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2009年12月19日土曜日

研修を終えて

中堅職員研修と専門第二期研修を終えて、幕張から富士見に帰ってきました。
この週末は、実家へ帰る予定だったのですが、同期に新型インフルエンザ感染者がいたため、大事をとって埼玉の自宅へ。

ふりかえってみると、いろいろな刺激が詰まった二週間でした。
同期のみなさんの中でも、それぞれ強みに個性が出てきて、各地域で奮闘している様子を、時間内外問わず、たくさん仕入れられたのは、Iyokiyehaにとって何よりの収穫だったと思います。

今回問わず、集合研修の時に意識しているのが、自らをなるべくvalnerableにしておくこと。

(参考:Excite辞典より)
vul・ner・a・ble /vln()rbl/

1a 〈要塞(ようさい)など〉攻撃されやすい.
b 〔…に対して〕すきだらけで,弱くて 〔to〕.
2a 傷つきやすい,感じやすい; 弱み[弱点]のある.
b 〔非難などを〕受けやすくて 〔to〕.
vl・ner・a・bly /‐bli/
ラテン語「傷つきやすい」の意
(ここまで)

「嘘こけ」と言われようが、Iyokiyehaの研修受講スタンスはこんな感じです。
いろいろと、あまり狙わず自然体で。
「やれ」と言われたことは、とりあえず「やってみる」くらいです。
その様子が、やや奇異に映るようですが、本人は全く気にしていないのであしからず。

以前読んだ本(『ボランティア』(岩波新書)だったかと・・・)に、valnerableという言葉を使いながら説明している箇所があって、10年くらい前に読んだ本ですが、いまだにそのことを覚えている次第です。
業務とは違う「活動」なわけで、第一義は「自らが学べる」ことなので、矢面に立てるのならば、積極的に矢面に立ってみようというくらいでした。

おかげで、普段の自分との対比もできて、いろいろと見てくるものもありました。
細かなことでは、気分障害の勉強をもっとしなきゃいかん、とか、発達障害を持つ方の相談において言語表現にこだわりがちなスタンスが見えたり、そもそも復職支援の考え方そのもので気づきがありました(というか、復職についてこれまでほとんど勉強していなかったということに気づきました)。
それだけでなく、周囲から5年目の職員は、どう見られているのか、という視点が加わったことで、所内の位置づけというか、業務スタンスも少し調整する必要があると感じたし、そもそもIyokiyehaが発する雰囲気にはもっと気を使って、業務中もvalnerableであることを意識すべきだということを思ったところです。ある事象に対しては、常に3つくらいのアウトプットをするくらい視野を広げて、指摘は素直に受けるけれども、働きかけはいつもプラスのストロークを心がけるくらいで。
Iyokiyeha自身の仕事は、いちいち説明しなくても「見える」ようになることを意識して、言葉も選ばないと、などなど。
基本的なスタンスに間違いはないけれども、修正しないともっとよくならないなと感じ続けた二週間でした。

明日からやることもあるので、二週間を活かしてまた変わっていこうと思います。


研修中のアフター5は、1日を除いて、毎日誰かとご一緒させていただいたわけですが、接点あった方々、本当にありがとうございました。
財布はスカピンですが、Iyokiyeha自身に残ったものはまさにPricelessなものばかりです(もちろん、12月11日の宴も、です・笑)。

Iyokiyehaは家族ができたことも手伝って、職業リハビリテーションで食えるところまで食い続けることを決心しております。
機構に残る方は、一緒にやりましょう。
機構を去る方も、コラボレーションしましょう。

9年次と言わず、近いうちにみなさんとお会いできる日がくることを楽しみにしています。
まずは略式ですが御礼まで。

091218専門第二期研修

専門第二期研修(6日目)
○利用者からのクレーム対応
 スリーマインド教育センター
0.オリエンテーション
※「ありがとうございます」「励みになります」が印象的。
 肯定的な返事を多用することの効果を考える
・よく知った人でも、コミュニケーションは通じていないことが多い。

1.クレームとは何か
 事前期待と現実の対応の差
 Iグループ店舗におけるリピート率(○%)

 事前期待  現実  実感 (クレーム時の対応) 

  10    5  不満 言わない(9%)
              言う  モタモタ(57%)
                  迅速(87%)
  10   10  満足(70%)
  10   15  感動(98%)
(結果から考えられること)
・期待がなければ、不満もない・文句も言わない。
・「言わない」「言えない」に含まれる、暗黙のニーズとWeb等で流出しやすいクレームの存在を忘れてはならない。
 「言わない」撲滅へ(公的機関は特に注意!)
・文句を言うのはエネルギーが要る。
 言ったからには、なんらかの対応が欲しい(人は特別扱いされると、満足しやすい)。
 言いたい思いはあっても、言うかどうかは状況による。

(1)なぜクレームはなくならないのか
・人は放っておけば粗探ししがち。満足を得るには、+αが必要。
・予防が最も効果的で、かつよりよいサービスにつながりやすい。

(2)クレームの意味と込められた思いを知り、予防に活かす
・クライアントの希望に応えるためには、その場限りの対応の質ではなく、それまでの応対に全てが含まれている。
・人の応対に尽きる(売買の立場によるテンションのずれ。眼鏡屋の事例)
(予防のために)
 ①相手との好意的な関係作り
 -相手が自分に関心を持っている、と思ってもらうこと。
  ・「知りたい」と思うこと
  ・プラスの面に注目
  ・本気でエネルギーを向けること
  感謝「ありがとうございます」「励みになります」を忘れずに(謙遜しない!)
 ②わかりやすく伝える
 -「伝える」ことと「伝わる」こととは全く違う
  「伝わる」とは、相手が理解して納得し、行動が変わること。
 -「アポロ」、繰り返し、書面(もれなく、だぶりなく:MECE Mutually Exclusive and Collective Exhaustive)
  ア:アイコンタクト(目を合わせ)
  ポ:ポイントは3つ以内(プレゼンとプレゼン資料作成の基本)
  ロ:論拠を示す(EBなど)
 ③質問をして引き出す
 -質問の難易度を工夫し、説明を加える。
  クローズQとオープンQなど

2.クレーム応対のポイント
・「頭」と「心」が動くと納得する
 「ずしん」
・自分の心をどう回すか。
(1)クレーム応対のツボは心の修理
・人は理論と感情の両輪を回している
・クレームのコツは初期対応にあり

(2)クレーム応対基本ステップ
 ①心を込めたお詫び
  「ご迷惑をおかけいたしまして、申し訳ございません」
 ②とことん聴く(相手の気持ちを汲み取り、共感の一言)
  「それはお困りでしたね」「ご心配ですね」
  ※電話の主は、事実はしゃべるが、感情はしゃべらない(弱みを見せたくない)
 ③事実の確認と発生原因の説明
  重要な事実を質問しながら確認する:要約
 (思い込みにより感情的になっている場合、支離滅裂で時系列ではないため)
  「間違いがあったらいけないので、確認させてください」など
  事実の確認ができたら、明確に原因を説明
 ④具体的な解決策・改善策を提案する
  日程などは、「選択肢を選ばせる」(些細な選択の余地を残す)
  人のせいにせず、当事者感覚を大切にする
  マイナス表現を使わない
  相手にしゃべってもらう
  持ち帰る場合は「いつまでに連絡」(できるだけ短い時間で)するか明確にしておく
  解決できない場合でも、中間報告をする
※クレーム応対時は、所内に伝達し「組織で対応する」ことを意識して徹底する
※基本的には、落ち着いて応対する
 相手に合わせて、基本はクールダウンさせていく30分~長くても1時間は続かない。
 続く場合は「悪質クレーマー」(クレーム自体が目的)であることも。

3.クレーム応対の心構え
(1)先入観を持たず、好意と感謝と責任感を持つ
・関心を持ち、感謝する

(2)事例は報告・蓄積し、繰り返さない努力を
・ある程度のパターンがある。
・特定の内容に関するクレームが多い場合、組織としての弱点であると考えられる。
・クレーム応対中は、必ず周知する。組織で対応する。


○キャリアの棚卸・アクションプランの作成
 研修課

(省略)


091217専門第二期研修

専門第二期研修(5日目)
○ケーススタディ(事業主支援の方法)
(討議の要点のみ)
・達成目標は具体的かつ、検証可能なものの方が効果的であることが多い。
・到達レベルと、それに基づいて活用できる制度の整理と説明。
・他の事業所の事例を引き合いに出しつつ、事業所の主体性を引き出す。
 -「わかってもらう」のではなく、「やろうと思わせる」。

・ナチュラルサポートは、そのままにしておいたら壊れてしまう。
 (1)しこみ
 (2)メンテナンス
 それぞれが、必ず必要となる。
・フォローアップ時に、暗黙地を形式知へと変換する。
 いかにアウトプット(事業主への提案)をしていくか。

・事業主体系的支援とは、
「複合的な支援について、事業主支援手法を組み合わせて継続的に行う」事業主支援を指す。
 事業主ニーズが見えにくい・出てきにくい場合であっても、担当者を通じて思いをくみとることが求められる。
・事業所全体との関連を考える。
・事業主支援計画を策定するためには、
 (特に対象者を介さない支援の場合)基本は障害者の職業リハビリテーションと同じで、
 ニーズ把握→評価→計画策定
 必ず、事業主が「雇用管理をする」という意識を持つ。
 つまり、事業主に責任をとってもらえるように巻き込んでいく。
(具体的な方法)
・事業主ニーズは把握しつつも、「職場定着に課題がある場合」という括りで、積極的にジョブコーチ支援を提案していく。
・マニュアルの形骸化については、本人と一緒に作ることも視野にいれる。
・支援開始時には、必ずインフォームドコンセントを意識する。



○ケーススタディ(発達障害者への支援方法)
※気分障害の勉強はしましょう。発達障害の勉強もしましょう。
・対象者の真意をどう読み解くか。
 言語表出だけに頼らない。
 ルールやこだわりは、処世術の意味を持つこともある。
・気分障害の特性としての認知機能と易疲労性。
・前にできていたことが、できなくなるという現象とどう読み解くか。
・「調子がいい」ことを褒めて自覚させる。

・奇異な行動をどう読み解くか。
 カテゴリーは、
 -注意獲得行動
 -回避行動
 -要求行動
 表出するサインをどう活かすか。
・問題行動を無視することによる消去。注意獲得行動の場合、注意することそれ自体が「目的達成」となってしまう。
・自分ルールをつくる傾向がある場合、最初が肝心。
 -職場でやっていいこと、いけないことを明確にする。
・言語がない人に対するインフォームド・コンセント(意思確認)
 絵や文字でのコミュニケーション、手続きは手引きを参考に。
 見るコミュニケーションの場合は、「どこを」見せるかがポイント(食い違うことがある)。
・事業主支援の観点からは、障害特性の説明は一方的でなく、相手が「知りたい」と思うようなかかわりを心がける。

・気づきをうながすためには、人との関係性が必要となる。
 声のトーンや話の進め方も重要。
・支援者の姿勢が問われる。
 自発的なふりかえりを求めるのは難しい。
 科学的根拠に基づく説明も有効となる場合がある。
・見る力、感じる力によって対象者の意思を読み解く。
 対象者が、今、この場で、どう言ったか、どう動いたか。それをあなた(支援者)がどう見たか、が重要となる。

091216専門第二期研修

専門第二期研修(4日目)
○ワークシステム・サポートプログラムにおける発達障害者への支援技法
 障害者職業総合センター職業センター企画課

省略
(参考)



○ケーススタディ(精神障害者への支援方法)
(討議の要点のみ)
・気分障害は、どのレベルで起こっているのか。様々な情報から掴む。
 全てが気分に起因するわけではなく、他の障害特性から言動が起こることもある。
・計画を「行動レベル」まで落とし込む。
 あらかじめできれば一番望ましいが、そうでなくとも節目節目で計画の見直しが必要となることも多い。
・課題への気づかせ方
 (1)困らせて、気づかせる
 (2)気づけそうな芽生えの段階で褒めて、気づかせる(強化)
  ストレングスモデル
・「いい転び方」を覚えるのも重要
 八百屋は肉屋じゃないことに気づく
 会社-本人-支援者のそれぞれの役割

・気分障害を主障害とした対象者へ支援(観察)ポイント。
 -易疲労性と認知機能の評価とフィードバック
 -アセスメントに基づく調整
・負荷の段階的なかけ方。
 -枠をつけてから、外していく
 -負荷を加えていく
・汎化は、WT→JCなど、永遠のテーマ。
 -指導者間般化
 -場面間般化
・認知機能障害という括りで、発達障害、高次脳機能障害、統合失調症を整理する。



2009年12月17日木曜日

専門第二期研修(2日目)091214

○障害者雇用に向けての事業主業務に関連する法律等

0.はじめに
・社会保険労務士とは
 =会社の「人」に関することをする役割
  保険や人事、雇用契約など
  トラブル対応(対組合、対個人、など)
・労働基準法(労基法)
 =刑法と同じ位置づけで、基準が定められ罰則もある。
  労働者災害補償保険法も同様(窓口は労働基準監督署)
・労働契約法(契約法)
 =民法と同じ位置づけで、具体的なことは、裁判などで決める。
  相談の窓口は、労働問題に詳しい弁護士や社労士。

1.採用
 労基法15条
  使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間、その他の労働条件を明示しなければならない。
 契約法4条
  労働契約の内容の理解の促進
・文書で明示すべき項目
(1)労働契約の期間に関する事項
(2)就業の場所及び従事すべき業務に関する事項
(3)始業及び就業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇ならびに労働者を二組以上に分けて就業させる場合における就業時転換に関する事項
(4)賃金の決定、計算および支払いの方法、賃金の締め切り及び支払いの時期に関する事項
(5)退職に関する事項(解雇の事由を含む)
・口頭でも可能
(6)昇給に関する事項
・就業規則等で決まっていれば明示する
(7)退職手当の定めが適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払いの方法並びに退職手当の支払いの時期に関する事項
(8)臨時に支払われる賃金、賞与および最低賃金金額に関する事項
(9)労働者に負担させるべき食費、作業用品その他に関する事項
(10)安全および衛生に関する事項
(11)職業訓練に関する事項
(12)災害補償及び業務外の傷病扶助に関する事項
(13)表彰および制裁に関する事項
(14)休職に関する事項
*昇給・退職金・賞与の有無(「パートタイム労働法」=短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律)
*上記を変更する場合
 -1~2ヶ月の短縮、等であれば、そのままの契約で構わない
 -長期間継続するようであれば、契約を変更する

会社は、面接時に最も裁量権を有する(労基法に縛られていない)
・(軽)犯罪歴がある
・障害がある
ことを伝えるべきか否か。
「経歴詐称」との兼ね合いだが、「経歴詐称」により事業所は懲戒権を有する。
(よって、線引きは非常に難しい。個人のかかわりだけで悩まないこと!)

契約期間は、労基法14条によって定められている。
・期間の定めのないものをのぞき、一定の事業の完了に必要な期間を定めるもののほかは、以下の各号に該当するものを除き3年を超えて締結してはならない。(以下は5年まで)
(1)高度な専門的知識を有する
 ⅰ.博士の学位を有する者
 ⅱ.国家資格を有する者
 ⅲ.システムアナリスト・アクチュアリー試験合格者など
 ⅳ.満60歳以上の者

会社は、従業員の「解雇」を避けたい!
理由:
(1)各種助成金の対象ではなくなる
(2)正当な解雇であることの証明をしなくてはならない
(雇い止めの場合、契約更新の条件を明示しておくべき)
(3)予告手当(30日分の賃金)の支払い
労基法「有期労働契約の締結、更新及び雇い止めに関する基準」(略)
*ハローワークの扱いは期間によって異なる
 3年以上勤務しているのであれば、事業所都合 
 3年以下の勤務であれば、期間満了
として処理

2.労働時間・休憩・休日・休暇
 原則:8時間/日、40時間/週 休憩時間はこれに含まない、休日は毎週1回以上
 (労基法34、35)
 例外:一ヶ月単位、一年単位、フレックスで勤務時間の調整は可能。
(略)

3.賃金
 労基法24、27、28(最低賃金:最賃法7)、37(割り増し)
(1)賃金支払い5原則
 ⅰ 通貨払い(例外:銀行振り込み)
 ⅱ 直接払い(例外:やむをえない場合に家族に支払う。だから本人名義の口座が必要)
 ⅲ 全額払い(税金や社会保険料は別)
 ⅳ 毎月最低1回払い
 ⅴ 一定期日払い(毎月、同じ日)
 出来高払制その他請負制の場合、労働時間に応じて一定額の賃金保障が義務付けられている
(2)割増賃金
 ⅰ 法廷時間外労働(8時間/日以上)=125%
 ⅱ 深夜労働(22:00~5:00)=125%
 ⅲ 法定休日労働=135%
 (「法定」=労基法上の基準、「所定」=会社ごとの定め)
 *家族にかかる手当ては除外されるが、本人にかかる手当て(資格手当など)は割増の対象となる
(3)最低賃金
・最低賃金の減額特例(以前の「最低賃金除外申請」)
 生産性との兼ね合いで賃金設定する

4.解雇
 契約法16
「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする」
 労基法89(手続きのみ)
「解雇の場合には、就業規則に解雇事由を記載する事が必要」
・就業規則に載せられていることが重要。
・解雇の有効・無効に関する条件。
・かつ、従業員に周知していること。
(絶対的必要記載事項)
(1)始業及び就業の時刻、休憩時間、休日、休暇ならびに交代制の場合には就業時間転換に関する事項
(2)賃金の決定、計算および支払いの方法、賃金の締め切り及び支払いの時期並びに昇給に関する事項
(3)退職に関する事項(退職の事由とその手続き、解雇の事由等)
 解雇-普通解雇(事業所都合)「雇用を継続すると、事業所として都合が悪い」
   -懲戒解雇(本人責任)「お前が悪い」(犯罪や、事業所としての我慢の度合い)
(相対的必要記載事項)
 略

解雇できない場合
(1)労働者の国籍、信条、社会的身分を理由としてなされた解雇(労基法3)
(2)労働者が業務上の怪我や病気にかかり、療養のために休業する期間とその後30日間になされた解雇(労基法19)
(3)産前産後の女性労働者が労基法65条の規定により休業する期間(産前6週間、産後30日)(労基法19条)
(4)労働者が、事業場が法令に違反している事実を労働基準監督署に申告したことを理由としてなされた解雇(労基法104)
(5)労働組合員であるきおとを理由とする解雇(労組法7)
(6)労働者が育児・介護休業の申し出をしたこと、又は育児・介護休業をしたことを理由とする解雇(育児・介護休業法10,16)
(7)女性労働者が婚姻・妊娠・出産・産前産後休業をしたことを理由とする解雇(男女雇用機会均等法6)
(8)労働者が、都道府県労働局長に対し、個別的な労使間のトラブルについて援助を求めたことを理由とする解雇(個別労働紛争解決法4)

事務手続き(労基法20)
 使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少なくとも30日前にその予告をしなければならない。30日前に予告をしない使用者は、30日分以上の平均賃金を支払わなければならない。


5.「働く」とは
(1)休職の考え方
「労働契約の関係」とは「労働者が使用者の指揮命令下で労働し」「使用者から賃金を得る」関係
「休職」は、法律上の条文はない。(例外「公務員法」?)厚労省のガイドラインのみ。
よって、例えば、診断書が出た時点で、そのことが解雇理由となりうる。復職を制度として整備している事業所は、新規雇い入れよりも諸々の状況から休職者を復職させた方が有利と考える場合。ただし、近年では「事業所の責任」を問われることも多いため、診断書提出即解雇とはなりにくい。

・安全配慮義務
 ⅰ 事故にあわない(危険性)
 ⅱ 健康で働ける環境(健康配慮義務、ともいわれる)

極論すれば、労働者が「働けない」のであれば、労働契約にならない。
就業規則に休職の規定がないと、休職できない。

(2)「休職」とは
 労働者が労働することを、使用者が「しばらく免除する」こと。
 「解雇猶予措置」という考え方が主流。
・うつ病(ならば)が、それが労災の対象となるか否かで、事業所としての責任の範囲が変わってくる。
 休職期間満了時に、解雇であるか、自然退職(解雇ではなく、「退職」と同じ扱いとなる)となるか、就業規則により判断。
(労基法81、労災法19、契約法5)
・労災認定のライン
 発症前1ヶ月におおむね100時間または発症前2ヶ月ないし6ヶ月にわたって、1ヶ月に80時間を越える時間外労働が認められる場合、業務と発症との関連が強いと評価できる。

(3)休職時の対応
ⅰ 休職した従業員が何をもって「ゴール」としているか確認
 (「うつ病を治す」ことで合意が得られているか?「お金がない」「世間体」は復職とは別の次元。事業所の状況を配慮する)
ⅱ 精神疾患の発症が業務上か否かを考える
  事業所の本音は「労災にしたくない」
  感情的なもつれは避け、労災は労災として考える
ⅲ 精神疾患にかかっていることは「働けない」ことと=(イコール)ではない!
  疾病性と事例性の違いを把握する
  ただし、うつ病になったのに働かせた、ということにならないよう注意(安全配慮義務)
ⅳ 就業規則に休職規定があるか
ⅴ 職場復帰の決定の仕方
  診断書を参考に職場復帰を決定するが、復帰させるかどうかは会社の人事権
  (↑重要だけれども、すべてではない)
ⅵ 退職の場合の取り扱い
  解雇なのか自然退職なのか(後者であれば、退職金など、会社の規定によって決定する)
ⅶ 休職と社会保険の関係
 ①休職期間中の所得保障は原則として、健康保険の傷病手当金(標準報酬月額の2/3、最大1年6ヶ月)
  ただし、就業規則により会社から給与の支払いがある場合は、給与の支払いが優先される。
  ※1年6ヶ月は「もらい始め」から。途中で復帰した期間は、この期間に合算される。
 ②休職期間中の健康保険料・介護保険料・厚生年金保険料は通常とおり控除される。
  会社と従業員で折半(多くは会社が立て替えている)

(4)復職が認められる治癒の考え方
 医学的治癒と、人事労務上の治癒は違う
 参考:以前は「従前の職務を通常の程度行える」程度であったが、最近の傾向としては、「直ちに従前の業務に復帰できない場合でも、比較的短期間で復帰可能な場合には、短期間の復帰準備時間の提供などが信義則上求められ、このような信義則上の手続きをとらずに解雇することはできない。

6.判断基準
 (事例略)
(1)リハビリの考え方
・リハビリ出勤=通勤のみ等、職場で業務には従事しない。給料もない。
・リハビリ勤務=緩和勤務、作業あり。給料をどのように設定するか。
「リハビリ」の考え方は、法律の定めがないため、ケース毎に合意をとる。

(2)管理職や専門職の場合
正社員であれば、基本的には「他の正社員職(事務職、など)」で復帰ができれば、復帰できるという判断にすべきという判決はある。必ずしも従前と同じ職務は求められない。





○職業カウンセリング演習
0.はじめに
 EAP=Employ Assistant Program
     相談専門機関。保険会社が主導することが多い(早くリハビリして職場復帰させた方が、支払う保険料が少なくてすむ)
     現場で難しいのは、退職が絡んだ相談
 GLTD?=長期にわたり、所得保障するプラン


1.NIOSH職業性ストレスモデル
 EAP実践における(メンタルヘルスの状況把握と改善における)基礎・原点となるモデル。

http://www.ne.jp/asahi/amano/matsuo/oh/14jobstress/stressmodel.htm
http://www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/n2006dir/n2688dir/n2688_06.htm
(図はこのあたりを参照)
アセスメントはこの5つの視点から。
・職場アセスメント:ストレッサー評価
・個人アセスメント:個人の性格など
・疾患アセスメント:ストレス反応など
・緩衝アセスメント:Social Support
・家族アセスメント:協力体制など


「職場のストレッサー」だけで、「疾病」に至るわけではない。
同じ状況(職場のストレッサー)であっても、それを受け止める「個人的要因」や、家族など「仕事以外の要因」、これにSocial Supportとされる「緩衝要因」が相互に関わりあう。
この状況下で、ストレッサーに耐え切れなくなると「ストレス反応」を生じ、疾病へと至る。
モデル内の「疾病」を除いた5つの項目は、その人の状況を把握することや、改善の方法を検討する上で有用といえる。
また、改善の方法を検討する上で、多くの場合、職場のストレッサーは大きな変化を見込めない。緩衝要因をいかに高めるかが重要となることが多い。
DCSモデルといい、高Demand、低Control、低Supportの状況下におかれるとキツイ。

Q:職業カウンセリングと産業カウンセリングの違いは?


2.メンタルヘルスの問題把握に必要な二つの視点
(1)疾病性
 その人の疾病自体の重症度レベル
(2)事例性(産業臨床や職リハの対象はこちら)
 職場でどの程度問題となっているかのレベル
例:本人の不適応行動が職場のルールや風土に触れてくると、事例性のレベルは上がる

■Question
状況を説明できるケースは簡単なケース。困難ケースとは「状況を説明できない」ケース。
「現代型うつ」への対応には、治療とは別の「育成」の視点が必要ではないか?
※以前は地域社会や、宗教上の教会やモスクにおける「育成」の価値そのものが失われつつある。
 新しい価値を生み出すのが「Social Action」。

3.EAPサービス
・定義:
(1)職場組織が、生産性に関連する諸問題に着手すること
(2)従業員であるクライアントが、職務上のパフォーマンスに影響を与えうる個人的問題に気づき、解決をすること
以上2点を援助するために作られた、職域におけるプログラム。
・サービス概要
(1)問題の確認・アセスメント・リファー
(2)危機介入
(3)短期問題解決
(4)モニターとフォローアップ
(5)組織リーダーへのトレーニング
(6)組織リーダーへのコンサルテーション
(7)組織に関するコンサルティング
(8)プログラムの推進と教育
・留意点
 EAPにおいては、疾病性は扱わず、パフォーマンスに関わるサポートを実施する。
 事例性を扱うのがEAPであり、産業臨床全般のスタンス。
 自分自身で活かせないから、専門家が必要ですね、という文脈。
・連携における重要点:特に管理部門への関わり。
 マネジメントコンサルテーション=情報のフィードバック、アカウンタビリティ =就業規則の確認は大前提
 (組織・就業規則の「理解」→理解したものを「説明」可能にする→具体的な「対応」→手柄は人事や管理職に「フィードバック」)
 わかりやすく噛み砕き、現状を「わかりやすく説明」する
 その上で「どうしたいの?」と問うことと、カウンセラーとして「○○と思う」という意見を述べる
※即対応を考えるのではなく、状況把握とその伝達に努める。

■One of Answer
 相手が変わらない状況というのは、カウンセラーにとって徒労感が強い。
 それであっても、クライアントの目の前に「いる」のが、カウンセラーたるゆえん。


4.カウンセラーが目指すもの
 専門サービスが目指す究極的な目標は「いなくてもいる」こと。
 実際のサービスがなくなっても、顧客組織やクライアントにサービスが「内在化」されること。
内在化のために必要なこと:
(1)現象をわかりやすく整理・説明する
(2)顧客企業に伝えていく
※困難な事態を外部に丸投げで専門的に解決していくことでは、専門サービスへの依存性が高まるだけで、問題は低減しない
 当初は外的存在として活用され、中期にカウンセラーの言動を組織・クライアントが取り込んで内在化し、最後に再び外的存在として活用されなくても良い状態となり役割を終える 
・カウンセラーが活躍しすぎない=当事者にできることは、積極的に「任せる」=ソーシャルサポートへ育っていく(⇔イネイブリング)
・コンストラクティブ・コンフロンテーション
 (資料参照)
 問題→指摘→反省→改善
   →問題継続→改善目標の明確化(本人の入る余地を残す)→自己努力→改善
   →問題継続→問題の客観的情報を集める→本人に伝える(直面化)→一定期間内で自己改善を指示→改善がない場合、関わりの手を引く→改善
・ナラティブアプローチ
 自らの経験を語り、自らの物語を組み立てること。
 自分に異質なものを取り込むには、語ることが最も効果的
 経験を語ることの成功が、人生と経験に連続感と意味を与える

5.ディスカッションから
・理解なくして、対応なし
 (状況を必ず把握する)
・困難ケースへの対応
 (上司の意向で復職支援を実施する場合、例えば打ち合わせの場で「○○がだめだったら、△△してください」などの交渉は欠かせない。
 対応に明確な答えはない。
・コンストラクティブ・コンフロンテーション
 まず、本人の意向に沿ってやってみて、「駄目だったらどうしますか?」という文脈で対応する。
 -客観情報を集める
 -直面化
 やってみてできない場合に、自分の力では無理だったということ→「専門機関の力をかりましょう」と機関へつないでいく
 コンストラクティブ・コンフロンテーションをそのまま適用すると、臨床的には本人が満足しないこともある。
 「これだったら、できると思う」を本人から引き出すことも必要。
 無理難題を課せられ、対応が変わらないようであれば「関わりの手を引く」ことを見せる。
 (ポイントは「私」としてやる)
・復職とは・・・
 フルタイム勤務ができること!

2009年12月13日日曜日

091212専門第二期研修(一日目)

■専門第二期研修(1日目)
○専門第二期研修を修了したカウンセラーの果たす役割
 職業リハビリテーション部長
1.職業リハビリテーション等を取り巻く状況と今後の展開
 (資料参照)
・地域センターにおいては、「どの地域においても、適切な職業リハビリテーションを均等・公平に受けられるようにした上で(セーフティネット)、就職等の困難性の高い障害者(精神障害者、発達障害者、難病者等)に対する専門的支援を重点的に実施」することが明記。
・「助言・援助」業務:職業リハビリテーションに係る人材の育成や関係機関異対する助言・援助を実施。
2.第二期研修修了者に期待される役割
 (資料3)
・求められる能力として、5~9年次にかけて「上司等の指導のもと」の文言がなくなる=自らの決定が、職場としての判断となる。
・上司、先輩は、円滑な業務のために「働いていただく存在」。
・上記かつ、後輩から自分が「働いていただく存在」として見られているかが重要となる。
※個々の能力を向上させるのは当たり前。一職場としてどう力をつけていくか、という観点が大切(例えば、ノウハウの共有化など)。
○障害者自立支援法について
 厚生労働省 社会・援護局 障害保健福祉部障害福祉課
 (内容詳細は資料参照)
1.障害者自立支援法のポイント
 背景として、福祉サービスの支援費移行(措置から契約へ)がある。
 想定を上回る予算不足が生じたため、以下の重点項目に基づき、障害者自立支援法(平成18年/2007年10月)が施行される。
 ・必要なサービスを必要な人へ(選択と集中)
 ・働ける人には働いていただく(福祉サービスの受益者から、TAX Payerへ)
 ・応能負担から応益負担へ(障害程度ではなく、サービス利用量によって負担が大きくなるしくみへ)
 法律としては珍しく、3年で見直しすることが規定としてもりこまれた。
 社会保障審議会の就労支援部分の論点整理
 (1)一般就労への移行支援の強化(就労移行支援事業のふりかえりと評価方法の整備)
 (2)就労継続支援のあり方(困難ケースに対し、移行に時間がかかるということを、どう整理していくか)
 (3)障害者雇用施策との連携強化等(「窓口がわかりにくい」、福祉だけで就労支援ができるか?、能力開発、雇用支援、教育とのリンク)
 政権交代による障害者自立支援法廃止の動きについて。
 厚労省に準備室を設置予定。次の法律改定は4年単位。
 サービス利用者がいるため、無策に廃止することはない。
 全体的な方針として、就労支援の抜本的強化は変わらない。何を積み上げていくか、どうパワーアップするかという点の変更。
 (データ:特別支援学校卒業者の55%は福祉施設に入所。就労を理由とする施設退所者は、1%程度。利用者が滞留する。卒業時の就職者は3割程度)
 現在の法改正論点は、
 ・利用者の費用負担
 ・認定区分
 となっている。
 ライフステージ(障害者だから、ではなく、同世代、同姓の生活を基準に考えられる)に対応した福祉サービスを意識。
2.その他
 ・相談支援事業に関して、サービス利用のあっせん・調整に「サービス利用計画作成費の支給」が予定(既成?)
 ・相談支援事業が本来の機能を果たすことによって、円滑な福祉サービスの展開を図ることができる。
 ・地域自立支援協議会は、実行性のある会議を想定している。
○経済と企業経営 -企業の障害者雇用を可能とする用件とは
 NPO法人障がい者就業・雇用支援センター
1.はじめに
Q:それぞれの勤務地において、それぞれのニーズに応じたサービスができているか?
厳しい経済状況の中で、企業は障害者雇用を推進している。
雇用率は、平成21年度6月1日現在、全国平均1.63%(東京は1.56)。過去最高で、大企業は、1.8を超えた。
企業の差となる基盤は「有能な人材」。
障害者雇用に関する、それぞれのスタンス
-行政(厚生労働省):
 法定雇用率遵守を求め、いっそうの指導強化を実施する。
 身体障害者雇用からの脱皮と、知的・精神障害者へのシフトを期待し、そのための施策を次々と打ち出している。
 雇用促進への助成金など支援は惜しまない。
-企業経営の立場:
 山積する経営課題と障害者雇用との両立の難しさ。
 慣れ親しんだ身体障害者中心の雇用から脱皮できない。
 知的・精神とも雇用管理の自信がない。
 時間をかけて育成するゆとりはもてない
2:企業の障害者雇用に見られるタイプ分類
・障害者雇用への向き合い方
 (1)CSR、多様性、法遵守の視点で向き合う企業群
 (2)あくまで一人の従業員としての生産性を求める企業群
 (3)中間型(折衷型)の企業群
 (4)雇用率改善を急ぐ企業群
 (5)障害者雇用への意識の乏しい企業群
 (6)(新タイプ)代行業者に任せたいと考える企業群(代行業者Aに障害者を登録させ、B社と対象者との間に労働契約を結ばせる。B社の仕事をA社の監督の下で実施させる:現在、本省としても問題視しているが、法的に問題はない。主旨には反している)
・障害者雇用への理解度
 (1)障害者の法律への理解が乏しいグループ
  (経営トップ、受け入れ現場の理解・協力が得られない)
 (2)職域の準備が整わず行動が出来ていないグループ
  (雇用への意識はあるが、どのような仕事を準備するかがわからない)
 (3)職域はあるが障害者の受け入れで逡巡するグループ
 (4)募集・採用方法で苦戦しているグループ
 (5)採用後の障害者の定着・育成に悩むグループ
 (6)採用は進んでおり、新たな職域を模索するグループ