あくい 【悪意】
他人に害を与えようとする心。他人を憎む心。ほか(大辞林アプリ版)
他人や物事に対していだく悪い感情、または見方。ほか(岩波国語辞典第7版)
他も調べると面白いかもしれない。最近、人の「悪意」に触れる機会が多いように思ったので、その意味するところを確認してみました。上記2つの意味を見ても、①他者に向く感情、②自分に生じる感情、の二つがあるように思いました。連動するのかもしれない。
仕事のクレーム対応や、個別に食ってかかられる時、かつその内容がクライアントの納得を得られないようなものだった時、事の本質を離れて「私=Iyokiyeha」への攻撃になることがある。または、直接そういった言動ではないとしても、元となる感情に基づいて発せられる態度、言動が、Iyokiyehaからは見えてしまうことがある。どちらも気分のいいものではないが、on goingの対応になると、それなりに対応が必要になる。
自分に向けられる言動にそれが感じられる時には、慎重に距離を保ちつつ、その言動の内容を共有して、それが「何も生み出さないこと」を感じ取ってもらうような戦術を試みる。納得は得られないまでも、そのことに「意味がない」と気づいたならば、あきらめてお引き取りいただけるタイミングがやってくる。この時、明らかにしすぎないのがコツで、正面から反論するような見せ方は、かえって相手のプライドをたたいてしまうことがある。あくまで「〇〇ということですかね?」のように確認と混ぜつつ、結論を表現せずに気づかせるやりとりが望ましい。
というような、基本的な対応の心構えみたいなものがあるのだけれども、時にそれが全く通用しないことがある。上記でいえば②のパターンの内、(1)自覚がない時、(2)自覚してやっている場合の一部がこれにあたる。とはいえ、(1)に関する戦術は基本的には上記と同じで、受けきることになる。自覚がないので感情的なやりとりが多くなるが、突然飛んでくる飛び道具に注意して、慎重に粘り強くである。
やっかいなのが(2)だ。明らかに悪意をもってやっているパターンがある。まぁ、要は不当要求であることがほとんどなのだが、その目的がこちらの疲弊や、ちょっとした揚げ足取りであれば、平行戦が続くことになる。こちらがちょっと悪くなるような雰囲気が続けば、ただただ疲弊する。前置きが長くなったが、これが「悪意のあるパターン」だ。
最近、この手の悪意を感じ取ってしまうことが多い。なんというか、風潮なのだろうか?ここ10年くらいで様相が変わってしまったのだろうか、以前からこの手の悪意を持ってやってくる人たちはいたのだけれども、よくよく話を聞くと困りごと起点であることが多かったように思う。今もよくよく話を聞いたらそういうことなのかもしれないけれども、制度の変遷を反映しているのか、どちらかというと「自分の都合」が前面に出た悪意の件数が多いように思う。特に自らの立ち位置は全く変えずに、人にばかり都合を押し付けるような言動が目立つように感じている。
しかしながら、その中でもクライアント目線はまだ「何とかしなきゃ」と思えるけど、専門職や同業者からこの手の「悪意」が見えてしまうと、なんとも言えない気持ちにさせられた上、自分の感情がこれでもかとすり減らされる。最近は、そんなことばっかりだ。