2011年1月19日水曜日

(サマリー)Retiring Generation Gap: How Employees Young & Old Can Find Common Ground(ジェニファーJ・ディール著『ジェネレーションギャップを埋める ー若い従業員と年配の従業員の共通点を探る』)

Executive Book Summaryより。
あらゆる組織の中で生じる「ジェネレーションギャップ(GG)」と呼ばれる現象。
考え方や作業の進め方、物事の割り切り方や、果ては私生活まで。
世代の違う人と人とが「わかりあえない」と感じるときに、GGだと言われる。
本書では、「GGは狭めることができる」ということを、膨大な調査(3200人への調査)によって導き出している。
特に職場でのGGに橋渡しをするための10原則が紹介されているのだけれども、その中でもおもしろいと思ったものについてコメントする。
まず、スタンスとして「GGは世の中で大げさに扱われているだけで、すべての世代の従業員はほとんど同じものを求めている」ということ。
たとえば、Iyokiyehaくらいの世代の人が大切にしたいと思っていること(本著では、家族、誠実さ、成功、愛、能力、幸福、自尊心、賢明さ、バランスのとれた生活、が紹介されている。全く同感であるが、、、続きます)は、すべての世代にとって上位にランク付けされた価値であるということ。
これだけだと、調査の結果であっても実感として納得できないのですが、ここで「原理1 すべての世代は類似した価値観を持っている;表現方法が異なるだけである」というものを加えると、なるほど納得、でした。
Iyokiyehaも他の例に漏れず、年配の方のやり方についていけないと感じることは多々ありましたし、今もあるわけですが、納得できないままであっても少し状況を俯瞰してみると、やっぱりこういうことなのかもしれないなと思ったところです。
GGというよりは、ただのコミュニケーションギャップなんだろうなと。お互いに「わかりあえない」「わからない」という感情を全面に出してしまうから、コミュニケーションギャップが埋められず、その状況をストレスにしないためにGGだと短絡的に結びつけてしまう構造がここにあるのかなとも思います。
実際に、GGがあると感じていた方と同世代の友人もいるわけですし、すべて一緒に考えることは非合理的であることは理屈ではわかるのですが、感情が邪魔してしまうのかもしれません。
これ一つでもすごくおもしろかったのですが、他の原理では、権力闘争がつまらないこと、という当たり前のことや、Iyokiyehaにとって意外だった「変化を望んでいる人はほとんどいない」ということがあげられれます。前者は言わずもがな。後者については2300人中12人しか変化を望んでいる人がいないという結果だったようです。ここでいう「変化」が何にあたるのかわかりませんが、Iyokiyehaのイメージとは違うのかもしれません。きちんと知りたければ原著にあたる必要がありそうですが、現時点では私自身の考え方というのも疑ってかかるチャンネルを持たなきゃいけないなと感じたところです。
調査結果が本当におもしろい内容でした。