2008年12月23日火曜日

身体が連動して動く

先日の続き。

http://iyokiyeha.blogspot.com/2008/12/blog-post_21.html
(2008年12月21日投稿)

合気道で技が発動する時、自分から出力される力はそのほとんどが「直線」ではない。
動作が直線に見えても、相手に伝わっている力はいくつかの別のベクトルによって生み出される複雑な力である。
合気道や太極拳によって繰り出される力が、他の打撃系の武術と違うのは、このあたりなのかもしれない。

下半身は、低い位置を這うように、先日考察した「前進」をしながら、腕は肩から大きな円を描く、それと同時に肩の回転とは違う回転量で腰のひねりが元に戻る。
それらが連動することで、自分の腕を通じて相手に加わる力は、勢いをつけて体当たりするのとは全く別質の力になる。

面白い。

身体の各部位の動作が、それぞれ独立しながらも、相手に加わる力としては合成され、それも独立した複数の動作から生成される力のため、力と力によって相殺されるような質の力ではない。
ある一点でかかる力に対し、それを相殺しようと思っても、時間の経過(一瞬だが)とともに、力の方向は変化を生む。
これが、合気道をやっていて面白さを感じるところでもある。

この「各部位の独立した動作が連動する」ということに関連して、毎日やっている木刀の素振りでの気づき。
最近、袈裟斬りがスムーズにできるようになった。
以前は、袈裟斬りの動作をすると、肩と肘に「つっかかり」を感じ、どうしても手首に負担がかかっていたのだけれども、ゆっくりと何度も肩を意識して練習したところ、以前よりもスムーズに肩と肘が連動するようになった。
手首に要らん負担はない。

自らの身をもって、人体の面白さを体感している。
神経系の動作は、奥が深い。