2007年6月14日木曜日

身体全体で動く

 ひょんなことから、合気道を始めることになった。中学校で剣道を、高校で柔道を、それぞれ体育の時間にかじった程度(部活は球技でした)の私は、武道に何となくあこがれはもっていたものの、この歳で初心者として道場に通うというのも、何か縁がないとやりにくいなぁと思っていたところに舞い込んできた大学時代の先輩からの話。

 剣道をきちんとやってなくても、毎朝20~30回くらい、木刀の素振りをしている私が感じていたのは、慣れるとある程度までの速さ・軽さで思うように振れるようになるのだが、それ以上にはならないこと。以前、甲野善紀氏の動作の映像をテレビで見たときに思わず息を呑んでしまったことがある。「柔らかく、速い」というシンプルだが、雲の上のものを見ようとしている気分になったことを今でも覚えている。休日にたまにNHKとかで放送されている剣道の試合の動作とは、似ているようでどこか違うもの。そんな動作にあこがれをもちつつも、今までなにもしてこなかったのだが、ひょんなことで先輩から合気道をやってみないかという話が出てきて、今回それに乗ってみた。

 おもしろい。

 自分の身体のこんなところがこんな風に動くのか!という驚きの連続である。まだまだ、それを意識してコントロールできないのだが、足を動かす方向に腕を通して力が発せられるような感覚があり、私の身体にとってはとても新鮮な感覚がある。こんな動作が意図してできるようになったら、きっと普段の私の動作も変わるだろうなと。

 山梨に来て2ヶ月。仕事にもだいぶ慣れて、合気道を始めて、来週から岡山でやっていた手話が再会する。仕事で頭を使って消耗しきっているところもあるので、身体で何かを学ぶ機会を意図して作ってみたが、どうやら当たりらしい。もっと充実した生活を目指そう。