2021年5月3日月曜日

田代まさし、北村ヂン漫画『マーシーの薬物リハビリ日記』アース・スターエンタテイメント、2015年。

 ・タレント田代まさしさんの自著。薬物問題に関して、自身の経験から語っている。

・「薬物許さん」は変わらない。当事者の薬物使用の背景は、個人因子だけではないことについては、改めて知らされた。

・サバイブしても、これでもかこれでもかと襲ってくるのが薬物の怖さ。

・快楽が半端ない、ケタ外れであることに加え、そういう雰囲気が仲間を呼び寄せてしまう構造がある、と読むのが筋だろう。

・互いに互いを欲してしまい、相互補完(依存)が成立しているのが、社会的な構造上の問題。

・身体だけでなく、人間関係を壊すのが、薬物問題の本質に近いところにある問題といえる。

・人間関係を壊しまくった後に、その人-薬物の社会的な依存関係が成立する。人間関係を構築するための頭の容量がなくなってしまう、のだろう。これが肉体的な破壊。

・近年、再度逮捕されてしまったが、塀から出てきて、またマスで語ってほしい、と思う。それが救いになる人がいると思うので。