2009年8月8日土曜日

SSTが好き

SSTとは、精神保健福祉の分野の知識のある人にはピンとくるプログラムであるが、Social Skills Training(社会生活技能訓練)の略である。

先日、職場が主催する講習会で、会社で働く人を対象にSSTを紹介するという、面白い試みに立会った。

私と同じ職制の職員が実施するSSTを複数見る機会はなかなかないので、実に興味深い経験だった。

以前は、カタチばかりが強調されるプログラムのように感じていた(そういう説明を受けた)ので、あまり好きじゃなかったのだけれども、自分でやってみて、勉強を重ねてみて、今では結構好きなプログラムである。

セッションを担当するのも好きだし、楽しいし、何より「その人の中に『よい循環』を創る手伝いをする」という、自分の中でプログラムの目的に一本芯を見出せたことが大きい。

事業所の人事担当者がSSTを体験し、SST「から」学べることとして、例えば、

・褒める=いいところを見出す

・パスあり=逃げ道(フォロー)を大切に

・繰り返し練習=トライ&エラーはあたりまえ

・評価-介入-振り返り=PDCAサイクルと連動

など、別に障がいを持つ人との接し方だけでなく、部下を持つ上司として「人を育てる(訓練プログラムだから)」視点が強調されているだけのことだということを、私見として説明した。

指導方法を磨くことも大切だけれども、事業所の人事担当者や、支援者としての我々も含め、このクライアント(障がいを持つ人、事業主双方)の中に「よい循環を創る」視点は、今の業務の質を乗り越えていく一つのきっかけになると思う。

ただ、まぁ、私が意外とSST好きで、テンションが上がったためにその場で思いついた「こぎつけ」の部分が大きいわけだが、結構面白くない?