2014年5月25日日曜日

【Audio Book】阿部和重『インディヴィジュアル・プロジェクション』新潮社、2000年。

オーディオブックで小説を聴くことのおもしろさを感じるようになって、「海賊~」の後に購入したのがこのデータ。
結論は「オーディオブックで小説を聴くのは有意義だけれども、この作品は少し難しかったか」というのが率直なところでした。

解説を聞いてようやっと「あぁ、そういうことか」と思うにあたり、作品中にちりばめられた伏線と真実を知らないからこそ感じるある種の不安定感というか違和感、矛盾・・・ではないけれども、という何ともモヤモヤさせられる作品でした。しかも、ちょっと痛い表現があり、この手の作品を好んで読んでいないIyokiyehaにとっては、好奇心と不安とが混在する感情を植えつけられてしまいました。

小説界での評価は知りませんが、小説としては十分楽しめる内容だと思います。裏の裏まで読みたい人には手ごたえがあるものなのか、捕まえてみようと思ったらすり抜けられてしまう類のものであるか、読者を選ぶ内容かと思われます。
う~ん、評価しがたい・・・