
ボトルネック解消の方法は、様々である。
このオーディオブックでも、その方法について新たな発想をいくつも提案している。
その中でも、特に「選択」について触れている箇所は、普段わかっていながらなかなか具体的な行動には移らないと思うところである。

自分で自分を苦しめているという「ばかばかしいこと」は、いつの間にか起こっていて、知らず知らずのうちに自分を追い詰めていく。
私自身の仕事も「ゼロベース」で考え直してみたら、新たな視野が開けるかもしれない。