2022年2月6日日曜日

小野芙佐著、ジョージ・ルーカス原案『皇帝の密使 ヤング・インディジョーンズ8』文藝春秋、1993年。

  たびたびレビューしている「ヤング・インディ」シリーズ。本著は第一次世界大戦を終息させようとするインディの活躍を描く小説。モチーフは「シクスタス親書」。ドラマを見て、小説を読んだのが中学生の時で、この話は当時ちんぷんかんぷんで、シリーズ内でも自分の中では「下位」のお話だったのだけれども、今になって読んでみると当時の国際情勢が反映されている深く、面白い小説になっていることに気づかされる。

 中世から近世の欧州史って、受験の頃から苦手で、どうにも暗記に終始していたのだけれども、大人になって「国ではなく家で読み解く」ことを意識するようになったら、少しずつ近代史のダイナミズムみたいなものが読めるようになってきました。

 十年単位で以前読んだ本を読み返すことの面白さに気づかされているシリーズです。ロシア革命なんかも、きっと面白く読めるのだろうな。