Iyokiyehaの日記
日々起こること、考えること、読んだ本のことを、自由に書いています。
ラベル
書籍
の投稿を表示しています。
すべての投稿を表示
ラベル
書籍
の投稿を表示しています。
すべての投稿を表示
2025年5月11日日曜日
木澤千『雪の朝の約束』文芸社、2021年、Kindle版。
›
これは、おそらくノンフィクションだろう。事実は小説より奇なり。木澤氏の生活には、家族との深い愛情と、それをきちんと守ってきた跡が感じられる。 早逝された父親の最後となった一言「頼んだぞ、約束だ」という一言、そして母親からの「二人を頼むね」と、おそらくこの時には何気ない一言だっ...
2025年5月3日土曜日
山本弘『詩羽のいる街』角川書店、2012年、Kindle版。
›
まずは合掌。ご冥福をお祈り申し上げます。 山本弘氏の小説は、読み始めまで時間がかかるのですが、読み始めると一気に読んでしまう。Iyokiyehaに響くフレーズが随所にあって、人と人とが「よく」関わりあう理想的な社会の一片を垣間見る感覚がじんわりと体に浸み込んでくるような、そん...
2025年4月20日日曜日
河谷禎昌著『最後の頭取 -北海道拓殖銀行破綻20年後の真実』ダイヤモンド社、2019年。
›
人生の意味は、本人がどう感じてどう社会に位置づくのかを、いかに語るかによって、そこまでやって初めて、他人の評価の対象となる。 当時、中学生~高校生だった自分は、北海道拓殖銀行の破綻について「テレビでやっていたな」というくらいしか覚えておらず、正直なところ自分には関係のない出来...
2025年3月22日土曜日
辻村深月『かがみの孤城』ポプラ社、2017年、Kindle版。
›
中学性が抱える悩みや、論理的には矛盾しているように見える感情の描写が、これでもかと明確に伝わってくる小説。 中学生になってから、クラスメートから受けた過剰な働きかけがきっかけで不登校になってしまったこころ。突然輝きだした自宅の鏡に手を伸ばすと・・・そこには現実離れした城、そ...
佐藤純『「雨ダルさん」の本 ー「雨の日、なんだか調子悪い」がスーッと消える』わかさ出版、2021年。
›
Iyokiyehaはいわゆる偏頭痛持ちで、かれこれ30年以上の付き合いだったりする古参です。薬もいろいろ試しながら、働き始めてからはおそらく偏頭痛やその周辺の体調不良と付き合ってきた人です。そんな自分が、数年前から「天気痛」という言葉が聞こえるようになり、天気痛≒偏頭痛である...
小川糸『ライオンのおやつ』ポプラ社、Audiobook版。→Kindle版へ。ポプラ社、2019年。
›
これは、ノーマークで聴いた小説でしたが、よかった。本当によかった。 病に冒され、ホスピスで生活することになる雫さん。なんというか、否認から肯定へ、死にゆく人の感情なんて、どうして小説にできるのか、そういう疑問すら浮かんでくるような、本来すさまじい感情の渦を、新しい出会いや食...
辻村深月『あなたの言葉を』毎日新聞出版社、2024年、Kindle版。
›
辻村氏は毎日小学生新聞の週別連載を担当されています。本書はその連載をまとめたもの。こどもへの贈り物にどうかなと思い、手に取る。結果、辻村氏の小説の一つでも読んだ上で贈り物にしたいと感じ、一年延期。 小学生新聞の連載なので、表現は大変平易でありながら、自分と向き合ったり、本音...
ジル・チャン著、神崎朗子訳『「静かな人」の戦略書 -騒がしすぎるこの世界で内向的が静かな力を発揮する法』ダイヤモンド社、2022年。
›
いろんなリーダーシップ論が紹介される昨今ですが、なんだか読んでほっとする一冊に出会えたような気がしました。「自分にぴったり」と言ったら、著者に失礼ではあるのですが、とはいえ自分が悩みながら人を率いて仕事をしてきたことに、一つの裏付けができたような気がして、とても励みになる一冊...
2024年8月17日土曜日
武田惇志、伊藤亜衣『ある行旅死亡人の物語』毎日新聞出版社、2022年、Kindle版。
›
「人を感じる取材」と感じた。記者さんの仕事すべてがこの密度で行われるとは思わないのだけれども、いわゆる「取材力」というのは、こういう形で発揮されるのだろう。そんなことを感じた一冊。取材プロセスが(おそらく大部分の地味な大変なところは省略されているのだろうが)表現されているのが...
2024年6月29日土曜日
渡部陽一『晴れ、そしてミサイル』ディスカヴァー21、2023年、Kindle版。
›
渡部氏が最も「柔軟」だと気づかされる。戦争の中に日常があることを語る。人を理解することが、相互理解の土台となり、真の意味での国際理解、平和への一歩だとする。さらに、ジャーナリストとしての情報の読み解き方についても言及がある。「戦場カメラマンの~」という独特な口調が印象的な渡部...
アレックス・シアラー著、金原瑞人訳『世界でたったひとりの子』竹書房、2005年。
›
子どもが生まれること、それ自体が大変希少な出来事となった世界二生きる子どもタリンの視点で描かれる物語。PP(永遠の子ども)手術が一般化しており、老化を止めることができる世界では、「子ども」が大変重宝がられている。 「僕は大人になりたいんだ!」と守られた環境から抜け出て、希少...
2024年4月29日月曜日
荻野弘之、かおり&ゆかり『奴隷の哲学者エピクテトス 人生の授業 -この生きづらい世の中で「よく生きる」ために』ダイヤモンド社、2019年。
›
自分ができることと、できないことを区別する。事実と評価は異なる、事実に善悪はない。どんなことであっても「善用」はできる。「自由に至る唯一の道は『我々次第でないもの』を軽く見ることである」欲望、判断、忌避、意欲は自らの欲望としてもいい(我々次第のもの)が、例えば、評判、身体、地...
アラン・W・エッカート『大草原の奇跡』めるくまーる、2000年。
›
大学生も後半に差し掛かった学部3年生の頃から、修士課程を修了する直前まで、とにかく本を読もう、とアルバイト代を原資に毎月10,000円分の図書券(当時)を金券ショップで買って、10,500円分の本を買うということをやっていました。おかげで、当時JR静岡駅、静岡鉄道センター付近...
阿部のり子『今さら聞けない!自治体係長の法知識』学陽書房、2023年。
›
現在係長級の自治体職員Iyokiyehaの、まさに今の課題にぴったりの一冊。法律初学者にもわかりやすい説明文と、業務上の具体的な法律適用に関しては、勉強会の対話形式で説明が進行する。大変わかりやすい。 業務にあたり、決裁文章をチェックしたり、自分が矢面にたってクライアントと...
2023年12月10日日曜日
鴻上尚史『青空に飛ぶ』講談社文庫、2019年。
›
以前にAudiobook版を紹介した『不死身の特攻兵』のノベライズ版。太平洋戦争末期に、陸軍特別攻撃隊として九回出撃して生還した佐々木友次氏の生き様に触れた中学生荻原友人が、自分の生き方を見いだしていくもの。 佐々木友次氏の経緯については、先に取り上げた『不死身の特攻兵』に...
丸山正樹『デフ・ヴォイス -法廷の手話通訳士』文藝文庫、2015年(初出:文藝春秋、2011年)。
›
CODA(Children of Deaf Adults)で元警察事務職員の尚人が、手話通訳士として殺人事件に巻き込まれていく小説。久々に小説を読んだことに加え、すっかり「この」世界に没頭した。小説の一気読みなんて、何年ぶりだろう。フィクションでありながらも、それほど明るい話...
川島隆太『子どもの脳によいこと大全』プレジデント社、2023年。
›
脳トレ川島先生のコンビニムック。なぜかAmazonでは取り扱っていなかった。職場で専門職に勧められて一読。 子どもの脳の発達について、何がいいとか悪いとかいろいろ言われているけれども、何がいい、何が悪いというよりも、「何が求められているのか」(目的)によって、少し変わってく...
ジョージ・ルーカス原案、槐多康彦著『赤い情熱 ヤング・インディ・ジョーンズ14』文藝春秋、1993年。
›
20年以上ぶりに再読したシリーズ最終刊。ロシア革命に巻き込まれていくインディの活躍を描く。この話のモチーフになっているロシア革命って、教科書ではよくわからないし、専門書なんか読んだって言葉がそもそも分からない、そもそもといえば現在のウクライナ侵攻にも言えることだけどロシアの思...
開米瑞浩『60分でわかる!暗号資産 超入門』技術評論社、2022年。
›
分かったようでわからない「暗号資産」。これでよくわからないとなると、何を読めばいいのかな~。
ヨシタケシンスケ『しかもフタが無い』筑摩書房、2023年。
›
この人は天才だと、以前にも他の本の紹介で書いたと思うのだけれども、やっぱり天才だ。なんというのか、「あるある」の次元が、普段表には出さないよね、というレベルで考えるようなことを、すこ~し突き破る感じ。思わずぷぷっというイラストが、これでもかこれでもかと続く。
›
ホーム
ウェブ バージョンを表示