2024年5月19日日曜日

結局広告かよ

 数年前から感じていたことで、多くの人が感じていることなのだろうけれども、SNSの時代だって結局広告なんだ、結局スパムなんだ、結局ウイルスとか乗っ取りなんだと。

 SNSって、匿名性の低いやりとりを促進するために、同じプログラム内にログインしてアカウントを持っている人がWeb上であっても直接に近いやりとりを可能とするしくみとして開始されたサービスだったと記憶しているのだけれども、最近のそれらに広告を見ないことはなく、ひどいものになると必要な画面遷移の時に、短い?広告が挟まれる。これならSNSじゃなくてもいいじゃん。

 確かに、数年会っていなかった知り合いとコンタクトをとる機会ができる、といったメリットはある。ただ、それ以外に今までのしくみと何が違うのか?と考えると、シンプルに疑問が残る。WebとEメールの頃と何が違うのか。世界を取り巻く便利なプラットフォームとそれを行きかうEメール。今ではEメールの9割5分がスパムメールだというからデッドメディアだという意見もあるけれど、何かアクションすると広告が出てくるSNSと、何が違うのかというと、そんなに違いはないんじゃないの?当初出てきたころのわくわく感がすっかりなくなってしまい、インフラと化しつつあるけれども、それに伴い何やら要らない気遣いと、不要な(スパム)データが横行するプラットフォームが点々と立ち上がってきた、というのが今のイメージである。

 そもそも、広告モデルから脱却する可能性が指摘されていたにも関わらず、結局は広告モデルがマネタイズされている。品のない広告を目にすると、わくわくどころか無駄な時間にうんざりする。こともあろうに、Webで検索かけたらSNS内のデータがヒットするようになってしまった今、SNSという言葉そのものが死語と化す可能性すら見えてきた。

 いろいろ使ってみて思ったことだけれども、過剰な期待は禁物だと思う。若者にはSNSみたいな押しつけは、Webの本質も、世代間の本質も見逃しかねない雑な認識だと思う。とはいえ、そういう認識が世の中に浸透しているのも事実だけれども。そして、こんなことを考えている自分が、すでにオジサン化している自覚はあるのだけれども、とはいえ、事の本質がここにないことは認識しておきたい。