2021年1月24日日曜日

夏目漱石『夢十夜 他二編』岩波文庫、1986年。

 ・文学にも触れようと、手に取ったもの。夏目漱石の「入門書」みたいに紹介されていたのと、大学入試問題なんかで取り上げられていたように記憶していたので読んでみた。

・率直に、難しいです。「夢十夜」は夢の話だから、比喩表現や「本来ありえないこと」が入り込んでくる。日常の何かを表しているのだろうとは察するのだけれども、出来事が突飛過ぎて、理解が追い付かない。

・それでも、おそらく人間の複雑な感情や、当たり前の感情を、言葉巧みに表現する日本語の使い方には、時々うなってしまうほどの迫力があった。「永日小品」に収められた短編には、特にその傾向が強い。

・しばらく経ってから、また読んでみることにしよう。小説は読み慣れていないこともあり、なかなか難しいものだとも思ってしまった。