洋画を字幕で観ていると「こんな表現するのか」と思うことがありますが、日本語にもいろんな表現があります。本著は日本語の悪態や罵声の時に使われる(ことのある)日本語について、その意味を古典から検討している。
目次だけ見ても、
・バカヤロー
・ブスとババアと淫乱と
・弱くてくさいは甲斐性なし
・犬は畜生、猫は泥棒
・鼻くそほじって、クソ食らえ
といったように、お行儀のよろしくない表現が満載です。
全体的なトーンとして、大変誠実に言葉の意味を探っているのだけれども、そのため少々歯切れの悪い箇所が目立つ。読み物としてというよりも、きちんと日本語を勉強するための一冊として読んだほうがいいように思う。それだけ丁寧に言葉を検討している、ということなのだけれども。