2008年10月5日日曜日

寺田昌嗣『フォーカス・リーディング ――1冊10分のスピードで、10倍の成果を出す「いいとこどり」読書術――』PHP研究所、2008年。

著名人が、様々なメディアで紹介している「フォーカス・リーディング」。
一部の人の特別な能力に思えてしまう「速読」とは違い、認知のしくみに基づいた非常に「合理的」な読書術。
「眼」を動かすこと、「意識」を切り替えること、内容を「フォーカス」することによって、一冊10分で内容が掴める本の読み方を紹介し、トレーニングできるようになっている。
根気よくトレーニングすることと、トレーニングに基づき「とにかく読む」ことは必要だが、実感のあるスキルアップができる。
おすすめの一冊。

Iyokiyehaは、以前「速読」を習ったことがあります。
多少は効果があったのでしょうが、結果は今の私の読書量を見てもらえたらわかるように、読書好きの域を超えません。
多少、効率がいいかな、とは思いますが、周囲の人と劇的に違うかといえば、それほどでもない自覚はしています。
まぁ、「読めば早くなるだろう」という感じで読んでいたわけです。

少しでも効率がよくなるような読み方は心がけていたわけですが、1冊10分などというのは不可能だというのが、これまでの私の考え方でした。
ただ、本書の内容を読み進めるにつれ、1冊10分はさておき、「読み方を変えることで、今までよりずっと効率いい読み方ができるようになる」とは思います。
それは、書籍に限らず、ビジネス文書などにも共通することかと。

読書の投資対効果=(著者の力×あなたの経験値÷読書にかけたコスト)×あなたのビジネス力

という式で表したのが、非常にわかりやすい。
これに尽きます。
これに尽きた上で、各値を如何に最適化していくかということになります。
そのためのスキルが、凝縮された一冊です。


おすすめ度:★★★★★