2009年6月21日日曜日

島耕作監修『社長 島耕作の地球経済学 基礎編』講談社、2008年。

弘兼憲史による、企業人から見た経済の様々なトピックをわかりやすく説明した一冊。特別、島耕作に絡んだ話題というわけではなく、一般的な経済ニュースの解説としてもわかりやすい一冊。
逆に、島耕作シリーズが、現代の経済状況を反映したストーリーになっているので、漫画の内容がそのまま経済ニュース解説になっているとも読める。

恥ずかしながら、Iyokiyehaは、学生時代に一般企業の経営というものを、あたかも市民活動のカウンターパートとして捉えていた時期があった。
今ではそんなことは全くないのだけれども、この本のトピックを項目だけでも見ていくと、面白いことに、世の中の経済ニュースの中に、市民活動がテーマとしている内容の多くが含まれていることに気づく。
環境問題も、教育の課題も、在日外国人の状況も、食料問題も・・・
最近は、一般企業の取組みから時代の最先端が見えてくることに気づくようになり、いろんなことを不必要に「分けて考える」ことの弊害が目につくようになってきた。
Iyokiyehaは元々、あまり専門の枠に捕らわれないことを意識して学んできたつもりだけれども、それでも世の中には知らないことが多すぎる。
様々なことを多角的に考える上で、こうした経済の入門書は有益だと考えられるようになった。


おすすめ度:★★★★☆(経済情報をアップデートしたい人におすすめ)