2020年8月3日月曜日

「外国につながる子どもたちの物語」編集委員会『まんがクラスメイトは外国人 ー多分化共生20の物語』明石書店、2009年。

・ちょっと気を配ればどこにでも住んでいる外国にルーツを持つ若者たちについて、教育現場で関わる人達、何らかの活動で関わる機会のある人たちによる、丁寧なヒアリングを基に作成されている読み物。解説マンガ、とでも言えるだろうか。
・海外にルーツのある(主に)少年たちの入国理由は様々である。その親御さんが、日本語をできる/できない、で子どもの生活は大きく変わってくる。
・外国人に対する否定的な態度について、無理解から、拒否的な行動まで幅がある。相手の立場を「でも…」でつなぐと、自分本位の考え方を押し付ける内容になることに気づいた。
・家庭の事情だけでなく、ルーツのある国の歴史も関わってくる。
・言葉がわからないことで、必要な情報が入手できないだけでなく、思考材料がなくなり、無気力が広がるように思う。
・どんな関わりがいいのか、まだまだわからないことが多いものの、少なくとも可能性を減らす・閉じる対応は、現場としては間違っていると思う。