2013年4月14日日曜日

ガー・レイノルズ著、熊谷小百合訳『プレゼンテーションZen デザイン』ピアソン・エデュケーション、2010年。

ガー・レイノルズ著、熊谷小百合訳『プレゼンテーションZen デザイン』ピアソン・エデュケーション、2010年。

以前、このブログでも紹介した『プレゼンテーションZen』の続編にあたる書籍。

http://iyokiyeha.blogspot.jp/2010/07/2009_5015.html?m=0
(2010年7月25日投稿分)

前作も大変参考になったが、本作はそのアドバンス版とも言うべき内容となっている。
情報の絞り込み方や余白の使い方、統一感の出し方やデータの使い方など、ただただ見た目に美しいスライドを作るというところではなく、スライドを「使いこなす」ための様々な知恵や工夫を、細部に至るまで豊富な事例とともに紹介している一冊。
特に私のように公的機関に所属していると、聴衆や読み手にとって「いい」プレゼンと、(情報を発する立場の)組織としての都合の「いい」プレゼンとの違いをこれでもかと思い知らされる一冊です。

最近は私にも多少知恵がついてきたので、できるだけその両方を兼ね揃えたハイブリッド版を、いくつかのプレゼンで使ってみて様子を見ているところですが、賛否両論です。外部機関からはほぼ文句なしにいい評価をもらいますが、内側からはいろいろ言われることも多く、必要ないスライドを印刷しないことに文句を言ってくる「考えない」人がいるのも実際のところです。
まぁ、そういう様々な対応も私にとっては「リトマス紙」みたいなもので、ありがたい情報にはなるのですが。

資料作成とプレゼン方法について、「カイゼン」を図りつつも、その本質に鋭く切り込める一冊です。人前で話す機会のある人にはオススメの一冊。私はこれでもって更にレベルアップします。