2015年2月8日日曜日

養老孟司『からだを読む』ちくま新書、2002年。

若い頃に「身体のこと」を学ぼうと思って買った書籍の一冊。4年くらい前に点検読書をした記録はあるが、内容の詳細はよく覚えていなかった。
養老氏の独特の語り口調で、多少の皮肉を交えながら内蔵の役割を中心に、その置かれた位置や進化の過程(とされる)に関する考察や私見を語る。解剖学ならではの言葉の使い方にも触れており、身体のことそのものだけでなく、題名通りの「からだを『読む』」内容となっている。
「口はどこからどこまでか?」という境界問題。言葉は現実を切り取るのである。
難しい言葉が多数記載されているが、詳細な説明やたとえ話などが豊富に盛り込まれており、読み物としても大変おもしろい一冊である。