2021年5月2日日曜日

齋藤孝『アウトプットする力 -「話す」「書く」「発信する」が劇的に成長する85の方法』ダイヤモンド社、2020年。

  自分が学んだこと、考えたことを「アウトプットする」(何らかの方法で表出する。ほとんどは「話す」か「書く」か)ことで、記憶が定着したり、理解が深まったりする、ということは実感している。だから、こんな風に読んだ本の記録をとっていたりするわけです。

 本書はモニターのプレゼントでもらった本なので、軽く読めるビジネス書だと思って手にしたのだけれども、コラムのような短い単元がまとまって一冊になっている書籍。そのテーマは「アウトプット」に関する考え方から、具体的な方法、そのコツや効果まで、筆者の考えがまとめられている。もちろん、研究者レベルの根拠も添えられているので、軽く読めて勉強になる一冊といえる。

 もっとも自分に影響があったのは、アウトプット:インプット=9:1でいい、むしろ成果を最大化するのであれば、この比率!と言い切っているところである(38ページから)。これはただただ人に話す、書き綴るということも含めつつ「アウトプットを意識したインプットをすることが最も成果があがる」という、知識・思考の心構えを説く本著の核となる部分といえる。