2009年10月24日土曜日

働く理由

「どうして働くんですか?」
Iyokiyehaが、今の仕事をし始めてから、何度かクライアントから問われたことのある質問です。

難しい質問です。
生活のため、自己実現のため、様々なクライアントのため、人の役に立っている感のため・・・とあげていくと、結構キリがないのではないでしょうか。
カウンセラーとしての答えは「いろいろありますね」となります。

一つに絞り込む作業自体が有益とは思えないのです。
人によっては、「生活費のため」のみ働く人がいるでしょうし、また「世のため、人のため」に働くことに充実感を持つ人もいるでしょう、他にも「出世のため」に全てをかけている人だって、「権力を得るため」に奔走する人がいたっておかしくない。
そのどれもが、人に迷惑をかけない限り、否定されるべきではないと思うのです。

先日、仕事で参加した会議の席上。
収入を増やすことを希望しているクライアントに対し、「成長を促す」ことを是とした発言が続くことに違和感を覚えたIyokiyehaが発したのは「働く理由なんか、人それぞれじゃないですか」という一言。
伝わった人と、そうでない人とで二分してしまった会議となったのですが、方針としては収入を増やす手段として、勤務時間を延長したり、勤務日を増やすために必要な課題を具体的に確認する機会を設けることとなったので、「成長」を促すための説教をするよりはかなりマシな落としどころになったかなとは思いますが、もっといい方法はあったのかなと。

冒頭のように問われて、自分の考えを話すことを求められれば、それなりにいくつかの「理由」を話すことはできると思いますが、そのいくつかでさえ、人に押し付けるものではないと自覚しています。
というか、本当に働く理由なんてなくたって働けると思うし、「お金のため」に働くことは否定されるべきではないと断言できると思う。

そもそも、「説教」したがっている人たちは、自分がどれだけ「自分の希望」を人に押し付けようとしているのか、ということに気づいていないような気もして、一抹の怖さを覚えています。