2014年4月3日木曜日

竹内圭『人事課 桐野優子』ザメディアジョン、2014年。

障害者雇用分野の中でも、特にアスリート就職を主とした就職支援をする会社として知る人ぞ知る「つなひろワールド」を介した採用を描いた小説。
営業部署から人事課に異動した桐野優子というキャラクターが奮闘しながら、社内の雰囲気も変わっていくというハートフルなお話です。大変わかりやすいストーリーの中で障害者雇用制度のエッセンスやポイントがまとめられており、この分野に関係・興味のある人なら十分楽しんで勉強になる一冊だと思います。

一応、私はこの分野で最前線の現場に立っているので、その意味では目新しい情報があったわけではないですが、桐野が雇用の企画書を何度も何度も書きなおしている時に気付いた三拍子「コスト・環境・業務の切り出し」をトータルで考えることが、企業にとって現実の採用活動においても大切な視点になるのではないかと頷いたところです(116ページより)。