2025年7月23日水曜日
新庄耕『地面師たち ファイナル・ベッツ』集英社、Audiobook版。
米国戦略諜報局(OSS)著、越智啓太、国重浩一訳『サボタージュ・マニュアル:諜報活動が照らす組織経営の本質』北大路書房、Audiobook版。
ジェイエル・コリンズ著、小野一郎訳『父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え』ダイヤモンド社、Audiobook版。
投資に関する考え方について、資産形成に成功した著者が未来を生きる娘に語る形で説明するもの。謙虚な姿勢が貫かれており、まさに投資のイロハと目標設定、考え方について論じる一冊。奇をてらう内容ではないが、着実にためることによって何を目指すのかということが語られている。要点は以下の通り。
・投資は、基本的に「箱にすべてを入れて待つ」のが、資産形成には有用。
・X%の金利で運用するとした時に、貯蓄のX%が年収に当たるところまで貯めることで、人生のステージが変わる。
・人生に選択肢がある安心感。
・まずは、半年分の収入を貯蓄すること。
2025年5月11日日曜日
木下勝寿『チームX -ストーリーで学ぶ1年で実績を13倍にしたチームのつくり方』ダイヤモンド社、2023年、Audobook版。
2025年4月19日土曜日
志駕晃『スマホを落としただけなのに 戦慄するメガロポリス』宝島社、Audiobook版。
志駕晃『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』宝島社文庫、Audiobook版。
2025年3月22日土曜日
Audiobookを中心に、最近聞いたり読んだりしたもの
○池田晶子『14歳の君へ -どう考えどう生きるか』毎日新聞出版、2006年。
○セルバンテス著、牛島信明訳『ドン・キホーテ(前編1)』岩波書店、Audiobook版。
○アレクサンドル・デュマ著、山内義雄訳『モンテ・クリスト伯〈1〉~〈2〉』岩波書店、Audiobook版。
○佐々木常夫『40歳を過ぎたら、働き方を変えなさい』文藝社、Audiobook版。
自分でやろうとしない。チームを含め、人の力を借りて組み合わせられることが、成果を出す一つの在り方。
○ジェリー・ミンチントン著、弓場隆訳『うまくいっている人の考え方 完全版』ディスカヴァー・トゥエンティワン、Audiobook版。
自分の気持ちに正直になること。周囲の意見をきちんと確認すること。余計なことまでは確定しないこと、ほとんどのことは、自らの思い込みが作り上げてしまう幻想。
○宮島未奈『婚活マエストロ』文藝春秋、Audiobook版。
○精神科医Tomy『精神科医Tomyの気にしない力 -たいていの心配は的外れよ』大和書房、Audiobook版
志駕晃『スマホを落としただけなのに』宝島社文庫、Audiobook版。
映画化もされていたと記憶していますが、現代版ホラー小説として、すごい。身近なツールがこんな風に乗っ取られ(る可能性があっ)て強請られるんだな、と、そこは素直に怖かった。シリアルキラーの行動も不気味で怖いし、終盤のどんでん返し(というか「えーっ」と思わせられる種明かし、が更に気持ち悪さを重ねてくれます。聴いていて楽しいものではないのだけれども、とにかく興味をそそられる内容で、一気に聴き通してしまいました。こわいこわい。
岸見一郎『アドラー 人生を生き抜く心理学』NHK出版、Audiobook版
アドラー心理学って「嫌われる勇気」が、もう10年くらい前に流行った時に知って、ベストセラーを読んだ程度で、身につけるまで読み込んでいない状態が続いているのだけれども、「原因ではなく、目的に着目する」姿勢は、援助業務の中でも使うことがある。原因思考でどうしようもないとき、一般的な原因思考から進めようとするときのツッコミに、視野を広げたり、突破口を探すのに、多分以前読んだ考え方って生きているのだと思う。
本書は、アドラーの著書(訳書)の主な主張となる部分を抜粋して、その意味や実際の活かし方、みたいなことを解説している。アドラー研究で有名な岸見氏が、その膨大な知識を整理して語ってくれているので、ブームに成ったときに聞きかじったような、私程度の興味でも充分参考になる内容だと思うが、初習者だとこの内容には面食らうかもしれないな、と思って聴いていました。
神山理子(リコピン)『女子大生、オナホを売る。』実業之日本社、Audiobook版。
書名と表紙イラストがキャッチーなこともあって、一時期話題になっていましたが、内容はマーケティングの実践書。Iyokiyehaは商売はしないのだけれども、市場調査をするときには「できる範囲で、聴き取りをおこなうこと」と、顕在しているニーズだけでなく、潜在ニーズを読み取る努力を怠らないよう、進めていくことが肝要だということ。値段の付け方一つをとっても、そこには考えがあり、手探りでやるわけではない。もちろん、そこで視野を外していたら、進退含めてふりかえっているし、確実なことと、はっきりしなくても仮説を必ず立てて、都度検証している。何かプロジェクトを進める時には、少なからず、こうした確認と検証をセットで行うことについて、イメージができていく。そういうことが響く人とはきちんとつながり、何かあれば相談する必要があるのだろう。
森功『地面師 -他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団』講談社、Audiobook版。
Netflixで話題になっていたドラマ『地面師たち』。第一話を見て、ハリソン(豊川悦司)の演技がすごすぎて、それに加えて、人が死ぬ描写がすごすぎて、万が一にも子どもには見せたくない、と判断し、そのままになってしまっているもの。多分、私はこのまま観ないんじゃないかな。
原作というかモチーフとなっている本のようだけれども、その内容はルポルタージュのような、「地面師」と呼ばれる、戦後からその存在が見え隠れしている詐欺集団(チーム)の活動を調べ上げているもの。正直なところ、土地の売買に明るくない私にとっては、その内容の巧妙さは読み解けないのだけれども、とはいえ、いわゆる詐欺の内実を知るにつれ、その手腕というか人たらしの技能というか、そういうことについて見習いたくはないけれども、どのようにして学習したのか、身につけたのか、ということは気になる。相手を意のままに動かすには、やはり準備9割、現場1割なのだが、その1割の部分だって、自分のように法制度を根拠に戦えるわけではないなかで、どのように「成功」を収めているのか、そのてんについては本書では読み解けていないのか、取り上げられていないのか、測りかねるところはある。
とはいえ、読んで(聴いて)いて、そんなに気分のいい内容ではない。しかしながら、日本における裏社会の一旦をのぞくことのできる一冊だと思う。
ちきりん『自分のアタマで考えよう!』ダイヤモンド社、Audiobook版。
とっても基本的なこと。ある事象に対して安易に反応しないこと。背景を知ること、比べること、自分の頭で考えること、反対意見を知ること。あたりまえのことなんだけど、「これがいい」と思うと、ついつい視野が狭くなってしまうことを改めて自覚した。昨今は、そうした言説が、フィルターを通らずにWebにアップされてしまうから、そうしたものをいくつか読んで「分かった気になってしまう」のが、考えることをやめてしまう一助になっているようにも思う。
もちろん、様々なことを横断的に考える、比べるためには確かな教養が必要となるため、そうした学習は常に必要なのだと思うが、何をどこまでやったら充分ということはない。今あるものに、とりあえず必要なものを取り入れて、とにかく常に考える、何らかの結論を出す、その結論を検証する、ということを不断に行うことが考え続けることなのだと、シンプルに確認できた本でした。
堤未果『ルポ 貧困大国アメリカ』岩波書店、Audiobook版。
アメリカにおける貧困は、日本のそれとは規模と質が異なる。福祉の世界に身を置いていると「だから日本はダメ」とか「アメリカだと○○らしい」という嘘か真か分からないような情報が飛び交うこともあるのだが、和をもって尊しとする日本と、ゴリゴリ資本主義国家のアメリカとは、政策の内容に差がある。アメリカでは採用において障害を差別としない、とは言われることだけれども、その代わりと言っては何だが、男女の差別や、人種差別、国民であるかそうでないかによって、線を引いて明らかに身内とは異なる対応をするのもアメリカだと言われている。
本書を読んでいて気になったのは、私の視点では「ありえないでしょ?」と思えるようなことを、施策として展開していること。貧困層への食料支援に、炭水化物中心のものを配布するとか、戦争をモチーフにしたテレビゲームに自国を称揚するような内容を組み込み、その上で、軍隊に入隊することを、教育機関と接続して宣伝する、など。この点、日本とは全く雰囲気が異なるのだと思うが、「お金を稼ぐために、軍隊に入隊する」という雰囲気がすでに広がっている。そこに、本来の意味での愛国心や、国民を守るんだといった、公益性の高い仕事に就くことへのプライドや、本質を考える、ということが、一部で後退した結果が、アメリカ社会の影の部分として、確かに存在しているように思える。
ヘンリー・キムジーハウス、キャレン・キムジーハウス、フィル・サンダール、ローラ・ウィットワース著、CTIジャパン訳『コーチング・バイブル:人の潜在力を引き出す協働的コミュニケーション』東洋経済新報社、Audiobook版。
コーチとクライアントの双方が、積極的に協力し合いながら関係を築き、クライアントに本質的な変化を呼び起こす「コーアクティブ・コーチング」の手法を、対話例も交えて解説するもの(詳細より)。
コーチングの技術を、心構えから傾聴の段階、フィードバックの技術まで、その具体的な方法と背景を説明した一冊だと思った。具体と思想とを行き来する内容で、大変参考になる本だと思った。購入候補に加える。
2024年12月29日日曜日
住野よる『腹を割ったら血が出るだけさ』双葉社、2022年(Audiobook版、2024年)
昔は昔、今は今。「今の若い子たちは、考えることやいろんな見られ方への対応とか、大変だな」と思っていたが、こういう現代小説から感じられる、いわゆる「今の若者」の姿ってやっぱりイメージでしかなくて、結局は個別の感覚なのだな、と思ってしまう。少なくとも自分の土俵とは異なる土俵に皆立っているわけで、同世代の人達が共通認識をもっているのかというと甚だ疑問ではある。案外、いわゆる「今の若者」を仮想敵と仮定したときに、「敵の敵は味方」的に、ワン・プロジェクトっぽく手を結んでいるだけかもしれない。だって、同世代だって物事の捉え方の感覚は個別だから。
内容は、作中に登場する『少女のマーチ』なる読む人の解釈を許すような小説をモチーフに、自分の本音で生きたいと願いながらそれが成就しない女子高生と、表裏のギャップにアイデンティティを揺さぶられているアイドル、彼女らを取り巻く人間関係が語られる。ミステリとは言い難いが、モチーフに解釈が入り込むために、登場人物の思考が読み切れずついつい引き込まれてしまう。
Iyokiyehaの人間関係の捉え方とは全く異なるそれを、ある若者の視点を、節毎に切り替えながら一つの物語を組み立てていく。「自分とは異なる考えを押しつけられる」。本書の一節だが、そういうものなのだなと感じる。若者の人間関係なんて、多分理解できないし、自分の考えるそれとは全く異なるものだから、摩擦すら感じるのに、それでも興味深く聴き進めてしまうのは、この作者のプロダクトに対して素直になれたと考えることにしよう。
---(続)
とはいえ、小説というのはすごいプロダクトなのだと思う。若者達の会話と思考を言語化することによって、人間の感情というものをそれを読む人に重ねながら、空想世界を展開していく。それは「そんなバカなことあるかぃ!」って思うようなフィクションであったとしても、どこか自分の感情に重なったりかすったりするので、ついつい小説の世界にひきこまれてしまう。普段から小説にはそういうところがあったように思うが、感情の言語化とそれが立つ基盤に「解釈」が入り込むというしかけが、こう思う自分を客観視できた一助となっているのだろう。
2024年10月6日日曜日
スティーブン・R・コヴィー著、フランクリン・コヴィー・ジャパン訳『7つの習慣 最優先事項』キングベアー出版、2015年(Audiobook版、2016年)。
「7つの習慣」関連の書籍っていくつか聴いているのだけれども、いつも「フツーのことだよね」と思ってしまっていた。だけど、そのフツーが難しい、基本はいつも大事なんだよね。
優先すべきことは、緊急のことよりも本来は優先しなきゃいけないことなので、いつの間にか雑事に追われて・・・というのは、古今東西誰にでも課題となりうることで、Iyokiyehaも例外ではない。いや、むしろ、面倒事を喜んで引き受けてしまう節もあるよう(←よく指摘されます)なので、むしろ自分のための論考なのかもしれない。要は時間の使い方と目的意識のように考えて、受け止める。
(Audiobookの紹介より引用)「時間管理の基本を、『いかにスピーディーにこなすか』ではなく、『なぜそれをするのか』という視点から見つめ直します。『なぜそれをするのか』、その目的をしっかりと見据えてプランニングすることで、最優先事項がみえてくるのです」。本書の訴えることは、大体ここに集約される。
書籍中「コンパス時間」という言葉が出てくる。コンパスが常に北を指していることと、「時間管理のための時間」を批判的に捉えたときの言葉だと理解した。要は、より大きな目的のために行うことを、目の前にあることに適用させたり、場合によっては目の前にあるものを回避することも必要になるかもしれない。ただこなす、ではなく大きな目的を意識して、そのために目の前のことを行う、といったように、優先すべきことを意識して万事目的につながっていることが見えてくると、人生の成果に取り組んでいるといえる。そのことが幸せにつながるのだ、というようなことを文書随所で語っているように思いました。
今は、いろいろ悩みながら、いろんなことに取り組んでいるけれども、それも人生の糧と思いながら、それでもオーバーワークにならないように「なぜ」を問い続ける姿勢は必要だと思います。
國分功一郎『暇と退屈の倫理学』太田出版、2015年(Audiobook版、2020年)。
退屈の反対は楽しさとか楽しいこと、ではなく、興奮である。楽しいことがないのは退屈なのではなく、興奮を伴う刺激に乏しいということ。つまらないことが退屈なのではない。
熱意は幸福と関係があるが、熱意があれば幸福かということには違和感がある。熱意が暴走して刺激を際限なく求めたところの一つに、戦争という事象がある。(ラッセル?)
現代は、生産が欲求に先行する。やることがない人にやることを与えるのがレジャー産業の側面でもある。
なるほど、暇とか退屈というものを、倫理的に哲学的に分析して深めていくと、いろんな感情や事象とつながっていくことができる。暇というのは単にやることがない、ということではないし、楽しいことがないのが退屈とは言い切れない。今を生きる私たちの社会の仕組みと実は密接に関係がありながら、その関係がとても見にくくなっているのが暇とか退屈の本質に近づきにくくしている一因ともいえる。
Audiobookでなければ、おそらく触れられない一冊。哲学的思考や歴史的な論考が学術的に引用されているので、読み解いていくのが困難だった。聞き流している部分もあるが、それでも上記のような気づきや学びがあった一冊でした。
猪俣武範『ハーバード×MBA×医師 働く人のための最強の休息法』ディスカヴァー・トゥエンティワン、Audiobook版。
やはり睡眠は大事。量も必要。眠りの質を上げることだけでなく、7時間程度の睡眠時間は認知機能を発揮するためには必須といえる。
2024年8月17日土曜日
本橋信宏『全裸監督 村西とおる伝』太田出版、Audiobook版。
私が小学生から中学生の頃に、世間?をこんな風に騒がせた人がいたとは、全く知らなかった。いわゆる18禁の世界の話だから、当時知らないのは当然といえば当然だが、まぁ、すごい(といっていいのかな)人がいたものだ。
「成功者」というのは定義が難しいもので、最近の使い方は、とかく「自分が使えるお金を、サラリーマンよりも多く集めた人」くらいの意味で使われているように思う。そのくらいの意味ならば、本著のモチーフとなっている村西氏は大成功を治めた人に位置付くだろう。しかしながら、この手のセレブが残している読み物や、本著にも村西氏の発言とされている言葉のように、「稼げば稼ぐほど、不安が大きくなる」という共通の感覚があるらしい。不思議な者で、村西氏は体制と戦うことにはモチベーションを保つことができたようだが、どうあれ自由になる金銭を、心理的には持て余していた様子がうかがえる。
私のようないわゆる凡なサラリーマンの立場で見たら、破天荒とか荒唐無稽、非常識なんて言葉がしっくり感じてしまうエピソードの数々であるが、価値判断を極力抜いて村西氏を眺めた時に、人間の内側からほどばしるようなエネルギー量が、新鮮かつ驚きの連続であり、人間の生き様という一点だけ切り取れば、ここまで何かに打ち込めるというのは、少しばかりうらやましく感じることもある。やっていることはむちゃくちゃだと思うし、いわゆる常識からみたら筋が通らないことを押し通しているようにも見えるのだけれども、生き様偏差値みたいなものがあるならば、到底かなわないところにいる人だなと、素直に脱帽である。
とはいえ、価値判断を戻すならば、踏み込みたくない領域ではあるのだけれども。。
宮島未奈『成瀬は信じた道をいく』新潮社、Audiobook版。
「成瀬シリーズ」第2作。どハマリしている。このすがすがしい聴ききった感が何からくるのかと考えたところ「成瀬あかりを取り巻く人達が、風変わりな成瀬の言動に巻き込まれ、笑顔になっている」と感じること。「どうなるんだろう、どうなるんだろう」と思いつつも、随所にプププと笑ってしまう言動があり、短編のそれぞれのオチは、みんなが笑顔になっている様子が表現されていること。平凡とは言えないが、突飛なことを言う成瀬が、マイペースにやりたいことをこなしていく様子は、聴いていて心地よく「よし、明日もがんばろう!」と思えるから不思議だ。続編も楽しみです。