2007年2月21日水曜日

安打製造機であれ

しゅそ(主訴):病苦についての患者の訴えのうち、主要なもの
(広辞苑より)

 カウンセラーなんて仕事をやっていると、この「主訴」というものが大切になってくる。私の場合は、いわゆる障がい者がお客さんとなり、仕事をする上でハンデのある人との相談が主な業務となる。そして、所属する機関は、必要に応じて支援プログラムの提供も業務として実施することができるため、その人に合った、いわば「オーダーメイド」の計画を作ることができる。
 ただ、お客さんにもよるのだが、特に精神障がい者と呼ばれる方は、主訴の把握がとりわけ難しく、相談業務が空振りに終わった感を味わうことが多い。相談後、「満足してもらえなかったなぁ」と思うものである。個人的には、「俺は働きたいのに、働けないって言うんですか!」と怒鳴られる(経験あり)方が、なんぼかマシだなと思う。
 昨日相談した方も、結局主訴の把握が甘いまま、「とりあえず適性検査をしてから続きのお話しましょうか」と。適性検査をしたら、いたって標準の職業能力。で、お客さんは「対人業務でなければいいです」と。なるほど、そしたらその内容をハローワークに伝えて、職場開拓してもらいましょうか、となったら、何だか満足されていない様子。一体、この人は何を知りたかったんだろうってな後味の悪さが残った経験でした。ただ、まぁこの人の場合は、病気のせいでサングラスをかけていたこともあり、表情から感情が読み取れなかったことも影響しているとは思いますが、それでも、、、でした。

 人の生活、人生に少しでも関わってくる仕事をする者として、ホームランバッターではなく、安打製造機にならないといけないなと思うこのごろです。三振なんてもってのほかですね。精進します。