2022年6月19日日曜日

喜多川泰『運転者 -未来を変える過去からの使者』ディスカヴァー・トゥエンティワン。Audiobook。

  この著者の小説は、とにかく外れがない。Iyokiyehaにはぴったり、しっくりくる物語ばかりなんだよね。『「手紙屋」 -僕の就職活動を変えた十通の手紙』(2019年1月12日投稿)もよかったのだけれども、中年男性Iyokiyehaとしては、主人公と同年齢ということもあり『運転者』の方が聴いている時のインパクトが強かった。帰宅途中に思わずコンビニでコーヒーを買って、聴き入ってしまう内容でした。今度活字でも読もうと思う。

 運の善し悪し、という考え方ではなく、運とはご先祖様や自分が他人のためになることをしてためられる物であって、「運がいい」という時はそれまでにためた運を使うことができた時なのだ、という考え方や、運をためるコツとして「上機嫌」でいること、他人に対して(自分を)開いていること、というのは、自分の生活に取り入れられる具体的な方法だと思う。このことと、もう一つ感じたことは「他人のことはわからない」ということ。実は身近なところに著名人やその分野での有名人がいるかもしれない、道行く人は実はすごい実績のある人かもしれない。とはいえ、そういう人と知り合って一緒に何かをしたり、いい情報を得られるなんていうことは、その人に営業をかけることによって成立するのではなく、機会がそこにあって自分が行動できた時、に人がつながっていく、というもの。要は、機会が訪れるように、自分を開いて準備をしておくことと、いい機会を感じ取れるか否かはおいておいて、他人のためになることを自ら行動できることの二つしかないということだ。