2021年3月6日土曜日

常用漢字表への「碍(がい)」追加見送り 毎日新聞 210227

 毎日新聞2021年2月27日29面(総合・社会)


 文化審議会国語分科会(文化庁に設置された、文部科学大臣または文化庁長官の諮問機関)の小委員会は、「碍」の字を常用漢字表への追加を見送るべきだとの見解をまとめました。その理由として、追加を要するような使用頻度の高まりや広がりが生じているとは判断できない、という整理をしています。


https://mainichi.jp/articles/20210227/ddm/012/040/113000c


 地方自治体によっても対応は様々です。いろいろな考え方があると思いますが、「あえて『害』の字を使う理由としてあげられるのは、

1 障害は個人ではなく社会にあるとする考え方

2 「碍」の字の意味は「さまたげる」。そんなにいい意味とはいえない

3 「障」も良い意味ではない

4 平仮名にしたところで意味や業務は変わらない

5 表記の違いで混乱を招かないよう国の文書(法律等)に準拠する

とする見方もあります。

 地方自治体の感覚としては、4,5あたりが妥当なんでしょうが、1が本質的な意味ですね。2,3は「碍」推進の立場の人にとっては論の衝突部分かと思います。

 イメージの問題は大きいのでしょうが、「害」の字が世の中に与える悪い影響というのは計測が困難なので、対応に苦慮するところです。啓発とも関連しそうです。


文化審議会

https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/about/