これは、怖かった。文句なしに怖い。『ちょんまげぷりん』にほっこりした次に聴いたので、余計に落差があったかもしれない。
書店で平積みになっていた頃に、パラパラと立ち読みして、次に進まなかった本でした。だって、図面を観て何か突っ込むかのような印象を受けてしまったので。聴き始めてびっくり。ちょっとした間取りの違和感から展開する壮大なミステリー。いい意味で期待を裏切りながら、ついていけるかどうかのギリギリの展開で、次が気になってしまう物語です。なんか、人間の内面や闇、脆さ、そして狂気、さらに良心、さまざまな感情に触れていく内容なので、聴き入ってしまいながらも、少ししんどい。要は、ミステリとして良作だったことです。
いやぁ、小説にはこういう突き抜け方をするものがあるのでやめられない。